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長田区で弁護士をお探しの方へ|外国人の相続・在留資格・事業承継の基礎

神戸市長田区で弁護士をお探しの方の中には、ひとつの悩みだけでなく、複数の問題が同時に重なっている方が少なくありません。たとえば、外国籍のご家族が亡くなって相続手続をどう進めればよいか分からない、ご自身やご家族の在留資格がこの先どうなるのか不安がある、長く続けてきた靴づくりや小さな工場・お店を引き継ぐべきか、それとも廃業すべきか迷っている、といったご相談です。

長田区は、古くからさまざまな背景を持つ住民が暮らし、外国人住民の割合が高い地域のひとつとして知られています。あわせて、ケミカルシューズ発祥の地であり、全国屈指の靴産業の集積地でもあります。こうした地域性から、外国人のご家族の相続、在留資格、そして小規模事業の承継・廃業という論点が交わる場面が生じやすいといえます。

この記事では、これらの悩みを一般の方向けに整理し、結論が個別の事情によって変わること、そして署名・申請・廃業判断などの前に、まず資料を整理して相談することが大切であることをお伝えします。ここでの説明は一般的な内容であり、実際の取扱いは、国籍、在留資格、財産の所在、事業の形態、契約関係などによって変わります。具体的な見通しは、資料を確認したうえで判断する必要があります。

「何から手をつければよいか分からない」という段階でも、お持ちの資料を整理することで、相続・在留資格・事業承継・廃業の論点を切り分け、対応の方針を検討しやすくなります。

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まず確認したいこと|国籍・在留資格・財産の所在・事業形態で対応が変わります

外国人の相続や在留資格、事業承継が関わる場面では、「どの情報を確認するか」によって、その後の手続や見通しが大きく変わります。まずは、ご自身の状況がどこに当てはまるかを整理することが出発点になります。

確認の出発点 なぜ重要か(変わりうること)
亡くなった方・ご本人の国籍 相続をどの国の法律で進めるか(準拠法)や、必要となる身分関係の書類が変わる可能性があります。
在留資格の種類・在留期限 事業を引き継いで経営に関わる活動ができるか、資格の見直しが必要かが変わります。
財産がどこにあるか 日本国内の不動産・預貯金・事業用資産・自社株など、所在によって手続先や進め方が変わります。
事業の形態(法人か個人事業か) 承継・廃業の手続、契約や負債の引継ぎ方法が変わります。
契約・保証の状況 賃貸借、取引基本契約、雇用契約、借入や連帯保証の有無で、承継・廃業時の検討事項が変わります。

これらは相互に関係します。たとえば「外国籍の方が、相続した靴工場を自分で経営する」という一つの場面でも、相続の準拠法、在留資格でできる活動、不動産や設備の引継ぎ、借入や保証の扱いが同時に問題になります。論点を切り分けて整理することが、最初の一歩になります。

外国籍のご家族が亡くなったとき|渉外相続の基礎

「どの国の法律で進めるか」がまず問題になります

外国籍の方が亡くなった場合、相続を「どの国の法律にもとづいて進めるか」という点(準拠法)が、まず問題になります。日本の国際的なルールでは、相続は原則として、亡くなった方の本国(国籍のある国)の法律によるとされています。亡くなった方が日本国籍であれば、相続人に外国籍の方が含まれていても、原則として日本の法律にもとづいて進めることになります。

一方で、国によっては、不動産はその所在地の国の法律によるとする考え方を採用している場合があります。そのため、どの国の法律が適用されるかは、亡くなった方の国籍と、その国の法律の内容を確認したうえで判断する必要があります。

外国法をたどると日本法に戻ることがあります(反致)

亡くなった方の本国の法律をたどっていくと、結果的に日本の法律で処理することになる場合があります。これは法律用語で「反致(はんち)」と呼ばれます。たとえば、日本国内にある不動産について、本国の法律が「不動産はその所在地の法律による」としているときは、最終的に日本の法律で進めることがあります。

このように、外国籍の方の相続では、最初に「どの国の法律によるのか」を丁寧に確認することが欠かせません。結論は国籍や本国法の内容によって変わるため、自己判断で手続を進める前に確認することをおすすめします。

戸籍がない場合、相続人をどう確認するか

日本では、相続人を確認するために戸籍を用いますが、外国籍の方には日本の戸籍がありません。そのため、本国が発行する出生・婚姻・死亡などの身分関係を示す資料や、在外公館・公証人などによる証明をそろえる必要が生じることがあります。どのような資料が必要かは、国や地域、身分関係の経緯によって異なります。

