交通事故で流涙・羞明が残ったら|等級表にない症状の「相当」認定 |神戸市(須磨・垂水・西神・北神)の弁護士|初回相談無料|

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交通事故で流涙・羞明が残ったら|等級表にない症状の「相当」認定

交通事故のあと、「涙がたまって視界がにじむ」「1日に何度も涙を拭いている」「屋外や対向車のライトがまぶしくて、運転や仕事がつらい」という症状が残ることがあります。ところが、後遺障害の等級表を見ても、「流涙」や「羞明」という症状名は見当たりません。等級表に載っていないから後遺障害にはならないのか、と不安を抱く方も少なくありません。

結論の方向性を先にお伝えすると、等級表に症状名がないことだけを理由に、後遺障害としての評価が否定されるわけではありません。自賠責保険・共済の実務には、等級表にない後遺障害を各等級に「相当」するものとして評価する仕組みがあります。他方で、涙目やまぶしさという自覚症状が残っているだけで等級が認定されるわけでもありません。原因となっている障害の内容、症状の恒常性、事故との因果関係、仕事や生活への具体的な支障を、資料に基づいて確認する必要があります。

この記事では、交通事故後の流涙(涙目)と羞明(まぶしさ)について、等級表にない症状が評価される法的な枠組み、外傷性散瞳に伴う羞明の準用等級、流涙の原因による評価の違い、眼科で確認され得る検査、申請前・認定結果の受領後・示談前に確認しておきたい資料を、交通事故を取り扱う弁護士が整理します。個別事情により結論は異なります。

流涙やまぶしさが残ったまま示談を提案されている場合、署名した後で後遺障害の評価を見直すことは難しくなります。示談書に署名する前に、資料を確認したうえで見通しを整理しておくことをおすすめします。

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結論と全体像|流涙と羞明は同じ認定経路ではありません

最初に押さえたいのは、流涙と羞明では評価の道筋が異なる点です。羞明のうち外傷性散瞳に伴うものには、労災の認定基準に具体的な準用等級が示されています。流涙にはそのような細目がなく、原因となる障害の内容・程度に応じた個別の評価がより強く問われます。

流涙・羞明の等級評価で確認される主な事項
症状 原因となり得る障害の例 主な確認事項 注意点
流涙(涙目) 涙小管など涙道の断裂・閉塞、眼表面への刺激による涙の分泌増加 涙道の損傷・閉塞の有無と部位、片眼か両眼か、症状の恒常性、仕事・生活への支障 原因が涙の「排出」の障害か「分泌」の増加かで、確認すべき検査・資料が変わります
羞明(まぶしさ) 外傷性散瞳(瞳孔の対光反射の障害)、角膜など眼表面の障害ほか 瞳孔径・対光反射の所見、羞明の程度、労働への支障 外傷性散瞳に伴うものには公表された準用の基準があります。その他の原因では個別の検討が必要です

等級表にない症状はどう評価されるのか|「相当」と「準用」

自賠責の「相当」(施行令別表の備考)

自賠責保険・共済の後遺障害等級は、自動車損害賠償保障法施行令の別表第一・別表第二に定められています。別表第二の眼に関する項目は、視力、調節機能、眼球運動、視野、まぶたの欠損・運動障害に関するもので、流涙や羞明という症状名はどこにも登場しません。

そのうえで、別表第一の備考と別表第二の備考六は、各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって、各等級の後遺障害に相当するものは、当該等級の後遺障害とする旨を定めています。等級表にない障害を「第○級相当」として評価する直接の根拠です。

労災の「準用」と、自賠責が労災基準を参照する仕組み

他方、労災保険では、労働者災害補償保険法施行規則第14条第4項が、障害等級表(同規則別表第一)に掲げるもの以外の身体障害について、その障害の程度に応じ、同表に掲げる身体障害に準じて障害等級を定めるとしています。これを受けて、厚生労働省の障害等級認定基準が、準用等級の定め方(その障害が最も近似している系列の障害に相当する等級を用いる方法など)を示しています。

自賠責の等級認定でこの労災の認定基準が参照されるのは、金融庁・国土交通省告示の支払基準が、後遺障害の等級の認定は原則として労働者災害補償保険における障害の等級認定の基準に準じて行うと定めているためです。「相当」は自賠責側(施行令の備考)、「準用」は労災側(施行規則・認定基準)の用語であり、支払基準を介してつながっていますが、根拠も制度も同一ではありません。

