国税不服審判所から裁決書が届き、審査請求が棄却されていても、課税処分の取消しを求めて裁判所に訴えを起こすこと(取消訴訟)は、なお検討できます。ただし、訴えを起こせる期間には「裁決があったことを知った日から6か月」と「裁決の日から1年」という二つの制限があり、どちらか一方を過ぎると、原則として訴えを提起できなくなります。最初に、この二つの期限がいつ到来するかを確認してください。
そのうえで、提訴するかどうかは、国税庁が公表している訴訟統計の割合ではなく、裁決理由のどこに誤りがあると主張できるか、その主張を支える法的根拠と証拠があるか、争う税額に対して弁護士費用や裁判所に納める費用の負担が見合うか、訴訟中の納税資金を確保できるかによって判断します。この記事では、裁決書を受け取った個人、個人事業主、法人の方に向けて、国税の課税処分を争う場合の判断の手順を整理します。期限や見通しは、事案と資料によって異なります。
裁決書を受け取ったら最初に確認すること
裁決書を受け取ったら、まず結論が「棄却」か「却下」かを確認し、次に裁決理由を読みます。そのうえで、ご自身の不服が、税務署長等が行った課税処分(原処分)の誤りに向けられたものか、裁決の手続そのものに向けられたものかを分けて考えます。これによって、どの訴えを起こし、何を主張するかが変わるためです。
棄却と却下では確認する問題が違う
「棄却」は、審査請求の内容を審理した結果、原処分の取消しや変更を求める主張が認められなかったという判断です。これに対して「却下」は、審査請求が期間を過ぎてからされた場合など、審査請求そのものが不適法であることを理由とする判断です(国税不服審判所の裁決と訴訟の案内)。もっとも、却下の場合でも、期間を過ぎたことに正当な理由があったかどうかなどを審理したうえで判断されることがあり、「何も審理されずに退けられた」とは限りません。
不服申立てをすることができる国税の処分の取消訴訟は、原則として、審査請求についての裁決を経た後でなければ提起できません(国税通則法第115条第1項。同項には例外もあります)。棄却の場合は、裁決理由にどう反論するかが検討の中心になります。却下の場合は、それに加えて、取消訴訟の前提となる審査請求を適法に経たといえるかを確認する必要があります。
税額を争う訴訟と裁決自体を争う訴訟
取引の認定、課税の要件を満たすかどうか、税額の計算など、課税の内容そのものを争う場合は、原処分の取消しを求める訴え(原処分の取消訴訟)を起こすのが基本です。審査請求を棄却した裁決の取消しを求める訴え(裁決の取消訴訟)もありますが、両方を提起できる場合、裁決の取消訴訟では、原処分の違法を理由に取消しを求めることはできません(行政事件訴訟法第10条第2項)。裁決の取消訴訟で主張できるのは、裁決の手続上の違法など、裁決そのものに固有の違法に限られます。
裁決理由を詳しく読むのは、原処分の取消訴訟での主張と立証を組み立てるためです。裁決理由に納得できないからといって、裁決だけを訴訟の対象にすればよいわけではありません。
提訴期限は原則6か月と1年の両方を確認する
適法な審査請求を経て裁決を受けた場合、取消訴訟は、裁決があったことを知った日から6か月を経過したとき、又は裁決の日から1年を経過したときは、原則として提起できません(行政事件訴訟法第14条第3項)。二つの期間の基準となる日と、確認する資料は次のとおりです。
| 期間 | 基準となる日 | 確認する資料 |
|---|---|---|
| 6か月 | 裁決があったことを知った日(国税不服審判所の案内では、知った日の翌日から6か月以内) | 裁決書を受け取った日が分かる封筒や配達の記録、代理人とのやり取りの記録 |
| 1年 | 裁決の日 | 裁決書に記載された日付と送達の記録 |
二つの期間は並行して進みます。「6か月を過ぎても、裁決の日から1年以内であれば提起できる」という意味ではありません。また、法律相談の予約、税務署との話合い、資料の整理を進めているだけでは、期間は止まらず、延びもしません。期限内に、裁判所へ訴えを提起する必要があります。
訴えの相手方(被告)は、処分や裁決をした行政庁ではなく、その行政庁が所属する国です(行政事件訴訟法第11条第1項)。どの裁判所に訴えを提起できるかは、同法第12条などに基づき、処分や裁決をした行政庁の所在地なども踏まえて検討するもので、納税者の住所だけで決まるものではありません。裁決書に記載された教示(取消訴訟を提起する場合の案内)、処分をした税務署等の所在地、取消しを求める処分を確認したうえで、提訴先を決めます。
