不全脊髄損傷の後遺障害|歩けるのに残るしびれ・脱力の記録と立証 |神戸市(須磨・垂水・西神・北神)の弁護士|初回相談無料|弁護士法人ひょうご支所神戸みらい法律会計事務所

弁護士法人あわじみらい法律会計事務所

初回相談無料

兵庫県神戸市須磨区中落合2丁目2−5
名谷センタービル7階

 078-797-5227

受付時間 : 9:00〜20:00

不全脊髄損傷の後遺障害|歩けるのに残るしびれ・脱力の記録と立証

交通事故のあと、治療やリハビリを経て歩けるようになったのに、手足のしびれ、力の入りにくさ、長く立っていられない、疲れやすい、トイレが近いといった症状が残る——。そうした状態でこのページにたどり着いた方は、少なくないと思います。医師から「不全脊髄損傷」「脊髄損傷の疑い」「神経症状」などと説明され、後遺障害になるのか、保険会社にどう伝えればよいのか、不安を抱えている方もいらっしゃるでしょう。

この記事では、不全脊髄損傷で問題になりやすい点と、示談前・後遺障害申請前に確認しておきたい資料を、交通事故を取り扱う弁護士の視点で整理します。結論の方向性としては、「歩けること」と「後遺障害がないこと」は同じではありません。残っている症状と、それを裏づける医療記録・生活上の支障を、示談や申請の前に整理しておくことが大切です。なお、症状や障害の医学的な評価は、医師の診断と検査結果を前提とします。以下は一般的な整理であり、実際の見通しは事案により異なります。

歩ける状態でも、しびれ・脱力・排尿障害などが残っている場合には、示談の前に、医療記録や生活上の支障を整理しておくことが大切です。

交通事故の取扱業務を見る

歩けることと後遺障害がないことは、別問題です

不全脊髄損傷では、手足がまったく動かないわけではなく、歩ける方もいます。しかし、歩けることは「支障がない」ことを意味しません。まずは、確認しておきたいことを大きく四つに分けて整理します。

確認する分類 整理しておきたいこと
症状 しびれ・脱力・感覚障害・歩行の不安定さ・排尿排便の支障・疲れやすさなど、残っている症状を具体的に書き出す
医療資料 診断書・後遺障害診断書・MRI/CT等の画像・神経学的検査・リハビリ記録・排尿排便に関する診療記録
生活・仕事・学校への影響 欠勤/遅刻/早退、配置転換や業務制限、通勤通学の困難、体育・実習の制限、トイレ配慮などの記録
示談前の確認 症状固定・後遺障害申請の要否、保険会社からの書面、示談案、弁護士費用特約の有無

不全脊髄損傷とは(完全損傷との違い)

完全損傷と不全損傷の違い

脊髄は、脳と全身をつなぐ神経の通り道です。交通事故などで脊髄が傷つくと、その部位から下の運動・感覚・自律神経の働きに影響が出ることがあります。一般に、損傷部位より下の運動・感覚機能が大きく失われる状態を「完全損傷」、機能の一部が残る状態を「不全損傷(不完全損傷)」と説明することが多いとされています。ただし、損傷の分類や程度の評価は、医師が画像や検査所見をもとに判断するものであり、呼び方や区分の細部は医療上の判断によります。

「軽度」と言われても支障が残ることがある

医学的に完全な麻痺ではない場合でも、しびれ・脱力・排尿障害などにより、生活・就労・通学に支障が残ることがあります。「軽度」と表現されることがあっても、生活上の支障まで軽いとは限らない点に注意が必要です。また、不全損傷の一類型として、骨折を伴わない態様(非骨傷性)で生じることがあるものも知られています。こうしたケースでは、初診時に見過ごされたり、通常の頚椎捻挫(むち打ち)と説明されたりして、必要な画像検査が行われないことがあるといわれています。

医学的な判断は医師の診断・検査が前提

実際にどの損傷にあたるか、どのような検査が必要かは、主治医の診断と検査結果を確認する必要があります。この記事は、法律上の損害賠償や後遺障害の立証という観点からの整理であり、医学的な診断に代わるものではありません。

歩けるのに残ることがある症状

不全脊髄損傷で残ることがある症状は、人によって異なります。すべての方に同じ症状が出るわけではありません。代表的なものと、後遺障害や損害の立証で確認したい資料を対応させて整理します。

残ることがある症状 確認したい医療・生活資料
手足のしびれ・感覚の鈍さ 神経学的検査(知覚検査等)の結果、症状の部位・範囲・経過の記録
力の入りにくさ(脱力) 徒手筋力検査(MMT)等の結果、日常動作での支障の記録
歩行の不安定さ・転倒不安 歩行の状態に関する所見、リハビリ記録、段差や転倒での困りごとメモ
手指の使いにくさ 細かい作業に関する所見、就労・家事での具体的な支障の記録
長時間の立位・座位の困難、疲れやすさ 勤務時間・休憩の記録、早退・欠席の記録
排尿の支障(頻尿・残尿・尿失禁等) 泌尿器科等の診療記録、排尿管理の記録
排便の支障 診療記録、排便管理の記録
痛み(疼痛) 痛みの部位・強さ・頻度の記録、投薬内容

