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<article class=”lm-column-article”>
<p>「40年間、家庭を守ることに専念してきた。でも、この年齢で夫と離婚して、生活していけるのだろうか」——長く専業主婦を続けてこられた方が熟年離婚を考えるとき、最初に立ちはだかるのは「お金と生活」の不安です。収入や貯蓄が自分名義でほとんどない、就労の再開も簡単ではない、そうした状況で、夫名義の預貯金・自宅・退職金・年金がどこまで自分の生活の支えになるのかは、離婚を決断するうえで避けて通れない問題です。</p>
<p>結論から申し上げると、長年専業主婦だったという一事をもって、財産分与が不利になると決まっているわけではありません。婚姻中に夫婦で協力して築き、維持してきた財産は、名義が夫であっても財産分与の対象になり得ます。もっとも、実際にどこまで請求できるかは、財産の内容・資料・個別事情によって変わります。この記事では、<strong>財産分与(清算的・扶養的)</strong>、<strong>年金分割</strong>、そして<strong>離婚後の生活設計</strong>という三つの視点を整理し、離婚届や離婚協議書に署名する前に確認しておきたいことを具体的にまとめます。</p><section class=”lm-cta”>
<p>離婚協議書に署名する前に、財産分与・年金分割・離婚後の生活設計を整理しておくことが重要です。預貯金・不動産・退職金・年金に関する資料をお持ちのうえで、一度ご相談いただくと、請求できる可能性や進め方を検討しやすくなります。</p>
<p><a href=”https://lawmirai.jp/contact/”>相談予約フォームへ進む</a></p>
</section><h2>■結論から|専業主婦歴40年の熟年離婚で押さえる3つの制度</h2>
<p>熟年離婚の「お金」は、性質の異なる複数の制度が組み合わさっています。まず、それぞれの役割を分けて理解することが出発点です。混同すると、「もらえるはず」「もらえないはず」という思い込みが生じやすくなります。</p>
<div class=”lm-table-scroll”>
<table>
<thead>
<tr><th>制度</th><th>何を対象にするか</th><th>基本的な考え方</th><th>主な確認資料・手続</th></tr>
</thead>
<tbody>
<tr><th>清算的財産分与</th><td>婚姻中に夫婦が協力して築き・維持した財産(名義を問わない)</td><td>寄与の程度は、異なることが明らかでないときは相等しいものとされます(2分の1が出発点。例外あり)</td><td>預貯金・不動産・退職金・保険・株式等の資料</td></tr>
<tr><th>扶養的財産分与</th><td>離婚後の生活を補う性質の給付</td><td>清算的財産分与等で十分でない場合に、補充的に問題になることがあります(必ず認められるものではありません)</td><td>年齢・健康状態・収支・就労可能性等を示す資料</td></tr>
<tr><th>年金分割</th><td>婚姻期間中の厚生年金の記録(報酬比例部分)</td><td>記録を分割する制度で、「夫の年金の半分をもらう」制度ではありません。国民年金(基礎年金)は対象外です</td><td>年金分割のための情報通知書、年金事務所での請求手続</td></tr>
</tbody>
</table>
</div>
<p>そして、これらの検討は<strong>離婚届を提出する前・離婚協議書に署名する前</strong>に行うことが望まれます。離婚後でも請求できる場合はありますが、期限や資料収集、交渉上の難しさが生じるためです。以降で、それぞれを順に見ていきます。</p><h2>■なぜ専業主婦歴40年の熟年離婚は「お金と生活」の不安が大きいのか</h2>
<h3>◆収入・就労・住まいが相手方に偏りやすい</h3>
<p>長年専業主婦だった場合、自分名義の収入や貯蓄が少なく、離婚後の就労再開も年齢や体力の面で容易でないことが少なくありません。生活の基盤が、夫名義の自宅・預貯金・年金・退職金に事実上依存している状態です。だからこそ、これらが財産分与や年金分割でどのように扱われるのかを、早い段階で把握しておく必要があります。</p>
