眼窩底骨折の後遺障害|複視・眼球陥凹・しびれと等級の考え方 |神戸市(須磨・垂水・西神・北神)の弁護士|初回相談無料|

弁護士法人あわじみらい法律会計事務所

初回相談無料

兵庫県神戸市須磨区中落合2丁目2−5
名谷センタービル7階

 078-797-5227

受付時間 : 9:00〜20:00

眼窩底骨折の後遺障害|複視・眼球陥凹・しびれと等級の考え方

交通事故で顔面を強く打ち、眼窩底骨折(眼窩吹き抜け骨折、ブローアウト骨折)と診断された方から、物が二重に見える、目が動かしにくい、目が落ちくぼんで見える、頬から上唇にかけてしびれが残っている、といったご相談をいただくことがあります。手術を検討している段階の方、経過観察を続けている方、保険会社から治療の終了や示談を打診されている方など、置かれた状況はさまざまです。

この記事では、受傷から治療、症状固定、後遺障害の申請、示談までの流れを整理したうえで、複視、眼球の運動障害、眼球陥凹、頬から上唇のしびれ、視力・視野の障害、顔貌の変化が残った場合に、どのような枠組みで後遺障害が検討されるのかを、法令と認定基準の文言に即して説明します。先に結論の方向性をお伝えすると、眼窩底骨折という傷病名だけで等級が決まることはありません。症状固定の時点でどの症状がどの程度残り、それが検査結果や診療記録でどこまで裏付けられているかによって、評価は個別に検討されます。

先に医療機関の評価を受けていただきたい場合があります。目を動かしたときの強い痛みに伴う吐き気や嘔吐、脈が遅くなる症状のほか、急に進む視力の低下、視野の異常、瞳の反応の異常などは、一般に急いで評価が必要とされる症状です。これらがあるときは、資料の準備や法律相談よりも先に、速やかに医療機関を受診してください。日本眼科学会の解説では、お子さまは大人に比べて強い吐き気や徐脈を伴うことがあるとされ、骨折部に筋肉が挟まっていることが明らかな場合や強い神経反射症状がある場合には、できるだけ早期に手術を行うと説明されています。この記事は、法律上の後遺障害と損害賠償に関する一般的な説明であり、診断や治療方針を示すものではありません。

後遺障害診断書を作成する前、後遺障害の申請前、示談書に署名する前のいずれの段階でも、診断書、検査結果、画像資料を確認することで、残っている症状と手元の資料の対応関係を整理できます。

交通事故の取扱業務を見る

眼窩底骨折の後遺障害|先に押さえておきたい結論

後遺障害の評価では、骨が折れたこと自体ではなく、症状固定の時点で残った機能の障害、神経の症状、外貌の変化を、症状ごとに分けて検討します。複数の障害が残った場合には、それぞれがどの系列に属し、どのような原因関係にあるかによって、併合、準用、上位等級のいずれで評価するかが変わります。

眼窩底骨折の後遺障害を検討するときの基本的な視点は、次の三つです。

  • 症状固定の時点で何が残っているかを、症状ごとに切り分ける
  • 残った症状がどの検査結果・診療記録で裏付けられるかを確認する
  • 複数の症状が残った場合に、それぞれがどの系列に属し、原因が共通するかを確認する

残りやすい症状と、主に問題となる評価の枠組みを整理すると、次のとおりです。等級と号数は、自動車損害賠償保障法施行令別表第二の表記によります。実際にどの枠組みで評価されるかは、残存症状と資料により異なります。

残った症状 主に問題となる評価の枠組み 確認されることが多い資料
物が二重に見える(複視) 複視(第10級第2号、第13級第2号) 複視の原因となる所見、ヘススクリーンテストなどの眼科検査
目が動かしにくい 眼球の運動障害(第11級第1号、第12級第1号) 注視野の広さに関する検査結果
目が落ちくぼんで見える(眼球陥凹) 独立の等級はなく、機能の障害、まぶたの障害、神経症状、外貌の変化の各枠組みで個別に検討 同一の方法による眼球位置の経時的な測定、同一条件で撮影した写真、手術記録
頬から上唇のしびれ・痛み 局部の神経症状(第12級第13号、第14級第9号) 事故直後からの診療録、知覚に関する診察所見、画像所見
まぶしさが強い(羞明) 外傷性散瞳として準用等級を検討 瞳孔の対光反射の所見、羞明と労働への支障の記録
見えにくい、視野が欠ける、まぶたが下がる・閉じにくい 視力障害、視野障害、まぶたの欠損障害・運動障害 矯正視力検査、視野計による検査、眼科・形成外科の所見

いずれの症状についても、「この症状があるから必ずこの等級になる」という関係にはありません。症状の程度、検査所見、事故との関係、症状固定時の残存状況によって結論は変わります。