「相当」と「準用」の根拠の整理
用語 制度 直接の根拠
相当 自賠責保険・共済 自動車損害賠償保障法施行令別表第一備考・別表第二備考六
準用 労災保険 労働者災害補償保険法施行規則第14条第4項、厚生労働省の障害等級認定基準
両者の接続 自賠責が労災の基準を参照 支払基準(平成13年金融庁・国土交通省告示第1号)が、等級の認定は原則として労災の障害の等級認定の基準に準じて行うと定めています

なお、複数の後遺障害が残った場合の「併合」、事故前から障害があった場合の「加重」は、これらとは別の考え方です。全体像は併合・加重・準用・相当の違いを確認するで詳しく整理していますので、本記事では流涙・羞明への当てはめに絞って進めます。

流涙(涙目)の基礎知識|原因により評価の道筋が変わります

涙が「多く作られる」場合と「流れない」場合を分けて考える

流涙(涙があふれる、涙目になる)は診断名ではなく、複数の原因があり得る症状の名前です。日本眼科医会の解説では、流涙症は大きく、涙が多く出るタイプ(結膜炎やアレルギー、逆さまつげなど眼への刺激によるもの)と、涙の流れが悪くなるタイプ(涙点から涙小管、涙嚢、鼻涙管を通って鼻に抜ける涙の通り道(涙道)の閉塞、結膜弛緩症、眼瞼内反症・外反症など)に分けて説明されています。

交通事故との関係では、顔面や眼のまわりのけが(まぶたの裂傷、顔面の骨折など)に伴って、涙の通り道である涙小管などが断裂・損傷し、涙を排出できなくなる場合が問題になり得ます。他方、眼表面の傷やドライアイ、まぶしさや眼の痛みへの反応として涙の分泌が増えている場合もあり、どちらのタイプかによって、確認すべき検査も、後遺障害としての評価の道筋も変わります。

「涙目が続いている」ことと「後遺障害」は同じではありません

事故のあとに涙目になったという時間的な前後関係だけでは、涙道の損傷があること、その損傷が事故によることは確認できません。後遺障害としての評価では、原因となる器質的な障害(涙道の断裂・閉塞など)の存在、治療をしても残る症状であること(症状の恒常性)、事故との因果関係、そして仕事や生活への具体的な支障が、資料に基づいて確認されます。

流涙の「相当」認定を検討する際の注意点

流涙には外傷性散瞳のような公表された細目が見当たりません

後で述べる外傷性散瞳と異なり、厚生労働省の眼の障害に関する認定基準の通達には、流涙そのものの準用等級を定めた項目は見当たりません。そのため、流涙の等級評価は、施行令別表の備考(相当)と、労災の認定基準が示す準用等級の一般的な定め方に沿って、原因となる障害の内容と程度、片眼か両眼か、症状の恒常性、労働への支障を個別に検討する形になります。片眼・両眼や常時性に応じた確定的な等級の目安が紹介されることもありますが、施行令や公表された認定基準の明文に基づくものとは限らないため、本記事では確定的な基準としては記載しません。実際の見通しは、資料を確認したうえで判断する必要があります。

裁判例|涙小管断裂後の流涙が第14級相当と評価された事例

公表されている裁判例として、東京地方裁判所平成2年5月18日判決(昭和63年(行ウ)第220号)があります。タクシー運転者が業務中、強風で閉まった車のドアで左眼を強打し、左眼の失明、まぶたの下垂とともに、左の涙小管断裂による流涙が残った労災の事案です。裁判所は、流涙は障害等級表に列挙されていないものの、涙を拭き取る煩わしさの程度によっては準用の判断対象になるとし、頻繁に涙を拭き取る必要があったことなどを踏まえて、第14級の「局部に神経症状を残すもの」に相当すると評価しました(結論としては、失明等と合わせた併合第8級の認定処分が維持されています)。

この判決は、特定の事案について片眼の流涙を第14級相当と評価した一つの例であり、判決中の涙を拭く頻度などの認定事実を、一般的な認定基準として用いることはできません。片眼か両眼か、原因となる病態、検査所見、生活・就労への支障によって、評価は個別に異なります。

