交通事故で視力が低下したら|検査・症状固定・後遺障害の整理 |神戸市(須磨・垂水・西神・北神)の弁護士|初回相談無料|弁護士法人ひょうご支所神戸みらい法律会計事務所

弁護士法人あわじみらい法律会計事務所

初回相談無料

兵庫県神戸市須磨区中落合2丁目2−5
名谷センタービル7階

 078-797-5227

受付時間 : 9:00〜20:00

交通事故で視力が低下したら|検査・症状固定・後遺障害の整理

交通事故のあとに、「視力が落ちたまま戻らない」「視野の一部が欠けて見える」「片目だけ見えにくい」「眼科では大きな異常はないと言われたが違和感が続く」といった見え方の変化にお悩みではないでしょうか。事故による目の症状は、日常生活や仕事に大きく影響する一方で、原因や見通しがわかりにくく、不安を抱えたまま時間が過ぎてしまうことも少なくありません。

このコラムでは、頭部外傷や顔面打撲、眼球打撲などをきっかけに視力低下や視野障害が続く場合について、眼科で行われる検査の一般的な流れ、視力障害と視野障害の評価の視点、症状固定の時期の考え方、そして後遺障害の申請前に確認しておきたい資料を、交通事故の被害者の方に向けて整理します。

急な視力の低下、視野が大きく欠ける、強い眼の痛み、頭を打ったあとの見え方の異常などがある場合は、法律の相談よりもまず眼科や救急の医療機関を受診してください。目の症状は、早い段階の診察と検査が、その後の診断や記録の面でも大切になります。

先に結論の方向性をお伝えします。事故後の視力低下・視野障害が続く場合は、眼科での検査結果、事故との因果関係、症状の経過、症状固定の時期、後遺障害診断書の内容を確認しながら進めることが基本になります。後遺障害に当たるかどうか、賠償の金額がどうなるかは、検査結果や個別の事情により異なります。

このコラムで扱う主な内容は次のとおりです。

  • 外傷性の視力低下・視野障害がどのように起こるか
  • 眼科で行われる検査の一般的な流れ
  • 視力障害と視野障害、それぞれの評価の視点
  • 症状固定の時期をどう考えるか
  • 後遺障害の申請前に確認しておきたい資料
  • 弁護士に相談するとよいタイミング

示談や後遺障害の申請を前にして、「今の資料でよいのか」「事故との関係をどう説明すればよいのか」と迷われている場合は、資料を確認しながら対応の方針を整理することができます。まずはお気軽にご相談ください。

相談予約フォームへ進む

結論と全体像|確認したいことの整理

事故後の見え方の変化について、被害者の方が確認しておきたいことを先に整理します。個別の症状や検査結果によって当てはまり方は変わりますので、あくまで全体像としてご覧ください。

確認したいこと ポイント
症状の内容 視力低下・視野の欠け・見えにくさなどを、いつから、どちらの目に、どのように感じるかを整理する
医療機関の受診 眼科(必要に応じて脳神経外科・脳神経内科等)を受診し、検査と診断を受ける
事故との関係 受傷の状況、症状が出た時期、検査所見が、事故と整合するかが問題になり得る
症状固定の時期 回復の可能性や治療経過を踏まえ、主治医の判断を前提に検討する
後遺障害の資料 後遺障害診断書に検査結果や経過が反映されているかを確認する

視力低下、視野障害、物が二重に見える(複視)、眼の痛み、頭痛などは、原因も評価の枠組みも異なります。ご自身の症状がどれに近いのかを整理しておくと、医師や弁護士に相談する際にも伝えやすくなります。

外傷性の視力低下・視野障害とは

「後遺症」と「後遺障害」は同じではない

日常会話では「後遺症」という言葉がよく使われますが、これは症状が残っている状態を広く指すことが多い言葉です。一方、交通事故の損害賠償で問題になる「後遺障害」は、受傷した傷害が治ったとき(これ以上の改善が見込めない状態になったとき)に残った症状のうち、事故との相当因果関係が認められ、かつ医学的に認められるもので、自動車損害賠償保障法施行令の別表に定められた等級に当たるものをいうと整理されています。