眼窩底骨折(眼窩吹き抜け骨折)とはどのようなけがか

眼窩底・眼窩内壁と「吹き抜け骨折」の関係

眼球は、眼窩と呼ばれる骨のくぼみに収まっています。日本眼科学会の解説によれば、眼窩骨折は眼球を囲む眼窩壁が外からの強い衝撃によって折れるけがで、眼窩吹き抜け骨折(眼窩ブローアウト骨折)とも呼ばれます。眼窩の下壁(眼窩底)と内壁の骨は薄いため折れやすく、眼球に加わった圧力が眼窩の骨に伝わって、弱い部分が副鼻腔側へ押し抜かれることで骨折が生じるとされています。骨折した部分に眼窩内の脂肪や外眼筋が挟まると、目の動きが悪くなります。

眼窩底の骨折を「眼窩底骨折」、内壁を含めて「眼窩壁骨折」と呼ぶことがありますが、診断書の記載は医療機関により異なります。また、顔面への強い衝撃では、頬骨など他の顔面骨の骨折を併発することもあります。診断書の傷病名だけでは、眼窩底がどの範囲でどのように折れているかは分かりません。ご自身の診断書にどの部位の骨折と記載されているかを確認したうえで、画像と読影報告書を取り寄せておくことが、後の資料整理の出発点になります。

主な症状と、受診する診療科・検査

日本眼科学会の解説では、主な症状として、物が二重に見える(複視)、目を動かしにくい、目を動かすと目の奥が痛い、頬や上唇のしびれ、鼻血が挙げられています。また、目の周囲の腫れや内出血が落ち着いたのちに、眼球が奥に引っ込んで見える状態(眼球陥凹)になることもあるとされています。受傷直後の症状がそのまま後遺症として残るとは限りません。腫れが引くにつれて複視や目の動きにくさが軽くなることもあれば、逆に、腫れが引いてから眼球陥凹がはっきりしてくることもあります。この時間の経過による変化が、評価と資料の残し方の両方に影響します。

眼球や視機能の評価は眼科が担当します。骨折の部位や範囲によっては、眼形成外科、形成外科、耳鼻咽喉科、歯科口腔外科などが関わることもあり、担当する科は医療機関の体制により異なります。検査については、同解説で、眼窩のCT検査が有用であり、骨折の有無と脂肪・筋肉の挟み込みを確認すること、あわせて視力、眼圧、眼球運動、眼球突出度を検査することが説明されています。CTは撮影する方向によって描出のされ方が異なるため、複数の方向から評価されることがあります。症状や骨折の形態に応じてMRIなど他の検査が選択されることもありますが、すべての方に同じ検査が行われるわけではありません。どの検査が必要かは主治医の医学的判断によります。この記事を根拠に特定の検査を求めることはお控えください。

お子さまが受傷した場合に注意しておきたいこと

前掲の解説のとおり、お子さまでは、大人に比べて強い吐き気や徐脈を伴うことがあり、眼球心臓反射症状と説明されています。外から見た腫れや内出血が軽く見えても、骨折部に組織が挟まっている場合があり得るため、目を動かしたときの強い痛みや吐き気があるときは、様子を見るのではなく医療機関で評価を受けてください。

賠償の場面でも、お子さまの事案には別に検討すべき点があります。成長に伴って見え方や外見の状態が変わり得るため、症状固定の時期の判断が難しくなりやすいこと、学校生活(黒板の見え方、体育、部活動、通学時の安全)への支障が記録に残りにくいこと、就労前の方の逸失利益は働いている方とは異なる枠組みで検討されることなどです。学校での様子や、ご家庭で気づいた変化を書き留めておくことが、後の資料になります。

治療から症状固定までの流れと、残しておきたい記録

経過観察と手術が検討される場面

日本眼科学会の解説では、CTで筋肉の挟み込みが明らかな場合や強い神経反射症状がある場合にはできるだけ早期に手術を行い、症状が軽い場合は1週間ほど経過をみてから手術の必要性を判断する、と説明されています。手術では、骨折部に挟まっている脂肪と筋肉を眼窩内に戻し、骨折部を自分の骨もしくは人工物で整復するとされ、けがや手術から2週間は鼻をかまないようにするとの注意も示されています。また、症状がない場合でも、徐々に目の動きが悪くなったり、目が奥に引っ込んで見える状態になることがあるため、定期的な検査が必要とされています。

手術を受けなかったからといって後遺障害の検討ができなくなるわけではありませんし、手術を受けたからといって当然に等級が認められるものでもありません。評価の対象は、あくまで症状固定の時点で残っている症状と、それを裏付ける資料です。

治療の選択を後遺障害の認定に従属させないでください。手術の要否、時期、術式は、年齢、筋肉などの挟み込みの有無、神経反射症状、複視、眼球陥凹、視機能、骨折の範囲などを踏まえて、主治医が医学的に判断する事項です。等級のために手術を受ける、あるいは受けない、という判断は適切ではありません。弁護士の役割は、実際に行われた診療の内容と結果を、賠償上の資料として整理することにあります。

眼窩底骨折では症状が時間とともに変化するため、各時点の状態を残した記録が、後の評価で意味を持ちます。後からさかのぼって作り直すことはできません。次の表は、どの段階でどの資料が生じやすいかを整理したものです。すべてがそろっていなければ相談できない、というものではありません。