<h3>◆財産の資料が相手方に偏っている</h3>
<p>家計を夫が管理していた場合、通帳・保険証券・証券口座・退職金規程などの資料が手元にないことがあります。何がどこにあるか分からないままでは、分与の見通しも立てにくくなります。改正法では、裁判手続の中で裁判所が財産状況の情報開示を命ずることができる規定も整備されましたが、まずは自分で確認できる資料を集めることが第一歩です。</p>
<h3>◆高齢・健康・介護・住居という固有の問題</h3>
<p>熟年離婚では、離婚後の医療費・介護・住まいをどう確保するかが現実的な課題になります。お金の清算(財産分与)だけでなく、離婚後の毎月の収支が回るのかという生活設計の視点が欠かせません。</p><h2>■財産分与の基本|清算的・扶養的・慰謝料的の違いと2分の1ルール</h2>
<h3>◆清算的財産分与とは|名義ではなく「夫婦で築いた財産か」で判断</h3>
<p>財産分与の中心は「清算的財産分与」です。これは、婚姻中に夫婦が協力して形成・維持した財産を、離婚に際して清算するものです。ポイントは、<strong>名義が夫か妻か共有かだけで決まるわけではない</strong>という点です。夫名義の預貯金や自宅であっても、婚姻中に夫婦の協力によって築かれた財産であれば、財産分与の対象になり得ます。</p>
<h3>◆専業主婦の貢献と2分の1ルール(明文化と例外)</h3>
<p>「収入を得ていたのは夫だから、貢献は夫の方が大きいのではないか」と考える方もいます。しかし、家事・育児・家業の手伝いといった家庭を支える働きも、財産の形成・維持への寄与として評価されます。令和8年4月1日施行の改正法では、当事者双方の寄与の程度は、その異なることが明らかでないときは相等しいものとする、といういわゆる「2分の1ルール」が明文化されました。つまり、原則として2分の1が出発点になります。</p>
<p>もっとも、これは絶対のルールではありません。一方の特別な才能や努力によって多額の資産が形成された場合など、寄与の程度が異なることが明らかなケースでは、割合が修正される余地があります。結論は個別事情により異なります。</p>
<h3>◆特有財産|分与の対象にならない財産</h3>
<p>次のような財産は、原則として清算的財産分与の対象になりにくい「特有財産」と整理されることがあります。ただし、婚姻中の維持・管理の状況によっては扱いが変わることもあり、資料の確認が必要です。</p>
<ul>
<li>・婚姻前から一方が有していた財産</li>
<li>・婚姻中に相続や贈与で取得した財産</li>
<li>・別居後に取得した財産</li>
</ul>
<h3>◆財産分与を請求できる期間(令和8年4月1日施行の改正と経過措置)</h3>
<p>財産分与の請求期間は、令和8年4月1日施行の改正により、離婚のときから2年から5年に延長されました。ただし、経過措置により、離婚の成立時期で適用が分かれます。</p>
<div class=”lm-table-scroll”>
<table>
<thead>
<tr><th>離婚の成立時期</th><th>財産分与を請求できる期間</th><th>年金分割の請求期限</th></tr>
</thead>
<tbody>
<tr><th>令和8年3月31日以前</th><td>離婚のときから2年</td><td>離婚をした日の翌日から2年</td></tr>
<tr><th>令和8年4月1日以降</th><td>離婚のときから5年</td><td>離婚をした日の翌日から5年</td></tr>
</tbody>
</table>
</div>
<p>この期間は消滅時効ではなく「除斥期間」と呼ばれるもので、原則として延長されません。期間が延びたとはいえ、時間が経つほど資料が散逸し、財産の把握が難しくなります。できるだけ早い段階で整理を始めることが大切です。なお、期間内に家庭裁判所へ調停や審判を申し立てていれば、手続が長引いて期間を過ぎても請求権は失われません。</p>
<p>財産分与そのものの基本的な考え方については、<a href=”https://lawmirai.jp/column/4037/”>財産分与について詳しく見る</a>もあわせてご確認ください。</p><h2>■どの財産を確認すべきか|専業主婦歴40年で問題になりやすい財産</h2>