つまり、症状が残っていること(後遺症)と、後遺障害として等級が認定されることは、同じではありません。どのような症状が、どの程度、どのような検査結果に裏づけられて残っているかによって、評価は変わってきます。

どのように受傷するのか(受傷機転)

交通事故では、次のような機転で目やその周辺に力が加わることがあります。いずれも一般的な整理であり、実際にどの機序が当てはまるかは診察と検査によって判断されます。

  • 眼球そのものを直接打つ(眼球打撲)
  • 顔面や眼のまわり(眼窩周辺)を打つ
  • 頭部を打つ(頭部外傷)
  • ハンドルやエアバッグ、路面、眼鏡などが目やその周辺に当たる

原因は眼球だけとは限らない

外傷による視力低下や視野障害は、眼球そのものの損傷だけでなく、眼球で得た情報を脳へ伝える視神経や、その通り道である視神経管、さらに脳の視覚路が関係することがあります。頭部や顔面を強く打ったことで視神経に障害が生じる状態は「外傷性視神経症」と呼ばれ、交通事故や転倒などで起こり得るとされています。特に眉のあたり(眉毛部の外側)を打った場合に生じやすく、受傷直後から視力が急に低下したり、視野の一部が欠けたりすることがあります。

ただし、受傷直後は意識障害やまぶたの腫れのために症状を自覚しにくいこともあるとされており、この点からも、早い段階で眼科などの医療機関を受診しておくことが大切だと説明されています。

眼科で行われる検査の一般的な流れ

目の症状の原因を調べるために、眼科では複数の検査が組み合わせて行われます。以下は一般的な流れの例で、実際にどの検査を行うかは症状や医師の判断によって異なります。

検査 主に確認されること
問診 いつから、どちらの目に、どのような見えにくさがあるか、受傷の状況など
視力検査・屈折検査 裸眼視力と、眼鏡やコンタクトで矯正した視力(矯正視力)
眼圧検査 眼の内部の圧力
細隙灯(さいげきとう)顕微鏡検査 角膜・水晶体など眼の前方の状態
眼底検査 網膜や視神経(視神経乳頭)の状態
OCT(光干渉断層計) 網膜や視神経の断面を画像で確認する
視野検査 見える範囲や欠けの有無(ゴールドマン型視野計などを用いる)
画像検査(CT・MRI等) 必要に応じて、視神経管・眼窩・脳の状態を確認する

頭部外傷が疑われる場合や、視神経の損傷が疑われる場合には、眼科だけでなく脳神経外科や脳神経内科などとの連携のもとで検査が行われることもあります。どの診療科を受診すべきかは、症状に応じて医師が判断します。

視力障害の評価で問題になりやすい視点

視力障害は、物をどれだけ細かく見分けられるかに関わる障害です。後遺障害の評価では、次のような視点が問題になりやすいと整理されています。

  • 矯正視力で評価されること。後遺障害等級表でいう視力は、原則として眼鏡やコンタクトレンズ、眼内レンズで矯正した視力を指すとされています(万国式試視力表を用い、屈折異状のある場合は矯正視力で測定するとされています)。
  • 片眼か両眼か、そして左右差や事故前後の変化。
  • 検査結果に一貫性があるか。
  • 外傷の内容や画像所見と整合するか(事故との因果関係)。
  • 加齢性の疾患(白内障・緑内障・糖尿病網膜症など)や既往症との区別が問題になり得ること。

自動車損害賠償保障法施行令の別表第二では、失明から視力低下の程度に応じて段階的に等級が定められています。もっとも、実際にどの等級に当たるか、そもそも後遺障害として評価されるかは、検査結果や個別の事情により異なります。

視野障害の評価で問題になりやすい視点

視野障害は、見える範囲に関わる障害です。「見える範囲が狭い」「一部が欠ける」「片側が見えにくい」「中心が見えにくい」といった訴えがあり得ます。視野検査の結果の読み方は医師の説明を前提とし、検査結果の再現性や、症状・所見との整合性が問題になり得ます。

半盲症・視野狭窄・視野変状という区分

後遺障害の枠組みでは、視野障害は次のような区分で整理されています。用語の一般的な意味は下表のとおりです。

用語 一般的な意味
半盲症 視野の右半分または左半分が欠けて見えなくなる状態
視野狭窄(きょうさく) 見える範囲が全体的に狭くなる状態
視野変状 視野の中に見えない部分(暗点)や欠損が生じる状態