段階 その段階で生じる主な資料 後で意味を持ちやすい点
事故直後 交通事故証明書、事故発生状況報告書、事故現場・車両の写真、ドライブレコーダー映像、救急記録、初診時の診断書、紹介状 受傷の状況と、初診時にどの症状を訴えていたか
診断・検査 実際に撮影されたCT等の画像データと読影報告書、眼科の検査結果 骨折の部位・範囲と、眼窩内の組織の状態
経過観察・手術 診療録、手術記録、退院時要約、使用した材料が分かる資料 手術の目的、術中の所見、術前後の変化
治療中の経過 通院の記録、症状の推移に関する記載、同一条件で撮影した顔貌の写真 腫れが引いた後に現れた変化や、改善しなかった症状
症状固定の前後 症状固定時の検査結果、後遺障害診断書、保険会社からの書面 残存症状と検査所見の対応関係

画像については、医学的な必要性に基づいて実際に撮影されたものを整理すれば足ります。等級のために各時点で同じ検査を繰り返し受ける必要がある、という趣旨ではありません。

症状固定の時期は一律ではない

症状固定は、治療を続けても症状の改善が期待できなくなった状態を指す考え方で、後遺障害の評価はこの時点の残存症状を前提とします。眼窩底骨折では、腫れの消退、複視や目の動きにくさの推移、手術の前後の経過、遅れて明らかになる眼球陥凹、再手術の予定の有無など、確認すべき事情が複数あります。「受傷から6か月で症状固定」といった一律の期間で決まるものではありません。主治医の医学的な意見を重要な資料としつつ、治療経過その他の個別事情を踏まえて検討することになります。

保険会社から治療費の対応を終了する旨の連絡があったことと、医学的な意味での症状固定とは、同じではありません。打診を受けた段階での確認事項は、症状固定と言われたときに確認したいことを見るで整理しています。

残った症状ごとの後遺障害評価の入口

自賠責の後遺障害の等級は自動車損害賠償保障法施行令の別表に定められており、その認定にあたっては、労災(労働者災害補償保険)の障害等級認定基準が実務上参照されています。以下では、別表第二の条文と認定基準の文言に即して、症状ごとの枠組みを整理します。

その前に一つ、資料を読むうえでの注意があります。自賠責と労災では、同じ症状でも号数の振り方と文言が異なります。労災系の解説を読むときに取り違えやすい箇所ですので、対応関係を確認しておいてください。

症状 自賠責(施行令別表第二) 労災(障害等級認定基準)
正面を見た場合の複視 第10級第2号「正面を見た場合に複視の症状を残すもの」 第10級の1の2「正面視で複視を残すもの」
正面以外を見た場合の複視 第13級第2号「正面以外を見た場合に複視の症状を残すもの」 第13級の2の2「正面視以外で複視を残すもの」
一眼の半盲症・視野狭窄・視野変状 第13級第3号 第13級の2
局部の頑固な神経症状 第12級第13号 第12級の12

特に第13級は注意が必要です。自賠責の第13級第2号は複視ですが、労災の第13級の2は一眼の半盲症・視野狭窄・視野変状で、複視は第13級の2の2です。番号だけを見て資料を読み替えると、別の障害の基準を参照してしまうおそれがあります。

複視(物が二重に見える)

複視については、別表第二において、正面を見た場合に複視の症状を残すものが第10級第2号、正面以外を見た場合に複視の症状を残すものが第13級第2号とされています。認定基準では、複視を残すものと認定するために、次の三つのいずれにも該当することが求められています。

  • 本人が複視のあることを自覚していること
  • 眼筋の麻痺等、複視を残す明らかな原因が認められること
  • ヘススクリーンテストにより、患側の像が水平方向又は垂直方向の目盛りで5度以上離れた位置にあることが確認されること

眼窩底骨折の事案で特に意味を持つのが、二つ目の「複視を残す明らかな原因が認められること」です。骨折部への組織の陥入や外眼筋の動きの制限は、まさにこの原因にあたり得るものであり、CT画像、読影報告書、手術記録に何が記載されているかが、この要件の判断材料になります。裏を返すと、複視の自覚があっても、原因に関する所見が資料に残っていなければ、評価の前提が整いません。

なお、認定基準は、片目だけで見ても二重に見える単眼性複視について、水晶体亜脱臼や眼内レンズの偏位などによって生じるもので眼球の運動障害によるものではないため、視力障害として評価すべきものである、としています。どちらの複視かによって、そもそも入口となる枠組みが変わります。複視の検査の内容、正面視かどうかの判断方法、立証上の注意点とあわせて、複視の等級と検査・立証を詳しく確認するをご覧ください。

眼球の運動障害と注視野

眼球の運動障害については、両眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残すものが第11級第1号、一眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残すものが第12級第1号とされています。

ここでいう「眼球に著しい運動障害を残すもの」とは、認定基準上、眼球の注視野の広さが2分の1以下に減じたものをいいます。注視野とは、頭部を固定し、眼球を運動させて直視することのできる範囲をいい、その広さには相当の個人差がありますが、多数人の平均では単眼視で各方面約50度、両眼視で各方面約45度とされています。目の動かしにくさを訴えるだけでは足りず、眼球が動く範囲を測った検査結果が前提になる、ということです。なお、同じ号で規定されている「著しい調節機能障害」は、調節力が通常の場合の2分の1以下に減じたものをいうものとされています。調節機能障害と運動障害は、別表第二では同じ号にまとめられていますが、認定基準の系列としては別のものとして区分されています。号が同じであることと、系列が同じであることとは別の事柄です。