<p>清算的財産分与では、まず夫婦の財産の全体像を把握することが必要です。専業主婦歴が長い方の熟年離婚で特に問題になりやすい財産と、その確認資料・見落としやすい点を整理します。</p>
<div class=”lm-table-scroll”>
<table>
<thead>
<tr><th>財産の種類</th><th>主な確認資料</th><th>見落としやすい点</th></tr>
</thead>
<tbody>
<tr><th>預貯金</th><td>通帳、取引明細</td><td>複数口座・ネット銀行・へそくり口座。別居時点の残高が基準になることが多い</td></tr>
<tr><th>自宅不動産</th><td>登記事項証明書、固定資産税課税明細書、固定資産評価証明書</td><td>評価額の考え方が複数ある。共有名義かどうか、誰が住み続けるか</td></tr>
<tr><th>住宅ローン</th><td>ローン残高証明書</td><td>ローンが残る自宅の扱い。名義人・連帯保証・連帯債務の有無</td></tr>
<tr><th>退職金</th><td>退職金規程、退職金見込額証明書、源泉徴収票、給与明細</td><td>既に支払われた退職金、将来支給される見込みの退職金の扱い(後述)</td></tr>
<tr><th>生命保険・個人年金・企業年金</th><td>保険証券、解約返戻金額の資料、企業年金の資料</td><td>解約返戻金のある保険は対象になり得る。掛け捨て型との区別</td></tr>
<tr><th>株式・投資信託・有価証券</th><td>証券口座の資料、取引残高報告書</td><td>非上場株式・同族会社株式は評価が複雑(後述)</td></tr>
<tr><th>自動車・家財</th><td>車検証、査定資料</td><td>ローン残の有無、価値のある動産</td></tr>
<tr><th>夫婦の借入</th><td>借入残高の資料</td><td>プラスの財産だけでなくマイナスの財産も清算の対象になり得る</td></tr>
</tbody>
</table>
</div>
<h3>◆退職金の扱い</h3>
<p>退職金は、婚姻期間に対応する部分が財産分与の対象になり得ます。既に支払われた退職金だけでなく、近い将来支給される蓋然性が高い退職金が問題になることもあります。一方で、定年退職済みで既に生活費に充てている場合や、支給まで年数がある場合など、扱いは事案によって大きく異なります。具体的な計算方法は一律ではないため、退職金規程・見込額の資料を確認したうえで検討する必要があります。</p>
<h3>◆家業・農地・同族会社株式がある場合</h3>
<p>ご自宅で家業を営んでいる、農地を保有している、夫が同族会社の株式を持っているといった場合、これらの評価は専門的で、税務との関係も問題になります。淡路島では農地や家業が絡むケースも少なくありません。該当する場合は、<a href=”https://lawmirai.jp/column/5503/”>農地・自社株がある財産分与について確認する</a>で詳しく取り上げています。</p><section class=”lm-cta”>
<p>「夫名義の財産がどこまで対象になるのか」「退職金や自宅はどう扱われるのか」は、資料を確認したうえで判断する必要があります。手元の資料を整理することで、協議や調停の方針を検討しやすくなります。</p>
<p><a href=”https://lawmirai.jp/service/divorce/”>離婚・男女問題の取扱業務を見る</a></p>
</section><h2>■年金分割の正しい理解|「夫の年金の半分」ではありません</h2>
<h3>◆年金分割は厚生年金記録の分割(国民年金は対象外)</h3>
<p>熟年離婚で誤解が多いのが年金分割です。年金分割は、婚姻期間中の<strong>厚生年金の記録(報酬比例部分の標準報酬)</strong>を当事者間で分割する制度です。「夫が受け取る年金額そのものの半分をもらえる」制度ではありません。また、国民年金(老齢基礎年金)の部分は対象外です。夫が自営業などで婚姻期間中ずっと国民年金のみだった場合には、分割できる厚生年金の記録がないこともあります。</p>
<h3>◆合意分割と3号分割の違い</h3>
