債務整理を弁護士に依頼すると変わること|受任通知と取立て |神戸市(須磨・垂水・西神・北神)の弁護士|初回相談無料|弁護士法人ひょうご支所神戸みらい法律会計事務所

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債務整理を弁護士に依頼すると変わること|受任通知と取立て

借金の返済が追いつかなくなり、貸金業者やクレジットカード会社から督促の電話や郵便が届くようになると、「とにかく連絡を止めたい」「弁護士に依頼すると何が変わるのか」と不安になる方は少なくありません。実際、弁護士に債務整理を依頼すると、受任通知という手続を通じて、債権者とのやり取りの形が大きく変わります。

もっとも、受任通知は「借金が直ちに消える魔法の手続」ではありません。止まる場面と止まらない場面があり、債権者の種類や手続の進み具合によって対応が変わります。本記事では、債務整理を弁護士に依頼したときに「変わること」と「変わらないこと」を、受任通知と取立て停止を中心に整理します。

この記事で分かること

  • 受任通知とは何か、依頼後に債権者対応の窓口がどう変わるか
  • 督促・取立てが止まる債権者と、止まりにくい債権者の違い
  • 裁判・差押え・保証人・税金・銀行口座など、別途注意が必要な点
  • 相談から手続までの一般的な流れと、相談前に準備しておきたい資料

督促や取立てへの対応は、まず現在の借入先・収入・財産・滞納状況などの資料を整理することから始まります。神戸みらい法律会計事務所では、資料を確認したうえで、債権者対応や手続選択の方針を一緒に検討します。

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結論:受任通知で「変わること」と「変わらないこと」

細かい説明に入る前に、全体像を整理します。弁護士に債務整理を依頼すると変わる点と、受任通知だけでは当然には変わらない点を、まず対比して把握してください。

受任通知で変わること 具体的な内容
債権者対応の窓口 弁護士が代理人となり、債権者とのやり取りの窓口が本人から弁護士に移ります。
貸金業者・債権回収会社からの直接の督促 法令上、正当な理由なく本人へ直接請求することが制限されます(貸金業法第21条第1項第9号、サービサー法第18条第8項)。
返済の一時的な停止 方針が決まるまで返済を止め、債務額を調査する場面があります。
債務額の調査 取引履歴を取り寄せ、利息制限法に基づく引き直し計算を行い、債務額を確認します。
手続選択の見通し 任意整理・個人再生・自己破産・時効援用・過払金請求などの方針を検討できます。
受任通知だけでは変わらない・注意すべきこと 具体的な内容
債務そのものの当然消滅 受任通知だけで借金が当然に減ったり消えたりするわけではありません。減額や免責は別の手続・交渉・裁判所判断によります。
既に始まった裁判・差押え 受任通知だけで裁判や差押えが当然に止まるとは限らず、裁判所手続への個別対応が必要です。
法令上の制限が及びにくい債権者 銀行・信用金庫・携帯電話会社・個人の貸主などは、貸金業法等の直接取立て制限の対象とは限らず、連絡が続くことがあります。
税金・社会保険料・養育費・罰金など 通常の貸金債務とは扱いが異なり、別途の確認が必要です。
保証人・担保への影響 保証人への請求や担保権の実行など、本人以外への影響が生じ得ます。
銀行口座の凍結・相殺 借入先の銀行に預金がある場合、口座の一時凍結や預金との相殺が生じることがあります。

取立てが止まるかどうか、いつ止まるかは、債権者の種類・手続状況・正当な理由の有無などにより異なります。個別事情により結論は変わりますので、実際の見通しは資料を確認したうえで判断する必要があります。

そもそも受任通知とは何か

受任通知とは、弁護士が依頼者から債務整理の委任を受けたことを、各債権者に書面で知らせる通知です。介入通知と呼ばれることもあります。任意整理・個人再生・自己破産・時効援用など、どの方針を選ぶ場合でも、その前提として共通する手続です。