眼球陥凹と外貌の変化

眼球陥凹は眼窩底骨折の後に問題となりやすい症状ですが、現行の後遺障害等級表に「眼球陥凹」という名称の独立した等級はありません。そのため、眼球陥凹が残ったからといって、当然に外貌の醜状障害の等級になるわけではありません。実際には、眼球の位置の左右差の程度とその医学的な評価、複視や眼球の運動障害といった機能の障害の有無、まぶたの欠損や運動障害の有無、顔面の組織の陥没・瘢痕・線状痕といった外貌の変化の有無を、それぞれ分けて検討することになります。

このうち外貌の醜状障害については、外貌に著しい醜状を残すものが第7級第12号、外貌に相当程度の醜状を残すものが第9級第16号、外貌に醜状を残すものが第12級第14号とされています。認定基準では、外貌とは頭部、顔面部、頸部のように上肢及び下肢以外の日常露出する部分をいうものとされ、対象となる醜状は人目につく程度以上のものでなければならないとされています。そのうえで部位ごとに大きさの基準が定められており、顔面部については、著しい醜状の基準として鶏卵大面以上の瘢痕又は10円銅貨大以上の組織陥没、相当程度の醜状の基準として長さ5センチメートル以上の線状痕、単なる醜状の基準として10円銅貨大以上の瘢痕又は長さ3センチメートル以上の線状痕が示されています。

眼球陥凹と「顔面部の組織陥没」は同じものではありません。認定基準にいう組織陥没は、顔面部の組織そのものが陥没した状態について、その大きさを基準として判断されるものであり、この語が用いられているのは著しい醜状の基準の箇所です。眼球が後方へ移動して見える状態を、そのまま当てはめられるとは限りません。等級表にも認定基準にも眼球陥凹そのものについての定めが置かれていないため、実際に残った状態に応じて、機能の障害、まぶたの障害、神経症状、外貌の変化の各枠組みを個別に検討する必要があります。

なお、認定基準は、まぶたの欠損障害と外貌の醜状の双方に当たり得る場合について、いずれか上位の等級により認定するものとしています。まぶたの変化と顔面の醜状が重なる事案では、それぞれを積み上げるのではなく、どちらの評価が上位になるかという検討になります。

資料としては、眼球突出度など医学的に実施された測定の結果、症状固定時の正面・斜位の写真、手術の前後の写真、眼科や形成外科の所見などが考えられます。もっとも、写真だけで等級が決まるわけではなく、測定についても同じ方法で経時的に記録されているかが問われます。眼球陥凹は受傷直後には腫れや血腫に隠れて目立たず、それが引いた後に明らかになることがあるため、早い時期の外見や一度きりの測定だけで判断することは適切ではありません。

頬から上唇のしびれ、痛み

眼窩底の付近には眼窩下神経が走っており、この領域の知覚が障害されると、頬から上唇にかけてのしびれ、知覚の低下、痛みなどが生じることがあります。これらは、局部の神経症状として、第12級第13号(局部に頑固な神経症状を残すもの)又は第14級第9号(局部に神経症状を残すもの)の枠組みで検討されます。眼窩下神経の障害に固有の等級があるわけではなく、骨折があること、しびれの訴えがあることだけで自動的にいずれかの等級になるものでもありません。

認定基準は、受傷部位の疼痛について、通常の労務に服することはできるが時には強度の疼痛のためある程度差し支えがあるものを第12級の12(自賠責の第12級第13号)、通常の労務に服することはできるが受傷部位にほとんど常時疼痛を残すものを第14級の9(自賠責の第14級第9号)としています。労務にどのような支障が生じているかが判断の枠組みの中心にあるということであり、画像所見の有無だけで機械的に決まるものではありません。また、疼痛以外の異常感覚(蟻走感、感覚脱失等)については、その範囲が広いものに限り第14級の9に認定することとされています。しびれの訴えや骨折の画像所見があることだけをもって当然に第12級となるわけではない点に注意が必要です。

検討にあたっては、次の事情が重要になりやすいと考えられます。

  • 事故直後からしびれを訴えており、診療録に継続して記載されているか
  • しびれの範囲、左右差、知覚に関する診察所見が記録されているか
  • 骨折の部位と眼窩下神経の走行が整合しているか
  • CT画像、読影報告書、手術記録、主治医の所見にどのような記載があるか
  • 症状固定の時点でどの程度残っているか
  • どの場面で、どのくらいの頻度と強さで、仕事や日常生活に支障が出ているか

まぶしさ、視力・視野など、あわせて確認する障害

眼窩底骨折にともなって、まぶしさ(羞明)、視力の障害、視野の障害、まぶたの欠損や運動障害が問題になることもあります。これらは眼窩底骨折の典型的な後遺症というわけではなく、実際にその症状と検査所見が残る場合に、別個の検討項目として扱われるものです。