<p>年金分割には「合意分割」と「3号分割」の2種類があります。</p>
<div class=”lm-table-scroll”>
<table>
<thead>
<tr><th>項目</th><th>合意分割</th><th>3号分割</th></tr>
</thead>
<tbody>
<tr><th>対象となる離婚時期</th><td>平成19年4月1日以後の離婚</td><td>平成20年5月1日以後の離婚</td></tr>
<tr><th>対象となる期間</th><td>婚姻期間中の厚生年金記録(合意等があれば平成19年4月より前の期間も対象になり得ます)</td><td>平成20年4月1日以後の婚姻期間中の第3号被保険者期間</td></tr>
<tr><th>相手方の合意</th><td>必要(合意できない場合は家庭裁判所の手続で按分割合を定めます)</td><td>不要(第3号被保険者であった方からの請求で分割)</td></tr>
<tr><th>割合</th><td>合意または裁判手続で定めた割合(上限は2分の1)</td><td>2分の1</td></tr>
</tbody>
</table>
</div>
<p>専業主婦として夫の扶養に入っていた期間は、第3号被保険者期間として3号分割の対象になり得ます。一方、それ以前の期間や共働きだった期間などは、合意分割で対応することになります。多くのケースでは両方を組み合わせて検討します。</p>
<h3>◆情報通知書の取得と年金事務所での請求手続</h3>
<p>年金分割を検討するには、まず年金事務所に「年金分割のための情報提供請求書」を提出し、「年金分割のための情報通知書」を取得します。これにより、分割の対象期間や按分割合の範囲を確認できます。情報通知書の請求は、離婚の前でも後でも行うことができ、協議の材料になります。</p>
<p>ここで重要なのは、<strong>情報通知書を受け取っただけでは年金分割は完了しない</strong>という点です。按分割合が決まっても、離婚後に年金事務所へ「標準報酬改定請求書」を提出する手続をしなければ、年金は分割されません。手続を忘れると、せっかく取り決めた分割が実現しないおそれがあります。</p>
<h3>◆請求期限(令和8年4月1日以降の離婚は原則5年)</h3>
<p>年金分割の請求期限は、令和8年4月1日以降に成立した離婚については、原則として離婚をした日の翌日から5年です(令和8年3月31日以前に成立した離婚は2年)。財産分与の期間延長にあわせて、年金分割の請求期限も延長されました。また、相手方が亡くなった場合など、期限には別途の取扱いがあります。期限の細部は事案によって異なるため、早めに年金事務所や弁護士に確認することをおすすめします。</p>
<p>なお、50歳以上で受給資格期間を満たしている方などは、年金分割をした場合の年金見込額を試算できる場合があります。年金分割だけで離婚後の生活費のすべてを賄えるとは限らないため、次に述べる生活設計とあわせて検討することが大切です。</p><h2>■扶養的財産分与|離婚後の生活を補う性質の財産分与</h2>
<p>清算的財産分与や年金分割を検討しても、離婚後の生活費が不足することがあります。このような場合に問題になり得るのが「扶養的財産分与」です。これは、離婚後の生活を補う性質の給付で、清算的財産分与や慰謝料では保護が十分でない場合に、補充的に認められることがあります。</p>
<p>認められるかどうかや金額・期間の判断にあたっては、婚姻期間、婚姻中の生活水準、協力・扶助の状況、各当事者の年齢・心身の状況・職業・収入といった要素が考慮され得ます。長年専業主婦で高齢、健康上の不安があり就労が難しい、といった事情は、検討要素になり得ます。</p>
<p>ただし、扶養的財産分与は<strong>必ず認められるものではありません</strong>。「離婚後も一生生活費をもらえる」という性質のものではなく、認められる場合でも金額・期間・支払方法は事案により異なります。清算的財産分与・年金分割・(婚姻費用は離婚前の問題です)・公的年金や医療介護の制度などと役割を混同せず、全体として離婚後の生活が成り立つかを検討することが重要です。</p><h2>■離婚前に作る「生活再建シート」</h2>