視野の測定にはゴールドマン型視野計が用いられ、半盲症・視野狭窄・視野変状は、一定の指標による八方向の視野の角度の合計が正常な視野の角度の60%以下になった場合をいうと整理されています。別表第二では、両眼か一眼かによって等級の区分(第9級・第13級)が定められていますが、認定の有無や程度は検査結果と個別の事情により異なります。

複視(物が二重に見える)は別の論点

物が二重に見える「複視」は、視力低下や視野障害とは異なり、眼球の運動に関わる障害として整理され、評価の方法も別になります。ご自身の症状が複視に近い場合は、視力・視野の障害とは分けて考える必要があります。

症状固定の時期をどう考えるか

「症状固定」とは、治療を続けてもこれ以上の改善が見込めない状態になったと医学的に判断される時期をいい、賠償実務では後遺障害を検討するうえで重要な区切りになります。

視力低下や視野障害は、治療や経過観察によって改善する可能性がある場合もあれば、一定期間後に残存症状として評価される場合もあります。そのため、事故から何か月で必ず症状固定になるという決まった時期があるわけではありません。回復の可能性、治療の経過、検査結果、主治医の医学的判断を踏まえて検討されるものです。

保険会社から治療の終了や示談を打診されても、視力・視野の症状が残っている場合には、まず主治医に相談し、症状固定の時期や今後の検査について確認することが考えられます。時期の判断は医学的な経過と切り離して機械的に決めるものではありません。

「保険会社から治療終了を打診されたが、まだ見えにくさが残っている」という場合、資料を確認したうえで、症状固定の時期や後遺障害申請の準備について方針を整理することができます。判断に迷う段階でも構いません。

交通事故の取扱業務を見る

後遺障害の申請前に確認しておきたい資料

後遺障害の申請や示談前の検討では、確認できる資料が多いほど、事故との関係や症状の経過を整理しやすくなります。すべてがそろっていなくても相談できる場合はありますが、次のような資料を確認しておくとよいでしょう。

  • 交通事故証明書
  • 診断書・診療報酬明細書
  • 診療録(カルテ)の内容
  • 視力検査の結果
  • 視野検査の結果
  • 眼底写真・OCTなどの検査結果
  • CT・MRIなどの画像検査の結果
  • 紹介状(他の診療科への紹介がある場合)
  • 後遺障害診断書
  • 保険会社から届いた書面・示談案
  • 事故前の視力に関する資料(健康診断の記録、眼鏡・コンタクトの度数など)

医師に症状を伝える際は、いつから、どちらの目に、どのような見えにくさがあるかを具体的に伝え、診療録に残してもらうことが、後の判断材料を整理するうえで役立ちます。事故前の視力がわかる資料は、事故前後の変化を示す際に手がかりになることがあります。

よく問題になるケース

相談の場面では、次のような状況で判断に迷われることがあります。いずれも一般的な注意点であり、結論は個別の事情により異なります。

  • 眼球打撲のあと、視力が戻らないまま経過している
  • 頭を打ったあとから、視野の一部が欠けて感じる
  • 眼科では経過観察と言われたが、保険会社から治療終了を打診された
  • 後遺障害診断書に、視野検査の結果が十分に反映されていないように見える
  • 事故の前から目の病気があり、事故との関係が問題になりそうだ
  • 片目だけの症状だが、生活や仕事に支障がある
  • 示談案が届いたが、後遺障害の申請をしていない

特に、事故前からの疾患や加齢性の変化がある場合には、症状のどこまでが事故によるものかが問題になり得ます。検査結果や診療録を確認しながら、事故との関係を整理していくことになります。

弁護士に相談するタイミング

弁護士への相談は、次のようなタイミングが考えられます。相談によって結果が保証されるものではありませんが、資料を確認しながら、申請の方針や示談前に確認すべき点を整理しやすくなります。

  • 事故のあと、見え方の異常が続いているとき
  • 保険会社から治療終了や症状固定を打診されたとき
  • 後遺障害診断書を作成してもらう前
  • 後遺障害の申請をする前
  • 非該当や想定より低い等級の認定を受けたあと(異議申立ての要否を検討したいとき)
  • 示談案に署名する前