まぶしさについては、認定基準が外傷性散瞳の取扱いを定めており、一眼の瞳孔の対光反射が著しく障害され、著明な羞明を訴え労働に著しく支障をきたすものは第12級を準用、対光反射はあるが不十分で羞明を訴え労働に支障をきたすものは第14級を準用、両眼についてはそれぞれ第11級・第12級を準用するものとされています。まぶしさが強く残っている場合は、瞳孔の対光反射の所見が記録されているかを確認してください。

まぶたについては、欠損障害と運動障害が、両眼か一眼かに応じて分けて定められています。認定基準は「まぶたに著しい運動障害を残すもの」を、普通に開瞼した場合に瞳孔領を完全に覆うもの、又は閉瞼時に角膜を完全に覆い得ないものと定義しており、まぶたが下がる場合と閉じきらない場合の双方が対象になります。

視力の低下や視野の欠けが残っている場合の検査と等級の考え方は、交通事故で視力が低下したときの検査と後遺障害の整理を確認するで扱っています。この記事では視力・視野の等級表を再掲していません。

複数の障害が残った場合の取扱い

眼窩底骨折では、複視としびれ、眼球陥凹と目の動きにくさなど、複数の症状が同時に残ることがあります。この場合の処理は、それぞれの障害がどの系列に属するかによって変わります。認定基準は、眼球の障害を視力障害、調節機能障害、運動障害、視野障害の四つに区分し、複視は運動障害の中に位置づけています。まぶたの障害は、欠損障害と運動障害に区分されています。

眼の障害の系列(認定基準の区分)

  • 眼球の障害 視力障害/調節機能障害/運動障害(複視を含む)/視野障害
  • まぶたの障害 欠損障害/運動障害
  • いずれの系列にも属さないもの 外傷性散瞳(準用等級により評価されます)

そのうえで、次のように整理されます。

  • 系列の異なる障害が二以上残った場合(併合) 自動車損害賠償保障法施行令は、別表第二の第13級以上に該当する後遺障害が二以上あるときは重いほうの等級を一級繰り上げ、第8級以上のものが二以上あるときは二級、第5級以上のものが二以上あるときは三級繰り上げた等級により保険金額を定めるとしています。もっとも、第14級のものだけが二以上ある場合や、第13級以上のものが一つしかない場合(たとえば第13級と第14級が一つずつの場合)は繰り上がりません。
  • 同一の眼球に系列を異にする二以上の障害が残った場合(準用) 原則として併合の方法を用いて準用等級を定めるものとされています。認定基準は、調節機能障害と視力障害、眼球の運動障害と視力障害、視野障害と視力障害の組合せを例として挙げています。
  • 複視と眼球の運動障害 いずれも運動障害の系列に属します。しかも認定基準は、複視の原因である眼筋の麻痺等は注視野が減少する原因でもあり、著しい運動障害に該当する眼筋の麻痺等がある場合には通常複視をも残すこととなる、としています。系列の異なる障害として繰り上げて評価する関係にはありません。
  • まぶたの欠損障害と外貌の醜状 いずれか上位の等級により認定するものとされています。
  • 両眼の視力障害 一眼ごとに等級を定めて繰り上げる取扱いは行わず、等級表に掲げられた両眼の視力障害の等級により認定するものとされています。ただし、両眼が該当する等級よりも、いずれか一眼が該当する等級が上位であるときは、その一眼のみに障害があるものとみなして等級を認定します。
  • 加重 眼については両眼球が同一部位として扱われます。反対側の眼にもともと障害があった場合も、加重の検討対象になります。

したがって、たとえば正面を見た場合の複視(第10級第2号)と眼窩下神経領域の神経症状(第12級第13号)は、系列が異なり、いずれも第13級以上ですので、双方が認定されれば重いほうの第10級から一級繰り上げた等級(第9級)により評価されることになります。これに対し、しびれが第14級第9号にとどまる場合は、第13級以上のものが複視だけになりますので繰り上がりません。また、複視と眼球の運動障害のように同じ系列に属し原因も共通する症状は、積み上げる関係にはありません。分かれ目は、等級が二つ並んでいるかどうかではなく、どの系列に属し、どの等級で認定され、どのような原因関係にあるかです。もっとも、以上はいずれの症状も認定基準の要件を満たして認定されることが前提の話であり、その前提が整うかどうかこそが個別の検討事項です。併合・加重・準用といった等級決定の仕組みそのものは、後遺障害が複数残ったときの併合・加重・準用の違いを確認するで整理していますので、あわせてご覧ください。

複数の症状が残っている場合、どの症状をどの枠組みで主張するのか、そのためにどの資料が必要かは、診断書と検査結果を確認しないと整理できません。申請前の段階でご相談いただければ、資料の過不足と申請の方針を検討できます。