<p>熟年離婚では、「いくらもらえるか」だけでなく、「離婚後に毎月の収支が回るか」を数字で確認しておくことが不安の整理につながります。次の項目を書き出して、離婚後の生活を具体的にイメージしてみてください。</p>
<ul class=”lm-checklist”>
<li>・毎月の収入見込み(就労収入、年金など)</li>
<li>・年金見込み(年金分割後の見込みを含む)</li>
<li>・住居費(家賃、あるいは自宅に住み続ける場合の維持費・ローン)</li>
<li>・医療費(持病・通院の有無)</li>
<li>・介護費(将来の見込みを含む)</li>
<li>・税金・社会保険料(国民健康保険、国民年金、介護保険など)</li>
<li>・子どもや親族からの援助の有無</li>
<li>・利用できる公的支援・自治体窓口の確認</li>
</ul>
<p>公的支援の金額や利用要件は、自治体や制度によって異なり、時期によっても変わります。本記事では具体的な金額は断定しません。お住まいの市(南あわじ市・洲本市・淡路市など)の窓口や年金事務所で、最新の内容を確認してください。</p><h2>■離婚届・離婚協議書に署名する前のチェックリスト</h2>
<p>離婚の条件は、離婚届を提出したり離婚協議書に署名したりする前に確認しておくことが重要です。特に次の点は見落とされがちです。</p>
<ul class=”lm-checklist”>
<li>・財産目録(相手方から提示された場合、記載漏れや評価の妥当性)</li>
<li>・年金分割(合意分割・3号分割の別、按分割合、情報通知書の取得状況)</li>
<li>・退職金(既払い・将来分の扱い)</li>
<li>・自宅(誰が住み続けるか、ローン・名義・連帯保証の処理)</li>
<li>・清算条項(「今後一切請求しない」等の条項の有無と範囲)</li>
<li>・公正証書化の要否(取り決めた内容の履行確保)</li>
<li>・各種の期限(財産分与・年金分割の請求期限)</li>
<li>・税務・年金・社会保険の確認(弁護士のほか税理士・年金事務所・自治体窓口への確認が必要な場合があります)</li>
</ul>
<p>特に注意したいのが、離婚協議書に含まれることのある「財産分与はしない」「今後一切金銭を請求しない」といった<strong>清算条項</strong>です。内容を十分に理解しないまま署名すると、後から財産分与や年金分割を求めることが難しくなる場合があります。離婚後でも請求できる場合はありますが、期限・証拠・交渉上の難しさがあるため、署名前に整理しておくことが望まれます。離婚全体で決めるべきことは、<a href=”https://lawmirai.jp/column/3980/”>離婚条件について確認する</a>もご参照ください。</p><h2>■離婚前に確認しておきたい資料一覧</h2>
<p>ご相談や協議をスムーズに進めるために、次の資料を可能な範囲で準備しておくと役立ちます。すべてが手元になくても構いません。あるものから整理しましょう。準備の全体像は、<a href=”https://lawmirai.jp/column/4132/”>離婚前の準備について確認する</a>もあわせてご覧ください。</p>
<ul class=”lm-checklist”>
<li>・預貯金通帳・取引明細、証券口座の資料</li>
<li>・生命保険証券、解約返戻金額の資料、個人年金・企業年金の資料</li>
<li>・不動産の登記事項証明書、固定資産税課税明細書、固定資産評価証明書</li>
<li>・住宅ローン残高証明書</li>
<li>・退職金規程、退職金見込額の資料、源泉徴収票、給与明細、確定申告書</li>
<li>・ねんきん定期便、年金分割のための情報通知書</li>
<li>・離婚協議書案、相手方から提示された財産目録</li>
<li>・健康状態や医療費を示す資料、離婚後の収支の見込み(住居費・医療費・介護費)</li>
<li>・家業・農地・会社株式がある場合の決算書、株主名簿、農地関係の資料</li>
</ul><h2>■弁護士に相談するタイミング|判断材料を整理するために</h2>
<p>弁護士への相談は「もめてから」と考えられがちですが、早い段階で相談することで、判断材料や進め方を整理しやすくなります。次のようなタイミングが考えられます。</p>
<ul>
<li>・離婚を切り出す前、あるいは切り出された直後</li>