長田区には、在日コリアン・特別永住者の方や、ベトナムにルーツを持つ方など、さまざまな背景の住民が暮らしています。身分関係の資料の取り方や、相続人の範囲の確認方法は、こうした背景によっても変わりうるため、早めに確認しておくと安心です。

翻訳・認証・遺言の方式で確認が必要になる場面

外国語で作成された書類は、日本での手続にあたって翻訳が必要になることが一般的です。また、書類によっては、その国の公的な認証(アポスティーユや領事認証など)が求められることがあります。

遺言についても注意が必要です。外国で作成された遺言は、形式の面では比較的緩やかに有効とされることがありますが、その遺言だけで日本の不動産の名義変更や預貯金の解約が認められるとは限りません。場合によっては、家庭裁判所での手続や、内容を確認する書面が必要になることもあります。相続税や登記、在留資格にも関わるため、弁護士に加えて、必要に応じて税理士・司法書士・行政書士などの専門職や、関係する役所に確認することが望ましい場面があります。

在留資格と相続・事業承継は別の問題です

相続によって在留資格が自動的に変わるわけではありません

相続の問題と、在留資格の問題は、別々に考える必要があります。ご家族が亡くなったこと自体によって、ご本人の在留資格が自動的に変わるわけではありません。在留資格は、ご本人の活動内容や身分関係にもとづいて判断されるものだからです。

もっとも、たとえば配偶者としての身分にもとづく在留資格をお持ちの方が、死別や離婚を経た場合などには、在留資格の見直しが必要になることがあります。どのような場合に確認が必要かは、個別の事情によって変わります。

事業や会社を引き継いで経営に関わる場合の確認点

相続などをきっかけに、会社やお店を引き継いで経営に関わる場合には、いまの在留資格でその活動が認められるかを確認する必要があります。経営に関与する活動を行うのであれば、在留資格「経営・管理」が問題になることがあります。雇用される立場で働く在留資格と、自ら経営する立場の在留資格とでは、認められる活動の範囲が異なります。

在留資格「経営・管理」は近年要件が見直されています

在留資格「経営・管理」については、近年、許可の基準が見直されました。資本金や雇用、日本語能力、経歴、事業計画書の確認など、複数の要件を満たす必要があるとされています。要件の具体的な内容や、すでに在留している方への取扱いは変更されている可能性があるため、最新の情報を出入国在留管理庁の公式情報で確認することが重要です。

あわせて、事業計画の内容について、専門職による確認が求められる場面があるとされています。事業を引き継ぐ際には、在留資格の確認だけでなく、会計・税務の観点からの準備も関わってくることになります。要件にあてはまるかどうかは、事業の形態や資金の状況、これまでの経歴などによって変わるため、個別に確認したうえで判断する必要があります。

申請取次・入管書類の作成は業務区分の確認が必要です

在留資格に関する申請の取次や、入管に提出する書類の作成については、弁護士が行う業務と行政書士が行う業務の区分があります。どの専門職がどこまで取り扱うかは、事案や資格によって異なります。法律事務所がどの範囲まで対応するかは、それぞれの事務所の公式情報でご確認ください。相続・在留資格・事業承継が同時に問題になる場合は、まず論点を切り分け、どの手続を誰に依頼するかを整理することが出発点になります。

「相続」「在留資格」「事業の引継ぎ」が重なって整理がつかないときは、お持ちの資料をもとに論点を切り分けることで、どの手続から進めればよいかを検討しやすくなります。

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長田区の靴産業・小規模事業の承継と廃業

長田区は、ケミカルシューズ発祥の地として知られ、靴産業の全国屈指の集積地です。一方で、震災や生産の海外移転などを経て、事業者の数は大きく減少してきたとされています。長く事業を続けてこられた経営者やそのご親族にとって、「次の世代に引き継ぐか」「廃業するか」は重い判断です。どちらを選ぶ場合でも、まず現状を整理することが欠かせません。

法人か個人事業かで手続が変わります

事業を引き継ぐ手続は、会社(法人)か、個人事業かによって大きく変わります。法人であれば、株式や持分の移転、役員の変更などが問題になります。個人事業であれば、事業用資産の引継ぎや、廃業・開業に関する届出などが関わってきます。どちらの形態かによって、確認すべき書類も検討すべき論点も異なります。