相談予約フォームへ進む

後遺障害の申請で確認したい検査・資料

医学的な資料と、症状・支障の記録

眼窩底骨折の後遺障害申請では、次のような資料が確認の対象になりやすいと考えられます。実際に何が必要かは、残っている症状によって異なります。

  • 初診時の診断書、救急記録、紹介状
  • 初診時、及び医学的な必要性に基づいて実際に撮影された手術前後・症状固定までのCT、MRI等の画像データと読影報告書
  • 眼科の検査結果(視力、視野、眼球運動、複視、眼球の位置、瞳孔の対光反射に関するもの)
  • 医学的に実施された場合の、ヘススクリーンテストの結果、注視野、眼球突出度の経時的な記録
  • 形成外科等の診療録、手術記録、退院時要約、使用した材料が分かる資料
  • 同じ条件で正面と斜めから撮影した、時期ごとの顔貌の写真
  • しびれの範囲と程度、複視が生じる方向や場面(運転中、階段の昇降、下を向いたときなど)の記録
  • 職務の内容、配置転換、作業の制限、休業や収入の変化を示す資料

ヘススクリーンテストなどの検査結果は重要な資料になり得ますが、特定の検査の結果だけで日常生活上の支障や等級が決まるわけではありません。どの方向を見たときに複視が生じ、どのような支障があるのかという自覚症状の記録とあわせて整理されます。検査を受けるかどうかは主治医の判断によります。また、顔貌の写真は、撮影の角度、距離、明るさが異なると比較が難しくなります。

後遺障害診断書と、申請の方法・認定結果

後遺障害診断書の記載内容は、医師の医学的な判断によるものです。事実と異なる記載や誇張した記載を求めることはできません。弁護士の役割は、実際の症状、検査結果、診療録の記載が整合しているか、記載が漏れている資料がないかを確認することにあります。作成前の準備については、後遺障害診断書の作成前に確認したい資料と画像検査の注意点を見るもご覧ください。なお、労災の障害補償給付に関する診断書の様式と、自賠責の後遺障害診断書の様式は別のものであり、両者を同じものとして扱うことはできません。

後遺障害の申請には、相手方の任意保険会社を通じて手続を進める方法と、被害者の側から自賠責保険会社へ直接請求する方法があります。どちらを選ぶかは、資料の準備状況、主張したい内容、時間の見通しなどを踏まえて検討することになります。認定結果が非該当であった場合や想定より低い等級であった場合には、まず認定の理由を確認し、どの点が評価の分かれ目になっているのかを整理することが出発点になります。判断材料の整理は、後遺障害が非該当となった場合の異議申立ての判断材料を確認するで扱っています。

賠償で問題になる損害項目と、請求の期間

交通事故の損害は、症状固定までの傷害部分と、症状固定後の後遺障害部分に分けて検討します。傷害部分では治療費、通院交通費、休業損害、傷害慰謝料などが、後遺障害部分では後遺障害慰謝料と逸失利益が中心になります。注意が必要なのは、自賠責保険の支払基準に基づいて算定される額と、示談交渉や裁判で問題となる民事上の損害額とは、制度も適用の場面も異なるという点です。両者を混同したまま提示額を検討すると判断を誤るおそれがあります。具体的な金額は、事故日と適用される基準によって変わります。

逸失利益は、後遺障害によって将来の収入が減少することによる損害です。等級が認定されれば、等級表に対応する労働能力の喪失率と喪失期間がそのまま認められる、という関係にはありません。眼窩底骨折の後遺症では、両眼で見たときの見え方が問題になるため、次のような具体的事情が検討の対象になります。

  • 運転、高所や現場での作業、機械操作など、距離感や安全確認が欠かせない業務かどうか
  • 精密な作業、読書、パソコン作業など、目を使い続ける業務での疲労や作業時間の増加
  • 接客や対人業務における視機能と外見の影響
  • 配置転換、担当業務の変更、勤務時間の変化があったか
  • 実際の収入への影響と、その裏付けとなる資料

顔貌の変化について逸失利益をどう考えるかは、等級だけで決まるものではなく、職種、業務の内容、外見上の影響、実際の減収の有無などによって評価が分かれ得ます。この点は、傷あとが仕事に与える影響と逸失利益の考え方を確認するで詳しく整理しています。また、再建や修正のための手術、プリズム眼鏡、継続的な通院、補助具の費用などが問題になることもありますが、これらも当然に全額を請求できるわけではありません。医学的な必要性、実施の可能性、予定されている時期、費用の見積り、事故との因果関係を、それぞれ資料で確認する必要があります。

あわせて、請求には期間の制限がある点にもご留意ください。自賠責保険への被害者請求と、加害者側に対する損害賠償請求とでは、期間の定めも起算点も異なり、傷害部分と後遺障害部分でも起算点が異なります。いずれも年単位の期間が定められており、後遺障害部分については症状固定の時期が起算点の判断にかかわります。具体的な残期間は事案により異なりますので、治療や交渉が長引いている場合は早めにご確認ください。

