銀行カードローンの任意整理と口座凍結|給与振込口座はどうなるか |神戸市(須磨・垂水・西神・北神)の弁護士|初回相談無料|弁護士法人ひょうご支所神戸みらい法律会計事務所

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銀行カードローンの任意整理と口座凍結|給与振込口座はどうなるか

給料日が近づくたびに、「銀行のカードローンを整理したいけれど、給与が振り込まれる口座まで止まってしまうのではないか」と不安を感じていませんか。銀行からの借入れを任意整理の対象にすると、消費者金融やクレジットカードだけを整理する場合とは違い、その銀行の預金口座が一時的に使えなくなったり、口座に残っていたお金が借入金と相殺されたりすることがあります。給与振込口座や公共料金の引落口座が同じ銀行だと、生活費のやりくりに直接影響することも少なくありません。

この記事では、銀行カードローンを任意整理したときに口座や給与がどうなるのか、受任通知を送る前に何を準備しておくべきかを整理します。結論から言えば、銀行カードローンを整理の対象に含める場合は、受任通知を送る前に、給与振込口座や引落口座を別の金融機関へ移しておくことが重要です。ただし、口座凍結や相殺の範囲、解除までの時間は、銀行や契約内容、残高の状況によって異なります。個別の事情により結論は変わりますので、早めに弁護士へ相談し、資料を確認したうえで進めることをおすすめします。

銀行カードローンの整理と口座への影響は、契約内容やご家庭の状況によって対応が変わります。受任通知を送る前に何を準備すべきか整理したい方は、神戸みらい法律会計事務所へご相談ください。

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銀行カードローンの任意整理で「口座」が問題になる理由(結論と全体像)

任意整理は、裁判所を通さずに、弁護士などが債権者と交渉して返済方法を見直す手続です。対象にする借入先を選べる点に特徴があります。もっとも、銀行からの借入れを対象に含めると、その銀行が持つ預金口座が凍結され、口座に残っていた預金が借入金と相殺される可能性があります。銀行は、お金を貸している立場であると同時に、預金を預かっている立場でもあるためです。

この記事で分かること

  • 銀行カードローンを任意整理すると、なぜ口座凍結や相殺が起きるのか
  • 給与振込口座が同じ銀行のとき、給与や生活費にどう影響するのか
  • 受任通知を送る前に、どの口座・引落し・借入先を確認すべきか
  • 裁判所による「差押え」と、銀行による「口座凍結・相殺」は何が違うのか
  • どのタイミングで弁護士に相談すればよいのか

受任通知を送る前に確認したいこと

確認する対象 具体的に見るところ
給与・年金の振込口座 整理する予定の銀行と同じ口座か。別の金融機関に変えられるか
引落しの設定 家賃・電気・ガス・水道・携帯電話・保険料・税金・奨学金などの引落口座
銀行の残高 普通預金だけでなく、定期預金・積立・総合口座の貸越・デビット利用の有無
借入先と保証会社 どの会社から借りているか。保証会社が付いているか(契約書で確認)
日程 給料日・各引落日・受任通知を送る予定日の前後関係

銀行カードローンを任意整理するとどうなるか

任意整理と受任通知の基本

弁護士が任意整理を引き受けると、各債権者に「受任通知」を送ります。受任通知が届くと、債権者からの督促は原則として止まり、弁護士が窓口となって返済条件の交渉を進めます。もっとも、銀行が債権者の場合は、この受任通知が届いた時点で、借入について期限の利益(分割で返済できる利益)が失われ、残額の一括請求へと切り替わるのが一般的です。これが、後で説明する口座凍結や相殺の前提になります。

銀行・保証会社と請求窓口の変化

銀行のカードローンには、保証会社が付いていることが多くあります。返済が滞ったり任意整理が始まったりすると、保証会社が銀行へ残額を立て替えて支払う「代位弁済」が行われ、その後の請求窓口が保証会社に移ることがあります。誰に対して交渉するのか、どの書類が届くのかは、この保証関係によって変わります。どの銀行にどの保証会社が付いているか、代位弁済までにどのくらいかかるかは、契約や金融機関によって異なりますので、契約書類を確認したうえで判断する必要があります。