承継の前に整理しておきたい契約・資産・負債

承継を検討する前に、事業に関わる契約・資産・負債を一覧にして整理しておくことが役立ちます。具体的には、次のようなものが挙げられます。

  • 株式・持分、事業用資産、機械設備、在庫
  • 売掛金・買掛金、借入金、リース契約
  • 連帯保証・個人保証の有無(経営者が保証人になっている場合は特に注意が必要です)
  • 工場・店舗の賃貸借契約、取引先との基本契約
  • 従業員の雇用契約、給与・勤怠に関する資料
  • 事業に必要な許認可、商標やブランドに関する資料

とりわけ、借入金の連帯保証は見落とされやすい論点です。経営者が会社の借入の保証人になっている場合、承継や廃業の場面でその扱いが大きな問題になることがあります。保証契約書の有無や内容を、早い段階で確認しておくことをおすすめします。

後継者が誰かによって論点が変わります

事業を引き継ぐ相手が、ご親族か、従業員か、外国籍の経営者か、あるいは第三者かによって、検討すべき論点が変わります。契約の引継ぎ、税務上の取扱い、在留資格の確認、従業員への対応など、誰が後継者になるかで準備すべきことが異なります。外国籍の方が後継者となる場合には、前述の在留資格の確認も関わってきます。

承継が難しいときの選択肢(廃業・整理手続)

後継者が見つからない、あるいは事業の継続が難しいという場合には、廃業や、債務の整理に関する手続を検討することになります。任意整理、法人の破産、個人の破産、私的整理など、状況に応じてさまざまな選択肢があり、債権者への対応や、不動産の明渡しなどが関わることもあります。あわせて、税務、社会保険、登記、許認可については、必要に応じて他の専門職や公的機関への確認が必要になります。どの方法が適しているかは、負債の状況や資産の内容、保証の有無などによって変わります。

新長田周辺の不動産・店舗・工場で起こりやすい問題

新長田の周辺には、古い商店街や工場、店舗が残る一方、再開発が進められてきた地域もあります。こうした地域では、不動産の所有・賃貸借・共有・相続・建物の老朽化・空き家といった問題が、いくつも重なって生じやすい傾向があります。

たとえば、相続した不動産が複数の相続人の共有になっている場合、その後の利用や処分をめぐって調整が必要になることがあります。工場や店舗が賃貸借の場合には、契約の内容や、借地借家に関するルールの確認が欠かせません。また、不動産の名義変更(相続登記)については、近年、取扱いが変わってきています。建物が老朽化している場合や、空き家になっている場合の管理・処分も、早めに検討しておきたい論点です。いずれも、契約書や登記の内容を確認したうえで判断する必要があります。

手続の前に確認しておきたい資料チェックリスト

相続の開始後、在留資格の変更前、事業承継や廃業の判断前、契約への署名前、債権者への対応前、遺産分割の協議前などには、次のような資料を整理しておくと、相談がスムーズになります。すべてがそろっていなくても構いません。手元にあるものから確認していきましょう。

  • 死亡診断書、戸籍・除籍に関する資料、住民票
  • 外国政府が発行する身分関係の資料(出生・婚姻・死亡など)とその翻訳文
  • 在留カード、特別永住者証明書、パスポート
  • 遺言書(ある場合)
  • 不動産の登記事項証明書、預貯金に関する資料
  • 会社の登記事項証明書、定款、株主名簿
  • 決算書、税務申告書
  • 借入契約書、保証契約書
  • 工場・店舗の賃貸借契約書、取引先との基本契約
  • 雇用契約書、給与・勤怠に関する資料
  • 在庫・設備の一覧、商標・ブランドに関する資料

弁護士に相談するタイミング

弁護士への相談は、「結果を保証してもらうため」のものではありません。お持ちの資料をもとに、いま置かれている状況を整理し、どのような選択肢があるか、次に何を準備すべきかという判断材料を一緒に確認していくためのものです。

特に、遺産分割の協議をまとめる前、在留資格に関する申請をする前、事業承継や廃業の判断をする前、契約に署名する前といった「区切りの前」は、一度立ち止まって確認しておきたいタイミングです。相続・在留資格・事業承継・廃業・不動産の論点が重なっている場合は、それぞれを切り分けて整理することで、対応の方針を検討しやすくなります。なお、在留資格の申請、登記、税務、許認可などは、必要に応じて関係する専門職や公的機関の確認が必要になります。当事務所の取扱い分野や対応の範囲については、公式の各ページでご確認ください。

ご相談の前にお持ちの資料を整理しておくと、見通しの検討がより具体的になります。費用やお問い合わせの方法は、各ページでご確認いただけます。

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よくあるご質問(FAQ)

外国籍の家族が亡くなった場合、日本の相続法だけで進められますか?