示談の前、後遺障害診断書の作成前、後遺障害の申請前に一度確認しておくと、資料の不足や後から争点になりやすい点に気づきやすくなります。

よくある質問(FAQ)

Q.眼科で「大きな異常はない」と言われましたが、見えにくさが続きます。相談してよいですか。

A.見え方の違和感が続く場合は、まず眼科で改めて相談し、必要な検査を受けることが考えられます。そのうえで、事故との関係や記録の残し方について、資料を確認しながら整理することができます。症状の評価は検査結果や事案により異なります。

Q.眼球打撲があれば、後遺障害として認定されますか。

A.眼球打撲があることと、後遺障害として等級が認定されることは同じではありません。症状の内容や程度、検査結果、事故との因果関係などによって評価は変わり、認定の有無は事案により異なります。

Q.事故から何か月で症状固定になりますか。

A.一律に決まった時期があるわけではありません。回復の可能性や治療の経過、検査結果、主治医の判断を踏まえて検討されます。保険会社の打診があっても、症状が残る場合は主治医への相談が考えられます。

Q.視力は矯正視力で評価されるのですか。

A.後遺障害等級表でいう視力は、原則として眼鏡やコンタクトレンズなどで矯正した視力を指すとされています。裸眼視力ではなく矯正視力が問題になる場面がある点は、確認しておきたいポイントです。

Q.事故の前から緑内障などがありました。関係しますか。

A.事故前からの疾患や加齢性の変化がある場合、症状のどこまでが事故によるものかが問題になり得ます。検査結果や診療録を確認しながら、事故との関係を整理していくことになります。結論は個別事情により異なります。

Q.後遺障害の申請前に、資料はすべてそろえる必要がありますか。

A.すべてがそろっていなくても相談できる場合はあります。もっとも、確認できる資料が多いほど、事故との関係や症状の経過を整理しやすくなります。

Q.後遺障害が認定されると、どのような請求につながりますか。

A.後遺障害等級が認定された場合には、後遺障害慰謝料や逸失利益の検討につながることがあります。ただし、認定されるかどうかや金額は、検査結果や個別の事情により異なります。

まとめ

事故後に視力低下や視野障害が続く場合の要点と、次の行動を整理します。

  • 急な症状は、まず眼科や救急の医療機関を受診する
  • 「後遺症」と「後遺障害」は同じではない
  • 視力は矯正視力、視野はゴールドマン型視野計などで評価されると整理されている
  • 原因は眼球だけでなく、視神経や頭部の外傷が関係することがある
  • 症状固定の時期は、回復の可能性や治療経過、主治医の判断を踏まえて検討する
  • 後遺障害の申請前に、検査結果や後遺障害診断書の内容を確認する
  • 示談前・診断書作成前・申請前に、一度資料を確認しておく

神戸みらい法律会計事務所(神戸市須磨区・名谷駅前)では、交通事故の後遺障害に関するご相談をお受けしています。示談や後遺障害の申請を前に、資料を確認しながら対応の方針や見通しを整理したいという段階でも構いません。まずはお気軽にお問い合わせください。

相談予約フォームへ進む

交通事故の取扱業務を見る弁護士費用を確認する弁護士紹介を見る

監修・執筆

弁護士・公認会計士 藤井 貴之(弁護士法人ひょうご支所 神戸みらい法律会計事務所)

兵庫県弁護士会所属。交通事故・相続・債務整理・企業法務などに対応しています。交通事故の損害賠償では、法律の観点に加えて、損害の算定や保険実務の観点も踏まえた検討を行っています。

弁護士紹介を見る

参考資料(公的機関・公式資料)

まずはご予約ください。夜間/休日はご予約で相談可能

法律のお悩みは、 相談しやすい
神戸みらい法律会計事務所
にお任せください。

(初回相談無料 / 交通事故 債務整理は電話での無料相談が可能)

初回相談無料

ご予約フォームはこちら

お電話でもご予約いただけます

 078-797-5227

受付時間 : 9:00〜20:00

LINEからの
ご予約はこちら