羞明(まぶしさ)と外傷性散瞳

まぶしさの原因はさまざまです

羞明とは、普通の明るさでもまぶしく感じ、眼を開けているのがつらい状態をいいます。日本眼科学会の解説では、羞明の原因と考えられている病気として、ドライアイ、角膜感染症、ぶどう膜炎、緑内障、白内障、眼瞼けいれん、動眼神経麻痺などが挙げられており、原因は多様です。事故のあとにまぶしさが続く場合も、原因がどこにあるのかを眼科で確認することが出発点になります。

外傷性散瞳に伴う羞明の準用等級

瞳孔は、眼に入る光の量を調節しています。外傷により瞳孔が開いたままになり(外傷性散瞳)、光を当てても瞳孔が十分に縮まない状態(対光反射の障害)になると、まぶしさの訴えにつながることがあります。労災の障害等級認定基準(眼の障害)は、外傷性散瞳について、対光反射の障害の程度、羞明の訴え、労働への支障を組み合わせて、次のとおり準用等級を示しています。

外傷性散瞳に伴う羞明の準用等級(労災の障害等級認定基準)
障害の状態 準用される等級
1眼の瞳孔の対光反射が著しく障害され、著明な羞明を訴え、労働に著しく支障を来すもの 第12級
1眼の瞳孔の対光反射はあるが不十分であり、羞明を訴え、労働に支障を来すもの 第14級
両眼の瞳孔の対光反射が著しく障害され、著明な羞明を訴え、労働に著しく支障を来すもの 第11級
両眼の瞳孔の対光反射はあるが不十分であり、羞明を訴え、労働に支障を来すもの 第12級

この基準は労災保険の認定基準として示されたものですが、自賠責でも、支払基準を通じて原則としてこれに準じた認定が行われます。また、外傷性散瞳と視力障害又は調節機能障害が併存する場合には、併合の方法を用いて準用等級を定めるとされています。

「まぶしい」という訴えだけでは等級は決まりません

上の表のとおり、この基準は「まぶしい」という自覚症状だけでなく、瞳孔の対光反射という他覚的な所見と、労働への支障を組み合わせています。まぶしさが続いていても、瞳孔や虹彩の所見が確認されていなければ、外傷性散瞳としての評価の前提がそろいません。逆に、外傷性散瞳以外の原因によるまぶしさに、この基準が当然に当てはまるわけでもありません。

なお、厚生労働省の障害者総合福祉推進事業による調査研究(令和2年度)では、視力や視野に大きな異常がなくても、羞明などの症状により読み書き、外出、就労に大きな困難が生じ得ることが報告されています。これは生活実態に関する調査研究であり、後遺障害の認定基準そのものではありませんが、まぶしさによる支障を具体的に記録して伝えることの大切さを示す資料といえます。

眼科で確認され得る検査・所見

どの検査を行うかは、症状と疑われる原因に応じて眼科の医師が判断します。以下は、流涙・羞明との関係で行われることのある検査の例です。特定の検査を受ければ認定されるという関係にはなく、検査結果があっても評価は個別に異なります。

流涙・羞明に関して行われることのある検査・所見の例
症状 検査・所見の例 主に確認されること
流涙 細隙灯顕微鏡検査、涙管通水検査、涙道内視鏡検査、必要に応じた画像検査 眼表面の状態、涙道(涙点・涙小管・涙嚢・鼻涙管)の閉塞・狭窄・断裂の有無と部位
羞明・瞳孔 明るい場所と暗い場所での瞳孔径の測定、対光反射の確認、細隙灯顕微鏡による虹彩・前眼部の観察、視力・調節機能・視野の検査 瞳孔の散大の程度、対光反射の状態、虹彩の損傷の有無、ほかの眼の障害の併存

検査の要否・種類は医学的判断であり、主治医にご確認ください。また、症状日誌や写真・動画は、症状の経過や生活上の支障を説明する補助資料にはなり得ますが、医学的な検査所見の代わりになるものではありません。症状と生活への影響は、事実のとおり主治医に伝え、診療録に残してもらうことが大切です。

事故との因果関係と症状の恒常性

流涙・羞明の評価では、事故との因果関係と、治療をしても症状が残ること(恒常性)が繰り返し問題になります。次のような事情を、時系列で整理しておくことが有用です。

  • 事故の態様と受傷部位の整合性(顔面・眼のまわりの打撲や切創、眼窩部の骨折、頭部のけがなど、涙道や瞳孔・虹彩の損傷と結びつく受傷があるか)
  • 症状が出た時期と左右(事故直後からか、どちらの眼か、その後の経過)
  • 事故前の眼の状態(アレルギー、結膜炎、ドライアイ、加齢による変化、服用中の薬など、事故以外の原因の有無)
  • 治療の内容と経過(手術・処置の有無、治療による改善の程度)
  • 症状固定(治療を続けてもこれ以上の改善が見込めない状態)の時期に関する主治医の判断