裁決を知った日と裁決の日は異なる
裁決書に記載された日付、裁決書が送達された日、ご本人が実際に裁決書を読んだ日は、それぞれ異なることがあります。6か月の期間について、「自分が裁決書を読んだ日から数えればよい」と決めつけることはできません。
審査請求を税理士や弁護士などの代理人に依頼していた場合は、ご本人が受け取った日だけでなく、代理人に裁決書が送達された日も確認します。封筒や配達の記録、代理人とのやり取りの記録を保管し、基準となる日として複数の日が考えられるときは、早い方の日を前提に期限を管理するのが安全です。
正当な理由がある場合や却下された場合は個別に確認する
6か月と1年のいずれの期間にも、「正当な理由があるとき」は例外とする定めがあります(行政事件訴訟法第14条第3項ただし書)。しかし、正当な理由に当たるかどうかは個別の事情に基づいて判断されるもので、申し出れば期間が延びる制度ではありません。例外を当てにして提訴の準備を遅らせることは避け、具体的な満了日は、裁決書と受領の記録をもとに確認してください。
審査請求が不適法として却下された場合は、さらに注意が必要です。取消訴訟の前提となる審査請求を適法に経たといえるか(国税通則法第115条第1項)、裁決後の出訴期間の定め(行政事件訴訟法第14条第3項)がそのまま当てはまるかを、別に検討しなければなりません。「どのような却下でも、受け取ってから6か月以内であれば課税の中身について判断を受けられる」とはいえません。他方で、却下の判断そのものが誤っている場合もあるため、「却下されたら訴訟はできない」と決めつけることもできません。却下の理由と経緯を資料で確認したうえで判断します。
公表統計から分かることと分からないこと
国税庁は、年度ごとに国税に関する訴訟の終結状況を公表しており、その中で「国側敗訴割合」が示されています。この数字を読む際は、何を分母とした割合なのかを確認する必要があります。
令和7年度の国側敗訴割合は何を分母にしているか
令和7年度に終結した国税の訴訟は201件で、その内訳は、取下げ等(取下げと移送)9件、却下15件、棄却169件、国側の敗訴8件です。公表された国側敗訴割合4.0%は、この8件(一部敗訴2件、全部敗訴6件)を終結件数201件で割った値(約3.98%)を、小数第1位に丸めたものです。前年度とあわせると、次のとおりです。
| 年度 | 終結件数 | 国側敗訴件数(全部・一部) | 国側敗訴割合 |
|---|---|---|---|
| 令和7年度 | 201件 | 8件(全部6件・一部2件) | 4.0% |
| 令和6年度 | 168件 | 8件(全部5件・一部3件) | 4.8% |
出典:国税庁の令和7年度訴訟統計(参考計表2)。表の割合は、終結件数に占める国側敗訴件数の割合を示す全国の公表集計であり、当事務所の取扱結果ではなく、個別の事件で取消しが認められる見込みを示すものでもありません。
分母には、取下げや却下で終わった事件も含まれます。また、この集計には課税関係の訴訟だけでなく、徴収関係や審判所関係の訴訟も含まれています。したがって、裁判所が課税の中身を判断した判決だけを分母にした割合でも、審査請求が棄却された後の事件だけの割合でも、確定した判決だけの割合でもありません。
前年度や審査請求の認容割合とは単純に比べられない
表のとおり、両年度とも国側の敗訴は8件で、分母となる終結件数が168件から201件に変わったことで割合が変わっています。4.8%から4.0%への変化を、個々の事件で取消しが認められにくくなった根拠と読むことはできません。
審査請求の段階では、令和7年度に処理された3,128件のうち、納税者の請求が何らかの形で認められたもの(認容)が226件(一部認容146件、全部認容80件)で、その割合は7.2%と公表されています(令和7年度の審査請求の認容状況)。この分母は、その年度に新たに申し立てられた件数ではなく、処理された件数です。訴訟の4.0%とは、対象となる事件、手続の段階、集計の母集団が異なるため、二つの割合を足したり掛けたりして「救済される確率」を求めることはできません。
統計は、全体の結果の分布を知るための参考資料です。提訴するかどうかは、次に述べるように、ご自身の裁決理由と証拠を検討して判断します。
裁決理由から提訴の見通しを検討する