<li>・別居を考えている段階</li>
<li>・財産に関する資料が手元にある段階</li>
<li>・相手方から財産目録や離婚協議書案を受け取った段階</li>
<li>・年金分割のための情報通知書を取得する前後</li>
<li>・調停の申立てを検討する段階</li>
<li>・離婚協議書に署名する前</li>
</ul>
<p>相談は、結果を保証するためのものではなく、財産資料と年金資料を整理し、請求できる可能性や交渉・調停の方針、離婚後の生活設計を検討するためのものです。</p><h2>■淡路島で熟年離婚を検討している方へ</h2>
<p>淡路島(南あわじ市・洲本市・淡路市)で熟年離婚を考える場合、自宅や農地、家業、島外に住むお子さんとの関係、通院や手続のための移動手段など、地域特有の事情が絡むことがあります。特に農地や家業、同族会社の株式が関係する場合は、評価や税務の検討が必要になります。該当する場合は、<a href=”https://lawmirai.jp/column/5503/”>農地・自社株がある財産分与について確認する</a>もご確認ください。まずは、お手元の資料を整理したうえで、離婚・財産分与・年金分割を取り扱う弁護士にご相談いただくことが考えられます。</p><section class=”lm-faq”>
<h2>■よくある質問(FAQ)</h2>
<div class=”lm-faq-item”>
<p class=”lm-q”>Q.専業主婦歴40年でも財産分与を請求できますか。</p>
<p class=”lm-a”>請求できる可能性があります。家事・育児などの家庭を支える働きも財産形成への寄与として評価され、寄与の程度は異なることが明らかでないときは相等しいものとされます。ただし、実際の割合や金額は財産の内容・個別事情により異なります。</p>
</div>
<div class=”lm-faq-item”>
<p class=”lm-q”>Q.夫名義の預貯金や自宅も対象になりますか。</p>
<p class=”lm-a”>名義が夫であっても、婚姻中に夫婦の協力で築き・維持した財産であれば、清算的財産分与の対象になり得ます。婚姻前の財産や相続・贈与で得た財産(特有財産)は、原則として対象になりにくいと整理されますが、資料の確認が必要です。</p>
</div>
<div class=”lm-faq-item”>
<p class=”lm-q”>Q.年金分割をすれば、夫の年金の半分をもらえるのですか。</p>
<p class=”lm-a”>いいえ。年金分割は、婚姻期間中の厚生年金の記録(報酬比例部分)を分割する制度で、夫が受け取る年金額そのものの半分をもらう制度ではありません。国民年金(基礎年金)は対象外です。実際に増える見込み額は、夫の収入や婚姻期間によって大きく異なります。</p>
</div>
<div class=”lm-faq-item”>
<p class=”lm-q”>Q.3号分割だけで足りますか。</p>
<p class=”lm-a”>事案によります。3号分割の対象は平成20年4月1日以後の第3号被保険者期間に限られます。それ以前の期間や共働き期間などは合意分割での検討が必要になることがあり、多くのケースで両方を組み合わせて検討します。まずは情報通知書で対象期間を確認することが有用です。</p>
</div>
<div class=”lm-faq-item”>
<p class=”lm-q”>Q.扶養的財産分与は必ず認められますか。</p>
<p class=”lm-a”>必ず認められるものではありません。清算的財産分与や慰謝料で十分でない場合に補充的に問題になり得るもので、婚姻期間・生活水準・年齢・健康状態・収入等が考慮されます。認められる場合でも金額・期間・支払方法は事案により異なります。</p>
</div>
<div class=”lm-faq-item”>
<p class=”lm-q”>Q.離婚後でも財産分与や年金分割は請求できますか。</p>
<p class=”lm-a”>請求できる場合がありますが、期限があります。令和8年4月1日以降に成立した離婚では、財産分与・年金分割とも原則として離婚から5年(令和8年3月31日以前の離婚は2年)です。時間の経過で資料が散逸するため、早めの整理をおすすめします。</p>
</div>