「事故のあとから涙目になった」という前後関係だけで因果関係を断定することはできません。逆に、事故前に眼科の受診歴があることだけで評価が否定されるわけでもなく、事故の前後での症状・所見の変化を資料で示せるかが問われます。

ほかの眼の障害が併存する場合

交通事故で眼やその周辺を受傷した場合、流涙・羞明のほかに、視力低下、調節機能の障害、眼球運動の障害・複視、視野の障害、まぶたの欠損・運動障害などが同時に残ることがあります。この場合、症状の数だけ等級が積み上がるわけではなく、障害の系列や派生関係、評価の重複が確認されます。たとえば、羞明は外傷性散瞳の評価要素とされているため、散瞳と別に羞明を独立の障害として二重に評価することはできません。羞明や眼の痛みに伴って涙の分泌が増えている場合の流涙を、涙道損傷による流涙と同列の別障害として機械的に足し合わせることもできません。

視力・視野の障害は交通事故で視力が低下した場合の検査と後遺障害の整理を確認する、複視・眼球運動の障害は複視(物が二重に見える)の後遺障害の考え方を確認するで扱っていますので、症状が複数ある方はあわせてご覧ください。

後遺障害申請前に確認しておきたい資料

流涙・羞明の申請準備では、次のような資料の有無を確認しておくと、評価の前提を整理しやすくなります。すべてがそろっていなくても相談は可能です。

  • 事故直後の眼科・救急の診療記録(受傷部位、初診時の訴え、左右の記載)
  • 顔面・眼窩部の骨折や創傷に関する記録・画像(CTなど)と読影報告書
  • 瞳孔径・対光反射・虹彩の所見の記録(羞明の場合)
  • 涙管通水検査・涙道内視鏡など涙道に関する検査結果(流涙の場合)
  • 手術記録(涙道の再建、チューブ挿入などを受けた場合)
  • 事故前の眼科受診歴が分かる資料(あれば)
  • 症状の経過の記録(左右、頻度、屋外・夜間・画面作業など光環境による違い、涙を拭く回数、視界のにじみ)
  • 運転、屋外作業、パソコン作業、読書、接客など、仕事・生活への具体的な影響のメモ

ご自身で作成する記録は、経過と支障を説明する補助資料という位置づけです。後遺障害診断書の記載内容や申請資料全体の整理は、後遺障害診断書の作成前に確認したい資料と画像検査の注意点を見るもご覧ください。

非該当・低い等級の認定結果を受けた場合

流涙・羞明のように等級表に症状名がない障害では、非該当や想定より低い等級の通知を受けることもあります。その場合は、まず認定理由を確認し、症状の存在、事故との因果関係、症状の恒常性、他覚的な所見のどこが問題とされたのかを整理することが出発点になります。そのうえで、追加できる検査結果や医学的資料があるかを確認し、異議申立て、自賠責保険・共済紛争処理機構の利用、訴訟といった選択肢を検討することになります。いずれの手続でも結果が保証されるものではなく、評価の分かれ目に対応する資料を整えられるかが検討の鍵になります。

認定結果の通知書、後遺障害診断書、検査結果など、手元の資料をそろえてご相談いただくと、どの点が評価の分かれ目になっているのか、論点を整理しやすくなります。申請前や示談前、異議申立てを検討している段階でも構いません。

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弁護士に相談するタイミング|医師と弁護士の役割の違い

診断と治療、検査の要否の判断は医師の役割であり、弁護士が代わることはできません。弁護士の役割は、認定基準や裁判例を踏まえて、そろえるべき資料と論点を整理し、申請方法や認定後の手続、示談内容の検討を支援することにあります。相談は結果を保証するものではありませんが、次の時期が区切りになります。

  • 後遺障害診断書の作成前 流涙・羞明の症状と支障が診断書・資料に反映されるよう、確認すべき検査結果や記録を整理できます。
  • 申請前 資料の過不足と申請方法を確認できます。
  • 認定結果の受領後 認定理由を読み解き、異議申立てなどの要否を検討できます。
  • 示談前 提示額の前提となる等級と損害項目を確認し、見直す余地がないかを検討できます。