債権者対応の窓口が弁護士に移る

受任通知には、今後の連絡は代理人である弁護士宛てに行うよう記載します。これにより、債権者は本人ではなく弁護士を窓口としてやり取りすることになります。読者ご本人としては、債権者と直接やり取りする精神的負担が軽くなる場面が多いといえます。

貸金業者や債権回収会社については、後述のとおり、受任通知の到達後に本人へ直接請求することが法令上制限されます。そのため、依頼後は、督促の電話や郵便が本人に対しては止まる方向で運用されることが一般的です。

「受任通知=借金が消える」ではない

注意が必要なのは、受任通知はあくまで「連絡・督促の窓口を整理する手続」だという点です。受任通知を送っても、それ自体で借金が減額されたり、免除されたりするわけではありません。実際にどの程度返済を軽くできるかは、引き直し計算の結果や、任意整理での和解、個人再生・自己破産といった裁判所手続の中で決まっていきます。

督促・取立てはなぜ止まるのか(法的根拠と対象)

受任通知によって督促が止まる根拠は法律にあります。ただし、その効果が及ぶ債権者の範囲には限界があります。ここを正確に理解しておくことが大切です。

貸金業者・債権回収会社に対する規制

消費者金融やクレジットカード会社などの貸金業者については、貸金業法第21条第1項第9号により、債務者が債務の処理を弁護士等に委託した旨の書面による通知があった場合、正当な理由なく、電話・電報・ファクシミリ・訪問の方法で本人に弁済を要求することが禁止されています。受任通知は、この「書面による通知」にあたります。

債権回収会社(サービサー)についても、サービサー法(債権管理回収業に関する特別措置法)第18条第8項により、弁護士等への委託の通知があった場合、正当な理由なく本人を訪問し、または電話をかけて弁済を要求することが禁止されています。これらの規制は、金融庁「貸金業者向けの総合的な監督指針」でも取立行為規制として整理されています。違反した場合、罰則や行政処分の対象となり得ます。

重要:これらの規制があるため、貸金業者や債権回収会社からの本人への直接の督促は、受任通知の到達後に止まる方向で運用されるのが一般的です。ただし「正当な理由がないのに」という留保があり、また通知が社内で反映されるまでに時間差が生じることもあります。

法令上の制限が及びにくい債権者

一方で、上記の法令上の直接取立て制限は、主に貸金業者と債権回収会社を対象とするものです。次のような債権者には、必ずしも同じ規制が及ぶとは限りません。

  • 銀行・信用金庫(貸金業者には当たりません。実務上は受任通知後に直接請求を控えることが多いものの、法令上の取立て制限の対象とは異なります)
  • 携帯電話会社・電力会社など、料金滞納に関する債権者
  • 知人・親族など、個人間の貸し借りの貸主
  • 貸金業登録のないヤミ金(そもそも違法な業者であり、別途の対応を要します)

これらの債権者については、受任通知を送っても本人への連絡が止まらないことがあります。どの債権者にどう対応するかは、債権者の種類や手続状況により異なるため、資料を確認したうえで個別に検討します。

弁護士に依頼した後の流れ

相談から手続の進行までは、一般的に次のような流れで進みます。各段階に要する期間や具体的な進め方は、債権者の数や手続選択、事案により異なります。

段階 主な内容
1 相談・受任 借入先、収入、支出、財産、家族状況、保証人、担保、滞納状況などを確認し、委任契約を結びます。
2 受任通知の発送 各債権者へ受任通知を送り、連絡の窓口を弁護士に一本化します。
3 債権調査 取引履歴の開示を求め、利息制限法に基づく引き直し計算で債務額を確認します。
4 方針の決定 任意整理・個人再生・自己破産・時効援用・過払金請求などから、家計や財産状況に応じた方針を検討します。
5 交渉・裁判所手続 債権者との和解交渉や、裁判所への申立て(再生・破産など)を進めます。
6 手続後の家計再建 和解後の返済や、生活の立て直しを行います。