眼窩底骨折でよく問題になるケース

ご相談の中で迷いが生じやすい場面と、確認の手がかりを整理します。いずれも、個別事情により結論は異なります。

よくある状況 確認の手がかり
手術を受けたのに複視やしびれが残っている 手術は、挟まった組織を戻し骨折部を整復するものであり、症状がすべて消えることを約束するものではありません。術前後の検査結果と診療録に変化が記録されているかを確認します。
腫れが引いてから目の落ちくぼみが目立ってきた 眼球陥凹は腫れや内出血が落ち着いた後に明らかになることがあります。早い時期の所見だけでは判断できず、同じ方法による経時的な記録があるかが問われます。気になる変化はまず主治医にご相談ください。
診断書に頬骨骨折としか書かれていない 顔面骨の骨折は併発することがあり、傷病名だけでは眼窩底の状態は分かりません。画像と読影報告書を取り寄せ、眼窩底や眼窩内の組織について何が記載されているかを確認します。
画像上は骨折があるが、症状の記録が乏しい しびれや複視の訴えが診療録にほとんど記載されていないと、経過を裏付ける資料が不足しがちです。受診の際に、いつからどの症状があるかを具体的に伝えてください。また、視機能の検査結果は眼科、手術記録は形成外科というように資料が複数の科に分かれていることがあるため、どこに何があるかの把握も必要です。
保険会社から治療の終了や示談を促されている 治療費の対応の終了と、医学的な意味での症状固定は別の事柄です。遅れて明らかになる変化や再手術の予定がある場合は、時期の検討が必要です。示談書に署名すると、後から内容を変更することは原則として難しくなります。

後遺障害診断書の作成前・申請前・示談前のチェックリスト

次の項目は、手続を進める前に確認しておきたい事柄です。すべてがそろっていなくてもご相談は可能です。

  • 診断書に記載された傷病名と、画像・読影報告書で確認できる骨折の部位・範囲を照らし合わせたか
  • 眼科と形成外科等、どの医療機関にどの資料があるかを把握しているか
  • 複視、目の動きにくさ、眼球の位置、しびれ、まぶしさについて、症状固定時の検査結果があるか。複視は両眼で見たときのものか、片目だけでも二重に見えるものかを確認したか
  • 症状の推移が診療録に継続して記載されているか
  • 顔貌の写真を、同じ条件で時期ごとに残しているか
  • しびれの範囲、複視が生じる方向と場面を記録しているか
  • 仕事や日常生活への支障を、具体的な場面と頻度で説明できるか。お子さまの場合は学校生活での支障も記録しているか
  • 休業や収入の変化を示す資料があるか
  • 主治医の医学的な意見を踏まえて、症状固定の時期を検討したか。再手術や追加治療の予定はないか
  • 後遺障害診断書に、残存症状と検査結果が反映されているか
  • 申請の方法(相手方保険会社を通じるか、被害者から請求するか)を検討したか
  • 保険会社からの書面と認定結果の通知を保管しているか。請求の期間制限が問題にならないかを確認したか
  • 示談書に署名する前に、等級と損害項目の見落としがないかを確認したか

弁護士に相談する時期と、医師との役割の違い

診断、治療、検査の要否の判断は医師の役割であり、弁護士が代わることはできません。弁護士の役割は、認定基準と実務を踏まえて、そろえるべき資料と論点を整理し、申請の方法、認定後の手続、示談の内容を検討することにあります。相談によって結果が保証されるものではありませんが、次の時期が一つの区切りになります。

  • 治療中 どの記録が後で必要になりやすいかを把握し、資料の散逸を防ぐことができます。
  • 後遺障害診断書の作成前 残っている症状と検査結果の対応関係を整理できます。
  • 申請前 資料の過不足と申請の方針を確認できます。
  • 認定結果を受け取った後 認定の理由を読み解き、異議申立てなどの要否を検討できます。
  • 示談前 提示額の前提となる等級と損害項目に見落としがないかを検討できます。