排尿・排便の支障は伝えにくいが、影響が大きい

とくに排尿・排便の支障は、生活への影響が大きい一方で、人に伝えにくい症状です。相談や記録をためらう方もいらっしゃいますが、後遺障害や損害の評価では見過ごせない要素になり得ます。診療の際に医師へ伝え、記録に残しておくことが大切です。

後遺障害で問題になる評価の視点

交通事故で残った症状が後遺障害として評価されるかどうかは、症状の訴えだけで決まるものではありません。一般に、画像所見(MRI・CT等)、神経学的所見(反射・筋力・知覚などの検査)、治療経過、症状の一貫性・継続性、そして日常生活・労働・学業への影響などが総合的に問題になります。

「歩けるかどうか」だけでなく、どの程度安全に歩けるのか、どのくらいの時間・距離を続けられるのか、仕事や学校でどのような制限が残るのかが重要です。脊髄に関する症状(神経系統の機能の障害)は、労災の認定基準に準じて評価されるのが一般的とされ、自賠責保険では、介護を要する後遺障害(施行令別表第一)と、それ以外の後遺障害(別表第二)に区分されています。どの区分・程度にあたるかは個別事情により大きく変わるため、具体的な等級や金額をこの段階で断定することはできません。医療記録を確認したうえで判断する必要があります。

後遺障害の申請には、症状固定(治療を続けても大きな改善が見込めない状態)の後に作成される後遺障害診断書が必要です。申請方法には、加害者側の任意保険会社を通じて行う事前認定と、被害者が自ら行う被害者請求があります。脊髄の症状については、通常の後遺障害診断書に加えて、脊髄の障害の状態に関する意見書や判定用の書式が作成されることがあります。

重要:画像や検査で客観的に裏づけられる所見があるか、症状に一貫性があるか、後遺障害診断書に症状と検査結果が具体的に記載されているかは、評価に影響し得ます。後遺障害診断書に記載のない事項は、評価の場面で考慮されにくいことがあります。作成の前に、残っている症状と資料を整理しておくことが大切です。

後遺障害申請を検討すべきか、どの資料を整えるべきかは、症状、画像所見、治療経過、職場・学校への影響によって変わります。資料を確認したうえで、対応の方針を整理できます。

相談予約フォームへ進む

外見上分かりにくい障害を、どう記録するか

不全脊髄損傷の難しさは、外から見て分かりにくいことにあります。歩けて、話せて、通勤や通学ができるように見えても、しびれ・脱力・疲れやすさ・排尿の支障などが残っていることがあります。その結果、保険会社・勤務先・学校・家族に症状が伝わりにくく、実際より軽く受け止められてしまうことがあります。

そこで、ご自身やご家族が実際に集められる形で、症状と支障を記録しておくことをおすすめします。たとえば、次のような記録が考えられます。

  • 症状日誌:しびれ・脱力・痛み・疲労などの程度と、いつ・どの動作で困ったかの記録
  • 家族によるメモ:介助が必要な場面、転倒しそうになった場面などの記録
  • 仕事・学校への影響の記録:欠勤・遅刻・早退、業務や授業でできなくなったこと
  • リハビリ記録:通院リハビリの経過や指導内容
  • 排尿・排便管理の記録:回数、困りごと、対処の内容

これらは医学的な診断に代わるものではありませんが、症状の一貫性や生活への影響を具体的に示す手がかりになり得ます。医療記録とあわせて整理しておくと、後の検討がしやすくなります。

職場復帰・学業復帰で確認したいこと

復帰できたことと、後遺障害がないことは同じではありません。復帰後にも支障が残っている場合は、その内容を具体的に記録しておくことが大切です。たとえば、次のような点です。

  • 業務内容の変更・配置転換、勤務時間の短縮、在宅勤務への切替え
  • 通勤方法の変更、階段や長距離移動の困難、混雑時の負担
  • トイレの回数や排尿管理の必要、休憩の必要
  • 疲労による早退、集中の続きにくさ
  • 学校での体育・実習・実験・部活動の制限、通学時の負担

神戸市内でも、地下鉄やバスでの通勤通学、乗り換えや階段の上り下り、坂道のある地域での移動など、日常の場面で負担を感じることがあります。外見からは分かりにくいだけに、こうした具体的な支障を記録しておくことが、症状を正確に伝える助けになります。なお、職場や学校での配慮の求め方など、労務・学校対応の詳細は、別途、個別の検討が必要です。

示談前・後遺障害申請前に確認したい資料

保険会社から示談案が届いても、症状が残っている段階で、あわてて署名する必要はありません。示談が成立すると、原則として、後から追加の請求を行うことが難しくなることがあります(具体的な効果は示談書の内容や事案により異なります)。署名・押印の前に、次の資料を確認しておくことをおすすめします。

  • 診断書・後遺障害診断書
  • MRI・CT等の画像、レントゲン(X線)
  • 神経学的検査(反射・筋力・知覚等)の結果
  • リハビリ記録・通院経過
  • 排尿・排便に関する診療記録
  • 勤務・給与に関する資料(欠勤・

まずはご予約ください。夜間/休日はご予約で相談可能

法律のお悩みは、 相談しやすい
神戸みらい法律会計事務所
にお任せください。

(初回相談無料 / 交通事故 債務整理は電話での無料相談が可能)

初回相談無料

ご予約フォームはこちら

お電話でもご予約いただけます

 078-797-5227

受付時間 : 9:00〜20:00

LINEからの
ご予約はこちら