依頼後の流れはご覧のとおりですが、実際にどの方針が適しているか、どの債権者をどう扱うかは事案により異なります。神戸みらい法律会計事務所では、資料を確認したうえで、手続選択や債権者対応の見通しを検討します。弁護士・公認会計士の視点から、家計と返済の状況を整理することも可能です。

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よく問題になるケース

受任通知の効果は、状況によって結論が変わります。読者の方が迷いやすい場面を整理します。いずれも、個別事情により対応が異なる点にご注意ください。

訴訟・支払督促・差押えが始まっている場合

受任通知は、債権者が裁判を起こすこと自体を禁止するものではありません。訴状、支払督促、仮執行宣言付支払督促、債権差押命令などが既に届いている場合、受任通知だけでは裁判手続は止まりません。支払督促には異議申立て、差押えには手続上の対応など、期限のある個別対応が必要になることがあります。裁判所から届いた書類は、放置せず、速やかに弁護士に渡してください。

借入先の銀行に預金がある場合(口座凍結・相殺)

借入先の銀行に預金口座をお持ちの場合、受任通知の到達により、その口座が一時的に凍結され、到達時点の預金が借入金と相殺されることがあります。これは法律上の義務というより、銀行の相殺権に基づく実務上の対応です。給与振込口座や公共料金の引落口座が借入先の銀行にある場合、依頼前に振込先・引落方法の変更を検討する必要があります。

凍結を避けようとして、依頼直前に預金を移したり、特定の債権者にだけ返済したりすると、タイミングによっては偏頗弁済(一部の債権者だけを優遇する弁済)とみなされ、手続に影響することがあります。資金の移動は自己判断で行わず、弁護士の指示を受けてください。

保証人・連帯保証人がいる場合

主債務者が債務整理をしても、保証人・連帯保証人の保証債務が当然に消えるわけではありません。本人が返済を止めると、債権者が保証人へ請求することがあります。保証人がついている借入れを整理対象に含めるかどうかは、保証人への影響を踏まえて慎重に検討します。

税金・社会保険料・養育費・罰金など

税金、国民健康保険料、年金保険料、養育費、婚姻費用、罰金などは、通常の貸金債務とは扱いが異なります。たとえば自己破産で免責を受けても、税金など一部の請求権は免責の対象外(非免責債権)とされることがあります。これらの債務がある場合は、別途の確認が必要です。

ヤミ金・個人間の貸し借り

貸金業登録のないヤミ金や、知人・親族からの個人的な貸し借りは、貸金業法等の取立て規制が直接及ぶ債権者とは限りません。受任通知を送っても本人への連絡が止まらないことがあります。とりわけヤミ金については、違法な取立てとして、関係機関への相談を含む別途の対応を要する場合があります。

信用情報への登録(いわゆる「ブラックリスト」)

「ブラックリスト」という名簿が存在するわけではありません。正確には、債務整理を行うと、信用情報機関に債務整理に関する情報が一定期間登録され、その間は新たな借入れやクレジットカードの作成が難しくなることを指します。登録の有無や期間は、利用した手続や信用情報機関により異なります。具体的な登録期間は、各信用情報機関の公表情報でご確認ください。

相談前に準備しておきたい資料

相談の際に次のような資料があると、債権者の状況や手続選択の見通しを整理しやすくなります。すべてが揃っていなくても相談は可能です。手元にあるものから持参してください。

  • 督促状・請求書・催告書・通知書など、債権者から届いた書面
  • クレジットカード・ローンカード、契約書、アプリ画面や会員ページの記録
  • 借入先の一覧、残高、毎月の返済額、滞納している期間が分かるもの
  • 給与明細・源泉徴収票・確定申告書・年金通知など、収入が分かる資料
  • 家計の状況が分かるもの、通帳・預貯金の記録
  • 保険証券、車検証、不動産関係の資料、住宅ローン・自動車ローンの資料
  • 裁判所から届いた訴状・支払督促・債権差押命令などの書類
  • 保証人・連帯保証人・担保・家族名義の債務に関する資料
  • 税金・国民健康保険料・年金・養育費・罰金などの滞納が分かる資料