よくある質問

眼窩底骨折と吹き抜け骨折は同じものですか。
日本眼科学会の解説では、眼窩壁が外からの強い衝撃で折れるけがを眼窩骨折といい、眼窩吹き抜け骨折(眼窩ブローアウト骨折)とも呼ばれると説明されています。眼窩底の骨折を指して眼窩底骨折と呼ぶことが多い一方、診断書の記載は医療機関により異なりますので、ご自身の診断書の記載をご確認ください。
眼窩底骨折は何科を受診しますか。
眼球や視機能の評価は眼科が担当します。骨折の部位や範囲、他の顔面骨の骨折の有無によっては、眼形成外科、形成外科、耳鼻咽喉科、歯科口腔外科などが関わることもあり、担当する科は医療機関の体制により異なります。受診先の判断は主治医にご確認ください。
眼窩底骨折で手術を受けなかった場合、後遺障害は認められませんか。
手術の有無によって後遺障害の検討ができなくなるわけではありません。評価の対象は、症状固定の時点で残っている症状と、それを裏付ける検査結果や診療記録です。手術の要否と時期は、画像所見、年齢、組織の挟み込みの有無、症状などを踏まえて主治医が判断する事項であり、等級を目的に治療方針を決めることは適切ではありません。
手術を受けた後も複視やしびれが残っています。どのように評価されますか。
症状固定の時点で残った症状について、複視、眼球の運動障害、局部の神経症状といった枠組みで個別に検討されます。手術の前後の検査結果と診療録の記載、症状固定時の所見が確認の対象になります。結論は残存症状と資料により異なります。
眼球陥凹は外貌の醜状として等級認定されますか。
現行の後遺障害等級表に「眼球陥凹」という名称の独立した等級はありません。また、認定基準にいう顔面部の組織陥没は、顔面部の組織そのものの陥没について大きさを基準に判断されるものであり、眼球が後方へ移動して見える状態をそのまま当てはめられるとは限りません。実際に残った状態に応じて、機能の障害、まぶたの障害、神経症状、外貌の変化の各枠組みを個別に検討する必要があります。
頬から上唇のしびれは後遺障害になりますか。
局部の神経症状として、第12級第13号又は第14級第9号の枠組みで検討される可能性があります。認定基準は、労務にどのような支障が生じているかを判断の枠組みの中心に置いています。眼窩下神経の障害に固有の等級はなく、骨折やしびれの訴えがあることだけで自動的に等級が決まるものでもありません。
複視としびれが両方残れば、等級は併合されますか。
複視は眼球の運動障害の系列、しびれは神経系統の障害で、系列が異なります。もっとも、系列が異なれば必ず繰り上がるわけではありません。施行令は、第13級以上に該当する後遺障害が二以上あるときに一級上位の等級によるとしています。複視が第10級第2号、しびれが第12級第13号であればいずれも第13級以上ですので、重いほうの第10級から繰り上げて評価されることになります。他方、しびれが第14級第9号にとどまる場合は第13級以上のものが一つしかないため繰り上がりません。いずれも、双方が認定基準の要件を満たして認定されることが前提です。なお、複視と眼球の運動障害のように同じ系列に属し原因も共通する症状は、積み上げて評価する関係にはありません。
症状固定の前に示談してもよいですか。
症状固定前は、後遺障害として何が残るかが確定していない段階です。眼窩底骨折では、腫れが引いた後に眼球陥凹が明らかになることがあるほか、再手術が検討される場合もあります。示談書に署名すると、後から内容を変更することは原則として難しくなりますので、署名の前に一度ご確認ください。

まとめ

  • 眼窩底骨折という傷病名だけでは後遺障害の等級は決まりません。症状固定時に残った症状と、それを裏付ける資料によって個別に評価されます。
  • 複視は第10級第2号・第13級第2号、眼球の運動障害は第11級第1号・第12級第1号、頬から上唇のしびれは第12級第13号・第14級第9号の枠組みが入口になります。
  • 複視の認定には、自覚、原因となる明らかな所見、ヘススクリーンテストの結果という三つの要件があります。眼窩底骨折の事案では、骨折の画像所見が「原因」の裏付けとして意味を持ちます。
  • 眼球の著しい運動障害は、注視野の広さが2分の1以下に減じたかどうかで判断されます。認定基準上、複視も眼球の運動障害の系列に含まれます。
  • 眼球陥凹には独立した等級がなく、外貌の醜状障害へ自動的に当てはまるものでもありません。
  • 複数の症状が残った場合の処理は、系列と等級で変わります。系列の異なる障害のうち第13級以上のものが二以上認定されれば繰り上げて評価されますが、第14級にとどまるものは繰上げの対象になりません。同じ系列の症状を積み上げることもできません。
  • 自賠責と労災では号数の振り方と文言が異なります。資料を読むときは、どちらの制度の表記かをご確認ください。
  • 手術の要否と時期、症状固定の時期は主治医の医学的な判断が前提となります。緊急性が疑われる症状があるときは、まず医療機関で評価を受けてください。

神戸みらい法律会計事務所では、交通事故を取り扱う弁護士が、眼窩底骨折後の複視、眼球の運動障害、眼球陥凹、顔面のしびれなどが残った方のご相談をお受けしています。診断書、検査結果、画像資料、保険会社からの書面を確認したうえで、後遺障害診断書の作成前に整理しておきたい事項、申請の方針、示談前に確認すべき損害項目を検討します。初回のご相談は無料です(事前のご予約をお願いしています)。

相談予約フォームへ進む

弁護士費用を確認する弁護士紹介を見る交通事故のコラム一覧を見る

本記事は、交通事故における後遺障害と損害賠償に関する一般的な情報の提供を目的とするものであり、個別の事件についての法的助言ではありません。また、診断、治療方針、検査の要否について医師の判断を代替するものでもありません。記載した法令、等級、認定基準の内容は、2026年9月時点で確認した条文及び公的機関の公表情報に基づいています。結論は、残存症状、検査結果、事故態様その他の個別事情により異なります。

監修者

藤井 貴之(ふじい たかゆき)
弁護士・公認会計士/兵庫県弁護士会所属・日本公認会計士協会兵庫会所属
弁護士法人ひょうご支所 神戸みらい法律会計事務所 代表弁護士

交通事故の被害者側の対応として、後遺障害の申請準備、損害額の検討、示談交渉に対応しています。

弁護士紹介を見る事務所案内・アクセスを見る

参考資料(いずれも2026年9月10日確認)

まずはご予約ください。夜間/休日はご予約で相談可能

法律のお悩みは、 相談しやすい
神戸みらい法律会計事務所
にお任せください。

(初回相談無料 / 交通事故 債務整理は電話での無料相談が可能)

初回相談無料

ご予約フォームはこちら

お電話でもご予約いただけます

 078-797-5227

受付時間 : 9:00〜20:00

LINEからの
ご予約はこちら