よくある質問(FAQ)

涙目やまぶしさは、等級表に症状名がないので後遺障害にはならないのですか。
等級表に症状名がないことだけで否定されるわけではありません。施行令別表の備考(相当)と労災の認定基準(準用)の枠組みで評価され得ます。ただし、原因となる障害、症状の恒常性、事故との因果関係、支障の確認が必要で、個別事情により結論は異なります。
片方の眼の涙目だけでも、後遺障害の対象になりますか。
片眼であることだけで対象外になるわけではありません。裁判例には、片眼の涙小管断裂後の流涙を第14級相当と評価した例があります。もっとも、原因となる病態や程度、支障によって評価は変わります。
視力は落ちていませんが、まぶしさだけで等級が認定されることはありますか。
外傷性散瞳により対光反射が障害され、羞明を訴え、労働に支障を来す場合の準用等級が労災の認定基準に示されており、視力低下がない場合でも評価の対象になり得ます。ただし、瞳孔の他覚的所見と労働への支障の確認が前提です。
流涙や羞明の申請では、どのような資料が確認されますか。
事故直後からの診療記録、顔面・眼窩部の画像、涙道の検査結果(涙管通水検査など)、瞳孔径・対光反射の所見、手術記録、症状経過と生活・就労への支障の記録などが挙げられます。必要な検査は症状により異なるため、主治医にご確認ください。
症状日誌や動画を撮っておけば、それだけで証拠になりますか。
症状日誌・写真・動画は、経過や生活上の支障を説明する補助資料になり得ますが、医学的な検査所見の代わりにはなりません。眼科での診察・検査の記録とあわせて整理することが大切です。
非該当の通知が届きました。どうすればよいですか。
まず認定理由を確認し、症状の存在、因果関係、恒常性、他覚所見のどこが問題とされたのかを整理します。追加できる資料があるかを確認したうえで、異議申立てや紛争処理機構の利用、訴訟を検討することになります。判断に迷う場合は、資料をそろえて弁護士に相談することをおすすめします。

まとめ

  • 流涙・羞明は等級表に症状名がありませんが、施行令別表の備考(相当)と労災の認定基準(準用)の枠組みで評価の対象になり得ます。
  • 外傷性散瞳に伴う羞明には、対光反射の障害・羞明の程度・労働への支障を組み合わせた準用等級(第11級・第12級・第14級)が示されています。
  • 流涙は、涙の分泌が増えているのか、涙道の損傷で排出できないのかによって、確認すべき検査と評価の道筋が変わります。
  • 症状名だけでは等級は決まらず、原因となる障害、恒常性、事故との因果関係、仕事・生活への支障を資料で確認する必要があります。
  • 羞明は外傷性散瞳の評価要素であり、症状の数だけ等級が積み上がるわけではありません。ほかの眼の障害が併存する場合は系列・派生関係の確認が必要です。
  • 次の行動として、事故直後からの診療記録、画像、涙道・瞳孔の検査結果、症状経過の記録の有無を確認し、示談前・申請前に一度、見通しを整理することをおすすめします。

流涙・羞明のように等級表に症状名のない障害は、資料のそろえ方によって見通しの整理のしやすさが大きく変わります。当事務所では、交通事故について初回相談を無料で承っています(事前予約が必要です)。後遺障害診断書の作成前、申請前、認定結果の受領後、示談書に署名する前のいずれの段階でも、資料と論点を整理したうえで見通しを検討できます。

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監修者・執筆者

弁護士・公認会計士 藤井貴之

弁護士法人ひょうご支所神戸みらい法律会計事務所(通称 神戸みらい法律会計事務所)代表弁護士・公認会計士。兵庫県弁護士会所属、日本公認会計士協会兵庫会所属。交通事故、相続、企業法務、労働問題、損害賠償など、個人・法人双方の法律相談に対応しています。

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参考資料

本記事は、交通事故後の流涙・羞明と後遺障害の評価に関する一般的な解説です。実際に後遺障害として評価されるかどうか、どの等級に相当するか、賠償額がどうなるかは、受傷内容、検査所見、治療経過、事故前の眼の状態、証拠関係などにより異なり、個別事情により結論は異なります。具体的な事案については、資料を確認したうえで弁護士にご相談ください。

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