<div class=”lm-faq-item”>
<p class=”lm-q”>Q.退職金は財産分与の対象になりますか。</p>
<p class=”lm-a”>婚姻期間に対応する部分が対象になり得ます。既に支払われた退職金のほか、将来支給される見込みが高い退職金が問題になることもあります。ただし、支給時期や生活費への充当状況によって扱いは異なり、計算方法も一律ではないため、退職金規程等の資料を確認して検討する必要があります。</p>
</div>
<div class=”lm-faq-item”>
<p class=”lm-q”>Q.離婚協議書に署名した後でも見直せますか。</p>
<p class=”lm-a”>内容や事情によります。「今後一切請求しない」といった清算条項がある場合、後からの請求が難しくなることがあります。一方で、隠れた財産が判明した場合など、例外的に見直しの余地がある場合もあります。署名前に内容を確認しておくことが望まれます。</p>
</div>
</section><h2>■まとめ|確認と準備で見通しは整理できます</h2>
<ul>
<li>・長年専業主婦だったことだけで、財産分与が不利になると決まっているわけではありません。</li>
<li>・清算的財産分与では、名義ではなく「夫婦で築き・維持した財産か」が重要で、寄与は原則として相等しいものとされます(例外あり)。</li>
<li>・年金分割は厚生年金の記録を分割する制度で、「夫の年金の半分」ではありません。情報通知書の取得と、年金事務所での請求手続が必要です。</li>
<li>・扶養的財産分与は補充的なもので、必ず認められるわけではありません。</li>
<li>・令和8年4月1日以降の離婚は、財産分与・年金分割とも請求期限が原則5年に延長されています。</li>
<li>・離婚届の提出前・離婚協議書への署名前に、財産資料と年金資料を整理し、離婚後の生活設計を検討しておくことが重要です。</li>
</ul>
<p>次の一歩として、お手元の資料の整理から始めてみてください。ご自身の状況に当てはめた見通しは、資料を確認したうえで検討することになります。</p><section class=”lm-cta”>
<p>預貯金・不動産・退職金・年金資料などを確認することで、請求できる可能性や交渉・調停の方針、離婚後の生活設計を検討しやすくなります。淡路島で熟年離婚を検討している方は、資料をお持ちのうえで一度ご相談ください。</p>
<p><a href=”https://lawmirai.jp/contact/”>相談予約フォームへ進む</a>/<a href=”https://lawmirai.jp/fee/”>弁護士費用を確認する</a></p>
</section><section class=”lm-supervisor”>
<h3>監修者・執筆者情報</h3>
<p>弁護士法人ひょうご あわじみらい法律会計事務所【正式表記は公開前に要確認】<br>
弁護士 藤井 貴之【要確認】<br>
所属:兵庫県弁護士会【要確認】<br>
資格:弁護士・公認会計士【資格表記(「公認会計士」/「公認会計士試験合格者」)は公開前に要確認】<br>
取扱分野:離婚・男女問題、相続、交通事故、企業法務、M&A・事業承継ほか【要確認】</p>
<p><a href=”https://lawmirai.jp/lawyer/”>弁護士紹介を見る</a></p>
</section><section class=”lm-references”>
<p>参考資料(公的機関・公式資料)</p>
<ul>
<li>・法務省「民法等の一部を改正する法律(父母の離婚後等の子の養育に関する見直し)について〔令和8年4月1日施行〕」</li>
<li>・法務省「年金分割」(離婚を考えている方へ)</li>
<li>・日本年金機構「離婚時の年金分割」「離婚時の厚生年金の分割(合意分割制度)」「離婚時の厚生年金の分割(3号分割制度)」</li>
<li>・裁判所「年金分割の割合を定める審判又は調停」「夫婦関係調整調停(離婚)」</li>
<li>・e-Gov法令検索「民法」「厚生年金保険法」</li>
</ul>
</section>
</article>

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