中小企業のM&Aによる事業引継ぎ|企業価値評価と譲渡契約の注意点 |淡路島(淡路・洲本・南あわじ)の弁護士|初回相談無料|弁護士法人ひょうご あわじみらい法律会計事務所

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中小企業のM&Aによる事業引継ぎ|企業価値評価と譲渡契約の注意点

後継者が見つからず、廃業もやむを得ないかと考え始めている。けれども、従業員の雇用や取引先との関係、長年築いた事業を考えると、できれば誰かに引き継いでほしい。こうした思いをお持ちの経営者にとって、M&Aによる事業の引継ぎは、廃業を決める前に検討できる選択肢の一つです。

もっとも、M&Aを選べば必ず引き継げるわけではありません。譲渡できるかどうか、どのような条件になるかは、会社の状況や資料を確認したうえで判断する必要があり、個別事情により結論は異なります。この記事では、株式譲渡と事業譲渡の違い、企業価値評価の基本的な考え方、秘密保持契約から最終契約までの流れと注意点、経営者保証や従業員・取引先・許認可の確認事項を、契約前に整理しておきたい視点として解説します。

廃業を決める前に、事業引継ぎの選択肢を整理しておきたい方は、M&A・事業承継を取り扱う弁護士にご相談いただくことで、法務と財務の両面から進め方を検討できます。

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M&Aによる事業引継ぎの全体像と結論

はじめに、本記事の要点を整理します。詳細は各章で説明します。

  • M&Aは廃業を避けるための選択肢の一つです。後継者が不在でも、第三者へ事業を引き継げる可能性があります。ただし、引継ぎを保証するものではありません。
  • 早期の準備が重要です。資料の整理や情報管理の体制づくりは、検討を始めた段階から進める価値があります。
  • 契約前の確認が重要です。仲介契約・FA契約、秘密保持契約、基本合意、最終契約は、署名する前に内容を確認しておくことが望まれます。
  • 結論は個別事情で変わります。譲渡の方法、価格、契約条件、経営者保証や許認可の扱いは、会社ごとに異なります。一般論をそのまま当てはめることはできません。

本記事は一般的な情報の整理であり、個別の法律判断ではありません。税務上の取扱い(譲渡所得、法人税、消費税、登録免許税など)については、税理士または所轄の税務署にご確認ください。

M&Aによる事業引継ぎとは

M&Aとは、会社や事業を第三者へ引き継ぐ取引の総称です。後継者不在の中小企業にとっては、廃業によって従業員の雇用や取引先との関係、地域経済への影響が生じることを避け、事業を存続させる手段になり得ます。国も、後継者不在企業の第三者への引継ぎを後押しするため、全国47都道府県に事業承継・引継ぎ支援センターを設置しています。

ただし、M&Aを検討すれば必ず引き継げるわけではありません。買い手が見つかるか、どのような条件になるかは、事業の内容、収益力、財務状況、許認可、取引先との関係などによって変わります。まずは自社の状況を整理し、譲渡できる可能性と条件を見極めることが出発点になります。

また、検討の初期段階から情報管理が重要です。M&Aを検討している事実が外部に漏れると、従業員や取引先に動揺が生じ、かえって事業価値を損なうおそれがあります。秘密保持を徹底しながら、定款、株主名簿、決算書などの資料を早めに整理しておくことが、その後の手続を円滑にします。

この記事で中心に扱う方法

事業を引き継ぐ方法には、株式譲渡、事業譲渡のほか、会社分割、合併、親族内承継、従業員承継などがあります。このうち中小企業のM&Aで多く用いられるのは株式譲渡と事業譲渡です。本記事では、混乱を避けるため、まずこの二つを中心に説明します。会社分割や合併といった組織再編は、税務や手続が複雑になるため、必要に応じて弁護士・税理士に個別にご確認ください。

株式譲渡と事業譲渡の違い

株式譲渡と事業譲渡は、いずれもM&Aの代表的な方法ですが、譲渡の対象も、法律上の手続も大きく異なります。まず結論を示すと、株式譲渡は会社そのもの(株式)を引き継ぐ方法、事業譲渡は会社の中の特定の事業を引き継ぐ方法です。この違いが、許認可、従業員、債務、取引先契約の扱いに影響します。

株式譲渡の特徴

株式譲渡は、売主(株主)が保有する株式を買い手に譲渡する方法です。会社の法人格はそのまま存続し、買い手は株主が交代した会社を引き継ぎます。そのため、会社が有する許認可、雇用関係、取引先契約、債務などは、原則として会社にそのまま残ります。手続が比較的簡素な一方で、簿外債務や偶発債務といった、表に出ていない負担も引き継ぐことになる点に注意が必要です。

なお、中小企業の多くは、定款で株式の譲渡に会社の承認を要する旨を定めた「譲渡制限株式」を発行しています(会社法第107条、第2条第17号)。この場合、株式を譲渡するには会社の承認が必要です。承認するかどうかは、取締役会設置会社では取締役会、それ以外の会社では株主総会の決議によります(会社法第139条第1項。ただし定款に別段の定めがある場合を除く)。承認請求を受けた会社が2週間以内に通知をしないと、承認したものとみなされます(会社法第145条第1号)。手続を誤ると譲渡の効力に影響するため、定款と株主名簿の確認が欠かせません。

事業譲渡の特徴

事業譲渡は、会社が営む事業の全部または一部を、個々の財産や契約ごとに買い手へ移転する方法です。買い手は必要な資産・負債だけを選んで引き継ぐことができる一方、移転には個別の手続が必要になります。たとえば、債務を買い手に移す場合(免責的債務引受)には、原則として債権者の承諾が必要です(民法第472条第3項)。取引先との契約上の地位を移す場合も、相手方の承諾が必要になります。