必ずしもそうとは限りません。外国籍の方の相続では、原則として亡くなった方の本国の法律によるとされており、まず「どの国の法律で進めるか」を確認する必要があります。日本にある不動産については、結果的に日本の法律で進めることもあります。国籍や本国法の内容によって結論が変わるため、資料を確認したうえで判断する必要があります。

外国人の相続で、戸籍がない場合は何を確認しますか?

外国籍の方には日本の戸籍がないため、本国が発行する出生・婚姻・死亡などの身分関係を示す資料や、在外公館・公証人などによる証明が必要になることがあります。必要な資料は国や地域、身分関係の経緯によって異なるため、早めの確認をおすすめします。

相続によって在留資格は自動的に変わりますか?

相続と在留資格は別の問題です。ご家族が亡くなったこと自体で在留資格が自動的に変わるわけではありません。ただし、身分にもとづく在留資格をお持ちの場合などには、見直しが必要になることがあります。個別の事情によって変わるため、確認が必要です。

外国籍の人が靴工場や店舗を引き継ぐ場合、在留資格の確認は必要ですか?

必要になることがあります。経営に関わる活動を行う場合、いまの在留資格でその活動が認められるかを確認する必要があり、在留資格「経営・管理」が問題になることがあります。事業の形態や活動の内容によって判断が変わるため、個別の確認が必要です。

在留資格「経営・管理」の要件は最近変わったと聞きました。本当ですか?

近年、許可の基準が見直されています。資本金や雇用、日本語能力、経歴、事業計画書の確認など、複数の要件が関わるとされています。要件の具体的な内容は変更されている可能性があるため、最新の情報を出入国在留管理庁の公式情報で確認することが重要です。

長田区の古い工場や店舗を相続した場合、何を確認すべきですか?

不動産が共有になっていないか、賃貸借の契約内容、建物の老朽化や空き家の状況、不動産の名義変更(相続登記)などを確認することが出発点になります。登記や契約書の内容によって対応が変わるため、資料を確認したうえで判断する必要があります。

事業承継と廃業のどちらを選ぶか迷う場合、何を準備すべきですか?

まず、事業に関わる資産・負債・契約・保証の状況を整理することが役立ちます。特に借入の連帯保証の有無は重要です。整理した内容をもとに、承継・廃業・債務整理などの選択肢を検討することになります。負債や資産の状況によって適した方法が変わります。

弁護士に相談する前に、どの資料を用意すればよいですか?

相続に関する資料(戸籍・住民票・身分関係資料・遺言書など)、不動産や預貯金の資料、会社や事業に関する資料(登記・定款・決算書・契約書・保証契約書など)、在留資格に関する資料(在留カードなど)が手元にあると、相談がスムーズです。すべてそろっていなくても構いません。

まとめ|次に取れる行動

  • まず、国籍・在留資格・財産の所在・事業形態・契約関係を整理し、論点を切り分ける
  • 外国籍の方の相続は、「どの国の法律で進めるか」と「戸籍がない場合の相続人確認」を早めに確認する
  • 相続と在留資格は別の問題として考え、経営に関わる場合は在留資格の確認を行う
  • 在留資格「経営・管理」の要件は、出入国在留管理庁の最新情報で確認する
  • 事業の承継・廃業は、資産・負債・契約・保証を整理したうえで選択肢を検討する
  • 署名・申請・廃業判断・遺産分割協議の前に、一度相談して見通しを確認する

外国人の相続、在留資格、事業承継・廃業、不動産の論点が重なってお困りの方は、お持ちの資料を整理することから始めてみてください。論点の切り分けと、次に取るべき行動の検討をお手伝いします。

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監修者・執筆者

本記事は、神戸みらい法律会計事務所(弁護士法人ひょうごあわじみらい法律会計事務所 神戸事務所)の弁護士が監修しています。監修者の氏名、所属弁護士会、取扱分野などの詳細は、弁護士紹介ページをご覧ください。

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