消費者金融・クレジットカードのみの整理との違い

消費者金融やクレジットカード会社は、あなたの預金口座を預かっているわけではありません。そのため、これらのみを任意整理する場合は、口座凍結や預金との相殺という問題は通常生じません。一方で、銀行は預金口座を管理しているため、その銀行を整理の対象に含めると、口座凍結・相殺・引落しの停止といった問題が起こりやすくなります。ここが、銀行借入の整理と、それ以外の借入の整理との大きな違いです。

口座凍結とは何か

凍結で制限される取引

口座が凍結されると、その口座からの出金や引落しができなくなるのが一般的です。キャッシュカードでの引き出し、公共料金や携帯電話料金の自動引落し、インターネットバンキングでの振込などが止まることがあります。入金自体はできる場合が多いものの、凍結が解除されるまでは、入金されたお金も引き出せない期間が生じ得ます。凍結される口座は、同じ銀行であれば支店が違っても対象になり得ます。

「差押え」との違い

「口座が凍結される」と聞くと、裁判所による差押えを思い浮かべる方もいますが、この二つは別の問題です。差押えは、裁判所の手続を経て行われる強制執行で、給与そのもの(勤務先に対して持っている賃金債権)については、法律上、差押えが制限される部分があります。これに対して、任意整理に伴う口座凍結・相殺は、銀行との契約に基づいて銀行が行うもので、仕組みが異なります。両者を混同しないよう注意が必要です。

比較する点 口座凍結・相殺 差押え
誰が行うか 借入先の銀行(契約に基づく) 裁判所(債権者の申立てによる)
主な根拠 銀行取引約定・カードローン規約・民法の相殺の規定 民事執行法などの手続
きっかけ 受任通知の到達や返済の停止など 判決・支払督促などを経た強制執行の申立て
給与の扱い 振り込まれて預金になった後は、預金として扱われる 賃金債権には差押えが制限される部分がある
主な対象 凍結時点の、その銀行の預金 差し押さえられた債権

相殺の仕組み──預金と借入金が消し込まれる

預金債権と貸付債権、そして民法上の相殺

あなたが銀行に預けているお金は、法律的には「銀行に対してお金の返還を求める権利(預金債権)」です。反対に、銀行はあなたに対して「貸したお金の返還を求める権利(貸付債権)」を持っています。互いに同じ種類の債権を持ち合っているため、銀行はこの二つを差し引き計算して消し込むことができます。これが民法に定められた「相殺」です。たとえば、カードローンの借入残高が100万円、同じ銀行の預金残高が20万円であれば、20万円の範囲で相殺され、預金残高は0円になり、借入残高は80万円が残る、という整理になり得ます。

期限の利益喪失と相殺

相殺を行うには、原則として双方の債務の支払時期が来ていることが必要です。カードローンは本来、分割で返済していくものですが、受任通知の到達などによって期限の利益が失われると、残額全部の支払時期が来たものとして扱われ、銀行が相殺できる状態になります。相殺は銀行からの一方的な意思表示で行われ、契約(銀行取引約定やカードローン規約)にあらかじめその旨が定められているのが通常です。

相殺の対象になる預金の範囲

一般に、相殺の対象になるのは、口座が凍結された時点の預金残高です。凍結後に入金された分は相殺の対象外とされることが多いとされていますが、銀行の運用によって扱いが異なることがあります。また、対象外であっても、凍結が続いている間は入金分も引き出せない期間が生じ得ます。したがって、「凍結後の給与は相殺されないから大丈夫」と考えて準備を怠るのは避けるべきです。相殺の対象や範囲は、資料を確認したうえで個別に判断する必要があります。

給与振込口座や引落口座の変更が給料日までに間に合うかは、勤務先の手続や日程によって異なります。ご自身のケースでの準備の順序を確認したい場合は、借入先や口座の資料をお手元にご相談ください。

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給与振込口座はどうなるか

給与が振り込まれる前と後で扱いが変わる

ここが多くの方が誤解しやすいところです。勤務先があなたに支払う「給与そのもの」と、口座に振り込まれた「後のお金」とでは、法律上の扱いが変わります。まだ振り込まれていない給与(勤務先に対する賃金債権)と、振り込まれて口座に入ったお金(銀行に対する預金債権)は別のものだからです。給与口座が整理対象の銀行にある場合、振り込まれる前に振込先を変更できれば、その銀行の預金として相殺される事態を避けやすくなります。