見通しを検討する際は、裁決理由のどの部分を、どの法的根拠と証拠によって覆せるのか、それによって税額がどれだけ変わるのかを対応させていきます。
事実認定・法解釈・計算・手続に分けて読む
裁決理由は、次の四つに分けて読むと、検討すべきことが明確になります。この分類は検討のための整理であり、法律で定められた区分ではありません。
| 裁決理由の分類 | 裁決書で確認する点 | 検討すること |
|---|---|---|
| 事実認定・証拠評価 | どのような事実を認定し、どの証拠を重視したか | 契約書、入出金の記録、成果物、第三者が作成した資料などとの対応関係から、異なる事実を裏付けられるか |
| 法令の解釈・当てはめ | どの条文のどの要件を、どのように解釈して事実に当てはめたか | 条文の要件と照らして、裁決の解釈や当てはめのどこに誤りがあると説明できるか |
| 税額・評価の計算 | 年度ごと、処分ごとの計算の過程 | 計算の前提や数値の誤りが、税額にどの程度影響するか |
| 手続 | 問題とする手続が、原処分のものか、裁決のものか | 手続の欠陥の内容と、それが取消しの理由になり得るものか |
新しい証拠がない場合でも、既に提出した証拠の評価の誤りや、法令の解釈・当てはめの誤りを争う余地はあります。どの分類でも、審査請求で述べた主張を繰り返すのではなく、裁決のどの認定や判断を、何によって動かすのかを具体的に説明できるかが検討の中心です。あわせて、ご自身に不利な資料、これまでの説明と食い違う点、国側から予想される反論も洗い出しておきます。
追加の証拠と不利な資料をあわせて検討する
審査請求の段階で提出していなかった資料を、訴訟で提出することは検討できます。ただし、後から無制限に出せるわけではありません。更正決定等や納税の告知の取消訴訟で、必要経費や損金の額の存在など自分に有利な事実について、課税処分の基礎とされた事実と異なることを主張しようとするときは、国が課税処分の基礎となった事実を主張した日以後、遅滞なくその異なる旨を具体的に主張し、あわせて証拠の申出をしなければなりません(国税通則法第116条第1項)。ただし、自分の責めに帰することができない理由によって遅滞なく主張や申出ができなかったことを証明した場合は、この限りではありません(同項ただし書)。
これに反した主張や証拠の申出は、民事訴訟法第157条第1項の適用については時機に後れた攻撃防御方法とみなされ(国税通則法第116条第2項)、却下されることがあります。「訴訟になればいつでも出せる」と考えるのは適切ではありません。
裁判所が、国側の行政庁に対して審査請求の事件の記録の提出を求めることができる仕組みもあります(行政事件訴訟法第23条の2)。もっとも、審査請求の記録一式が自動的に訴訟へ引き継がれ、改めて提出する必要がなくなるわけではありません。ご本人や審査請求の代理人の手元にある審査請求書、答弁書、反論書、提出した証拠などを整理し、不足する資料の入手方法を検討します。国税不服審判所の審理手続が終結した後は、審理中と同じように閲覧や写しの交付を求められるとは限らない点にも注意が必要です。
新たな資料は、これまでの説明や提出済みの資料と食い違っていないかも点検します。取引当時の記録を後から作り直したり、書き換えたりしないでください。
税務訴訟の費用と資金繰りを確認する
税務訴訟の負担は、弁護士報酬だけではありません。次の四つに分けて見積もると、見落としを防ぎやすくなります。
| 区分 | 主な内容 | 確認すること |
|---|---|---|
| 弁護士報酬 | 法律相談・調査の費用、着手金・報酬金、時間制の報酬など | 対象とする税目・年度・処分、第一審に限るか、控訴以降の扱い、報酬金の算定の基礎、消費税・実費、途中で終了した場合の精算 |
| 裁判所に納める費用 | 訴えを提起する際の申立手数料、証拠調べなどの内容に応じて別に生じる費用 | 訴額、電子申立てか書面による申立てか |
| 証拠に関する費用 | 必要な場合の鑑定、私的意見書、税理士等による補助、翻訳、資料の収集、旅費 | 必要性と見積り。裁判所が行う鑑定と、当事者が依頼して作成する私的意見書は別のもの |
| 納税資金と社内の負担 | 納付や徴収への備え、資料の準備や説明に要する社内の時間 | 訴訟中も納付や徴収が当然には止まらないことを前提にした資金計画 |
弁護士費用と鑑定・資料収集の費用