弁護士に相談するタイミング

督促が続いている、返済が毎月苦しい、裁判所から書類が届いた、といった段階は、相談を検討する一つの目安です。弁護士への相談は、必ず結果を保証するものではありませんが、返済状況・債権者・家計・財産・手続選択を整理し、今後の対応方針を検討する手がかりになります。とくに、裁判所書類が届いている場合や、給与振込口座のある銀行から借入れがある場合は、対応に期限や順序が関係するため、早めの相談が選択肢を広げることにつながります。

神戸みらい法律会計事務所の借金問題(債務整理)の取扱内容や、弁護士の紹介、弁護士費用については、次のページをご確認ください。

弁護士に依頼すると督促はいつ止まりますか?

貸金業者や債権回収会社については、受任通知が届いた後、本人への直接の督促が止まる方向で運用されるのが一般的です。ただし、社内処理の時間差や債権者の種類により異なります。

受任通知で全ての取立てが止まりますか?

必ずしも全てではありません。法令上の直接取立て制限は主に貸金業者と債権回収会社が対象で、銀行・携帯電話会社・個人の貸主などには同じ規制が及ぶとは限りません。

受任通知を出すと借金はなくなりますか?

なくなりません。受任通知は連絡・督促の窓口を整理する手続であり、減額や免除は、引き直し計算・和解・裁判所手続など別の手続によります。

裁判所から書類が届いていても受任通知で止まりますか?

受任通知だけでは裁判手続は止まりません。支払督促や差押えには期限のある個別対応が必要なことがあるため、届いた書類は速やかに弁護士にお渡しください。

差押えが始まっている場合はどうすればよいですか?

差押えは受任通知では当然には止まりません。状況により取り得る対応が異なり、対応には順序や期限が関係します。差押えの書類を持って早めにご相談ください。

家族や勤務先に知られずに債務整理できますか?

郵便物、同居の状況、保証人の有無、給与差押えの有無、選ぶ手続などにより、個別事情で変わります。「絶対に知られない」とはいえませんが、影響を抑える工夫を検討できる場合があります。

保証人に請求が行くことはありますか?

あり得ます。本人が返済を止めると、債権者が保証人へ請求することがあります。保証人付きの借入れを整理対象に含めるかは、影響を踏まえて検討します。

相談前に何を準備すればよいですか?

督促状や請求書、借入先一覧、収入が分かる資料、通帳、裁判所からの書類などがあると整理しやすくなります。揃っていなくても、手元にあるものから相談できます。

まとめ

  • 受任通知により、債権者対応の窓口が本人から弁護士に移ります。
  • 貸金業者・債権回収会社からの直接の督促は、法令上の制限により止まる方向で運用されます。
  • 一方で、裁判・差押え、銀行口座の凍結・相殺、保証人、税金、ヤミ金などには別途の注意が必要です。
  • 受任通知だけで借金が当然に消えるわけではなく、減額・免責は別の手続によります。
  • 裁判所書類が届いている場合や、借入先の銀行に預金がある場合は、対応に期限や順序が関係します。
  • まずは手元の資料を整理し、早めに相談して方針を検討することが、選択肢を広げる第一歩です。

督促や取立てへの対応、どの手続が適しているかは、資料を確認したうえで判断する必要があります。神戸みらい法律会計事務所では、債権者の状況・家計・財産・手続選択を整理し、今後の対応方針を一緒に検討します。借金問題(債務整理)でお悩みの方は、お気軽にご相談ください。

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監修・執筆

神戸みらい法律会計事務所(弁護士法人ひょうご支所)。弁護士・公認会計士が、法律面に加えて家計・財産の状況も踏まえた整理を行います。所属は兵庫県弁護士会・日本公認会計士協会兵庫会。借金問題(債務整理)をはじめ、相続、企業法務などに対応しています。弁護士の経歴・取扱分野は弁護士紹介ページをご覧ください。

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