労働基準法の賃金支払原則と、振込後の預金の違い

労働基準法は、賃金を通貨で、直接労働者に、その全額を支払わなければならないという原則を定めています(労働基準法第24条)。この原則には、使用者が一方的に賃金を差し引くことを禁じる趣旨も含まれます。もっとも、これは勤務先と労働者の間の賃金の支払いを守るルールであり、いったん銀行口座に振り込まれた後の預金にそのまま及ぶわけではありません。振込後のお金は預金として扱われるため、「給与だから銀行に相殺されることはない」とは言い切れません。この点は、事案により結論が変わり得るため、資料を確認したうえで判断する必要があります。

給与振込口座の変更と勤務先への説明

給与振込口座が整理対象の銀行にある場合は、受任通知を送る前に、別の金融機関の口座へ振込先を変更しておくことが基本です。ただし、勤務先の締日や社内手続によっては、変更が反映されるまでに時間がかかることがあります。勤務先に借入れの事情まで伝える必要があるかどうかは、会社の手続や本人の説明の仕方によって異なり、一律ではありません。まずは、いつまでに変更手続をすれば次の給料日に間に合うかを勤務先へ確認しておくとよいでしょう。

受任通知を送る前に準備すべきこと

口座・引落し・借入先の確認リスト

受任通知を送ると、その後の口座の扱いを後から巻き戻すことは容易ではありません。送る前に、次の点を確認しておきましょう。

  • 給与・年金の振込先が、整理する予定の銀行と同じかどうかを確認する
  • 同じ場合は、別の金融機関へ振込先を変更できるか勤務先へ確認する
  • 家賃・電気・ガス・水道・携帯電話・保険料・税金・奨学金などの引落口座を確認する
  • 整理対象の銀行から引き落としているものは、別口座やコンビニ払いなどへ変更する
  • 普通預金だけでなく、定期預金・積立・総合口座の貸越がないかを確認する
  • 借入先の一覧を作り、保証会社が付いているかどうかを契約書で確認する
  • 給料日・各引落日・受任通知を送る予定日の前後関係を整理する
  • 当面の生活費を、整理対象ではない口座や現金で確保しておく

残高を移すときに注意すべきこと

口座から現金を移す場合は、注意が必要です。当面の生活費として必要な範囲であれば問題になりにくい一方で、特定の債権者だけに返済したり、財産を隠したと受け取られたりすると、後で自己破産や個人再生を検討する際に不利に働くことがあります。どこまで動かしてよいかは事案により異なりますので、自己判断せず、弁護士に相談したうえで進めてください。

よく問題になるケース

次のような場面では、口座や給与への影響が大きくなりやすく、事前の準備がとくに重要です。いずれも一般的な注意点であり、結論は個別事情により変わります。

  • 給料日の直前に受任通知を送る場合 振込のタイミングと凍結のタイミングが重なると、給与を引き出せない期間が生じることがあります。
  • 同じ銀行に給与口座とカードローンがある場合 受任通知で口座が凍結され、残高が相殺される可能性があります。
  • 公共料金や家賃の引落しが同じ銀行の場合 引落しができず、滞納につながることがあります。
  • 同じ銀行に住宅ローンや自動車ローンがある場合 対象に含めるかどうかで影響が大きく変わるため、任意整理だけで単純に判断できません。
  • 定期預金や積立がある場合 普通預金だけでなく、定期預金なども凍結・相殺の対象になり得ます。
  • 家族名義の口座や子どもの口座がある場合 名義や資金の実態により扱いが異なります。家族が保証人になっている場合、その家族の口座にも影響が及ぶことがあります。
  • 個人事業主や会社の代表者の場合 事業用の入出金や法人取引、保証債務が絡むと、任意整理だけで判断できないことがあります。
  • 保証会社から請求が来た場合 代位弁済によって請求窓口が保証会社に移ることがあります。届いた書類を保管し、対応方針を弁護士と確認しましょう。