弁護士報酬や証拠に関する費用が生じるか、生じる場合にいくらになるかは、事件ごとの見積りによります。表の「確認すること」に挙げた各項目は、委任契約を結ぶ前に書面で確認しておくと、途中で継続を判断する際の比較がしやすくなります。
弁護士費用の一般的な仕組みは、着手金・報酬金・実費の基本で説明しています。同記事は一般の民事事件を前提とした説明を含むため、国を相手方とする税務訴訟に当てはまるかどうかは、相談時に個別に確認してください。
裁判所の手数料と勝訴した場合の費用負担
令和8年(2026年)5月21日以後に新たに提起する民事訴訟・行政訴訟には、新しい制度の手数料表が用いられます。送達に必要な郵便費用は申立手数料に一本化され、手数料は原則としてペイジーによる現金納付となりました(裁判所手数料の電子納付)。電子申立てと書面による申立てとでは、手数料の額が異なります。収入印紙に加えて郵便切手を別に納めるという以前の取扱いを、そのまま前提にすることはできません。ただし、証拠調べなどで別の費用が生じることはあります。
一例として、新しい制度が適用される新規の訴えで、被告が1名、訴額(訴訟の目的の価額)が1,000万円と確定するものと仮定すると、第一審の申立手数料は、電子申立てで51,400円、書面による申立てで52,500円です(裁判所の手数料額早見表、令和8年9月15日改訂)。この額に弁護士費用などは含まれません。また、争う税額が1,000万円であれば訴額も当然に1,000万円になる、というわけではありません。訴額は、取消しを求める処分の種類や請求の範囲などに応じて確認する必要があり、取消訴訟だからといって一律に決まるものでもありません。
訴訟費用は、原則として敗訴した当事者が負担するものとされ(裁判所による訴訟費用の説明)、取消訴訟でも、行政事件訴訟法に定めがない事項は民事訴訟の例によります(同法第7条)。ただし、ここでいう訴訟費用に、ご自身が依頼した弁護士の報酬が当然に含まれるわけではありません。取消訴訟で勝訴したことだけを理由に、弁護士費用を含む支出の全部を国に負担させられるわけではない点に注意してください。
訴えても納付や徴収は自動的には止まらない
取消訴訟を提起しても、処分の効力、処分の執行、手続の続行は止まりません(行政事件訴訟法第25条第1項)。審査請求の間は、差し押さえられた財産の換価(売却して金銭に換えること)が原則として裁決まで制限されていましたが(国税通則法第105条第1項ただし書)、この制限が裁決後の訴訟の間も当然に続くわけではありません。
裁判所に執行停止を申し立てる方法はありますが、取消訴訟の提起とは別に、申立てと裁判所の判断が必要です。処分の執行などによって生じる重大な損害を避けるため緊急の必要があることが要件とされ、公共の福祉に重大な影響を及ぼすおそれがあるときや、本案について理由がないとみえるときは認められません(行政事件訴訟法第25条第2項・第4項)。納税の猶予などの制度も、それぞれの要件や申請の要否を個別に確認する必要があり、訴えを起こしたことによって当然に認められるものではありません。訴訟の費用とは別に、納付や徴収に備えた資金計画を立てておく必要があります。
全部取消し以外の成果と続けるかどうかの判断
処分・年度ごとに成果を分けて考える
訴訟の結果は、処分の全部が取り消されるか、まったく取り消されないかの二通りに限られません。国税庁の統計でも、国側の敗訴は全部敗訴と一部敗訴に分けて集計されています。過大と判断された部分が取り消され、税負担が減ることもあり得ます。
成果を見積もる際は、本税と加算税、年度、処分ごとに分けて、何をどこまで争い、それぞれが認められた場合に税額がどれだけ変わるのかを対応させます。加算税だけを争う場合も、その加算税の処分について、審査請求を経ているか、期限内かを確認する必要があります。同じ取引や処理が他の年度の課税にも関係する場合、判決の理由がその検討材料になることはありますが、別の年度や別の処分が自動的に取り消されるわけではありません。
提訴前・証拠調べ前・第一審判決後に見直す
続けるかどうかは、一度決めて終わりにせず、次の時点で見直すことが考えられます。
- 提訴前:争う処分とその範囲、争点、予算を決める
- 鑑定などの証拠調べで追加の支出をする前や、重要な証拠の評価が変わったとき:その支出に見合う成果が見込めるかを確かめる
- 第一審の判決後:判決理由、控訴審の見通し、追加の費用を改めて評価する