弁護士に相談するタイミング

次のような場合は、受任通知を送る前の段階で相談しておくと、準備の順序を整理しやすくなります。

  • 銀行カードローンを整理の対象に含めるか迷っているとき
  • 給与振込口座の変更が給料日までに間に合うか不安なとき
  • 整理対象の銀行に預金残高や多くの引落しがあるとき
  • 同じ銀行に住宅ローンがある、保証人がいる、税金を滞納しているとき
  • すでに督促状や、裁判所からの書類(支払督促・訴状など)が届いているとき

相談によって結果を保証できるわけではありませんが、口座や給与への影響を踏まえた準備の順序や、任意整理・個人再生・自己破産のどれを検討すべきかといった対応方針を整理しやすくなります。どの手続が適しているかは、借入総額・収入・財産・住宅ローン・保証人・滞納の状況によって異なります。

銀行カードローンを任意整理すると口座は必ず凍結されますか。

必ず凍結されるとは限りません。整理の対象に含めた銀行の口座は凍結・相殺の対象になり得ますが、対象に含めない銀行の口座には通常影響しません。銀行や契約内容によって扱いが異なるため、事前の確認が必要です。

給与振込口座が凍結されたら給料は引き出せませんか。

凍結中は、その口座からの出金や引落しができなくなるのが一般的です。入金自体はできることが多いものの、解除まで引き出せない期間が生じ得ます。そのため、受任通知の前に振込先を変えておくことが大切です。

給与口座はいつ変更すればよいですか。

受任通知を送る前に変更しておくのが基本です。勤務先の締日や手続によっては変更に時間がかかることもあるため、早めに勤務先へ相談してください。間に合うかどうかは個別の事情により異なります。

すでに口座に入っている預金は相殺されますか。

相殺される可能性があります。一般に相殺の対象となるのは口座が凍結された時点の残高で、凍結後に入金された分は対象外とされることが多いとされますが、銀行の扱いによって異なります。資料を確認したうえで判断する必要があります。

同じ銀行の公共料金の引落しはどうなりますか。

口座が凍結されると引落しもできなくなり、滞納につながることがあります。整理対象の銀行から引き落としている項目は、別口座やコンビニ払いなどへ早めに変更しておくことをおすすめします。

保証会社から請求が来たらどうすればよいですか。

銀行カードローンには保証会社が付いていることが多く、代位弁済により請求窓口が保証会社に移ることがあります。届いた書類を保管し、自己判断で対応する前に弁護士へ相談してください。対応方針は事案により異なります。

口座凍結はどのくらいで解除されますか。

解除までの時間は、金融機関や保証会社の手続によって異なります。代位弁済が済むと解除されることが多い一方、口座がそのまま解約される場合もあります。一律に「いつまで」と決まっているわけではありません。

受任通知を送る前にお金を引き出してもよいですか。

当面の生活費として必要な範囲であれば引き出しておくのが一般的です。ただし、特定の債権者だけへの返済や財産を隠す行為と受け取られると、後の手続で不利になることがあります。どこまで動かしてよいかは弁護士に確認してください。

まとめ

  • 銀行カードローンを任意整理の対象にすると、その銀行の口座凍結や、預金と借入金の相殺が問題になることがあります。
  • 給与は、振り込まれて預金になった後は預金として扱われ、労働基準法の賃金支払原則がそのまま及ぶわけではありません。
  • 受任通知を送る前に、給与振込口座・引落口座を別の金融機関へ移しておくことが重要です。
  • 口座凍結の範囲や解除までの時間、相殺の対象は、銀行や契約内容によって異なります。
  • まずは、給与振込口座・引落口座・銀行残高・借入先一覧・保証会社・給料日と引落日を確認し、弁護士に相談したうえで進めましょう。

借入先の一覧や保証会社、口座の状況を確認することで、任意整理を含めた対応方針を整理しやすくなります。神戸みらい法律会計事務所では、借金問題(債務整理)に関するご相談を承っています。

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監修者情報

本記事は、神戸みらい法律会計事務所に所属する弁護士が、借金問題(債務整理)に関する一般的な情報として内容を確認しています。弁護士の経歴や取扱分野は、弁護士紹介ページをご覧ください。

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