見直しの際は、既に支払った費用にとらわれず、これから必要になる費用と、得られる可能性のある成果を比べます。公表統計の割合を掛けて期待値を計算する方法は、公表統計の説明で述べたとおり適切ではありません。
期限が迫っていても、「とりあえず訴えを出しておけば不利益はない」とは考えないでください。訴えを提起するには、取消しを求める処分の特定や主張の準備が必要であり、弁護士に依頼する場合は委任の範囲も確認しておく必要があります。訴訟に要する期間は、争点の数、証拠調べの内容、上訴の有無などによって異なります。
相談前にそろえたい資料
相談の際に次の資料があると、期限と見通しを具体的に検討しやすくなります。
| 資料の区分 | 主な資料 | 確認する目的 |
|---|---|---|
| 裁決書 | 裁決書一式、裁決書の送達・受領が分かる封筒や配達の記録 | 裁決の結論・理由と期限 |
| 原処分の書面 | 原処分の通知書、税目・年度ごとの処分の一覧 | 取消しを求める処分の特定 |
| 審査請求の記録 | 審査請求書、答弁書、反論書、意見書、証拠の一覧と提出した証拠 | 争点、これまでの説明、証拠の欠けている部分 |
| 申告・取引の資料 | 申告書、決算書、元帳、契約書、入出金の記録、取引当時の記録 | 事実関係と税額の計算の照合 |
| 税額と資金の資料 | 税額の計算資料、納付の状況、資金繰りの予定 | 争う金額と資金の負担 |
| 関連する資料 | 関連する年度・処分の資料、従前の代理人との委任契約書など | 他の年度への影響、担当の範囲と費用 |
期限が近い場合は、資料がすべてそろうのを待たずにご相談ください。そろっていない資料は、どこにあるか、何が足りないかをお知らせいただければ、確認の順序を相談の中で整理できます。顧問税理士や審査請求の代理人と役割を分けて進める場合の考え方は、税務調査での弁護士・会計士・税理士の役割分担も参考にしてください。
よくある質問
新しい証拠がなければ、税務訴訟を起こしても意味がありませんか。
意味がないとは限りません。新しい証拠は提訴の条件ではなく、既に提出した証拠の評価や、法令の解釈・当てはめの誤りを争う余地があります。新たに資料を出す場合は、国税通則法第116条により、遅滞なく具体的に主張し、証拠の申出をすることが求められる場面がある点に注意してください。
6か月以内に法律相談を予約しておけば、期限は守れますか。
予約だけでは期限を守ったことにはなりません。期限内に裁判所へ訴えを提起する必要があり、相談の予約や資料の整理によって期間が止まったり延びたりすることはありません。また、裁決があったことを知った日から6か月とは別に、裁決の日から1年の制限もあります。
勝訴すれば、弁護士費用も国が負担しますか。
国が当然に負担するわけではありません。訴訟費用は原則として敗訴した側が負担しますが、ご自身が依頼した弁護士の報酬は、当然にはその訴訟費用に含まれないためです。
裁決後の対応についてのご相談
裁決書を受け取り、取消訴訟を起こすかどうかを検討している方は、裁決書一式と、裁決書を受け取った日が分かる資料(封筒や配達の記録など)をご用意のうえ、相談をご予約ください。提訴の期限が近い場合は、ご予約の際にその旨と、裁決書を受け取った日をお知らせください。相談の方法、相談料、弁護士費用は、ご予約の際にご確認ください。
事務所のご案内
弁護士法人ひょうご支所神戸みらい法律会計事務所
所属弁護士会:兵庫県弁護士会
所在地:〒654-0154 兵庫県神戸市須磨区中落合2丁目2-5 名谷センタービル7階(神戸市営地下鉄西神・山手線 名谷駅から徒歩1分)
参考資料と情報の基準日
- 国税通則法(e-Gov法令検索)
- 行政事件訴訟法(e-Gov法令検索)
- 国税不服審判所「審理と裁決」
- 国税庁「令和7年度における訴訟の概要」
- 国税不服審判所「令和7年度における審査請求の概要」
- 裁判所「手数料」
- 裁判所「手数料額早見表」(令和8年9月15日改訂)
- 裁判所「改正民訴法等で変わる民事訴訟手続の概要」
- 裁判所「訴訟費用について」
この記事は、令和8年(2026年)10月17日時点で確認した法令、公表統計、裁判所の手数料表などに基づく一般的な情報です。法令の改正、統計の更新、手数料の改定によって内容が変わることがあります。個別の事件の期限や見通しは、裁決書その他の資料を確認したうえで判断する必要があります。

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