また、事業の全部または重要な一部を譲渡する場合、譲渡会社では原則として株主総会の特別決議による承認が必要です(会社法第467条第1項、第309条第2項第11号)。特別決議は、議決権を行使できる株主の過半数が出席し、出席した株主の議決権の3分の2以上の賛成を要します。一定の要件を満たす簡易・略式の事業譲渡では決議が不要となる場合があり(会社法第468条)、反対株主には株式買取請求権が認められています(会社法第469条)。

さらに、事業を譲渡した会社は、特約がない限り、同一の市町村および隣接する市町村の区域内で、20年間は同一の事業を行えないという競業避止義務を負います(会社法第21条)。この期間や範囲は、当事者間の合意で短縮・排除することも可能であり、契約書で明確にしておく必要があります。なお、「事業譲渡」に該当するか、競業避止義務を要件とみるかについては、裁判例(最大判昭和40年9月22日)と学説に議論があり、手続の要否は慎重な検討を要します。

項目 株式譲渡 事業譲渡
譲渡の対象 会社の株式(会社そのもの) 事業を構成する資産・負債・契約(個別)
会社の法人格 そのまま存続 譲渡会社は存続(事業のみ移転)
債務の扱い 原則として会社に残る(簿外債務も承継) 引き継ぐ範囲を選択可。免責的債務引受は債権者の承諾が必要
従業員 雇用関係は会社に残り、原則として維持 当然には承継されず、個別の同意(転籍の同意)が必要
取引先契約 会社に残る。契約変更条項の有無は要確認 契約上の地位の移転に相手方の承諾が必要
許認可 会社が存続するため維持されやすい。変更届等の要否は個別確認 原則として承継されず、再取得が必要な場合が多い
主な会社法上の手続 譲渡制限株式は会社の承認(第136条・第139条) 原則として株主総会の特別決議(第467条・第309条)
競業避止義務 法律上は当然には生じない(契約で定める) 原則として生じる(第21条。特約で調整可)

許認可・従業員・取引先契約の扱いは、業種や契約内容によって結論が変わります。どちらの方法が適しているかは、税務の影響も含めて総合的に判断する必要があり、資料を確認したうえで検討することをおすすめします。

M&Aの進め方

中小企業のM&Aは、おおむね次の流れで進みます。すべての案件が同じ順序とは限らず、簡略化される場合もありますが、各段階で確認しておくべき事項を把握しておくと、判断の見通しが立てやすくなります。

段階 主な内容 確認しておきたい事項
事前準備・資料整理 方針の検討、定款・決算書等の整理 譲渡の希望条件、譲れない条件の整理
仲介・FA契約 支援機関との契約締結 手数料、提供業務の範囲、専任条項、テール条項
秘密保持契約 情報開示の前提となる契約 開示範囲、目的外利用の禁止、情報管理
候補先探索・ネームクリア 買い手候補の選定、社名開示の可否確認 社名を開示する範囲とタイミング
意向表明・基本合意 買い手の意向提示、主要条件の暫定合意 独占交渉権、法的拘束力の範囲、価格の前提
デューデリジェンス(DD) 買い手による調査(財務・法務・税務・労務等) 開示資料の正確性、指摘事項への対応
条件交渉・最終契約 価格・条件の確定、契約書の作成 表明保証、補償、経営者保証、競業避止
クロージング 代金決済、株式・資産の移転、登記等 前提条件の充足、必要書類の準備
PMI(引継ぎ後の統合) 従業員・取引先への対応、業務の引継ぎ 説明の手順、引継ぎ協力の範囲

各段階のうち、契約や情報開示を伴う場面では、署名や開示の前に内容を確認しておくことが重要です。特に、社名を開示する前(ネームクリア前)、基本合意の前、DD資料を開示する前、最終契約の前は、後戻りが難しくなる節目です。

企業価値評価の考え方

「自社はいくらで売れるのか」は、多くの経営者が最初に気にされる点です。ここで重要なのは、企業価値評価は唯一の正解となる価格を一つに決めるものではなく、交渉の出発点となる目安だという点です。中小M&Aガイドラインでも、算出された金額がそのまま譲渡額になるとは限らないことが示されています。最終的な価格は、買い手との交渉や、調査で判明した事情によって変わります。

評価の代表的な方法には、次のものがあります。いずれの方法にも前提と限界があり、複数の方法を併用して検討することが一般的です。

方法 考え方 主な留意点
純資産法(時価純資産法) 資産と負債を時価で評価し、純資産を基礎とする 将来の収益力が反映されにくい。簿外債務の有無に注意
類似会社比較法(マルチプル法) 類似する会社の指標(営業利益、EBITDA等)の倍率を参考にする 比較対象の選定や倍率の前提で結果が変わる
DCF法 将来生み出すと見込まれるキャッシュ・フローを現在価値に割り引く 事業計画の前提や割引率の置き方に左右される

評価額は、会社の個別事情によって調整されます。たとえば、簿外債務、役員からの借入金、経営者保証、遊休資産、不採算部門、特定の人物への依存(キーマン依存)、許認可の有無、特定の取引先への売上集中などは、価格に影響し得る要素です。具体的な倍率や相場、金額は、事案によって大きく異なるため、本記事では断定せず、考え方の整理にとどめます。実際の評価は、財務資料を確認したうえで検討する必要があります。

企業価値評価は、税務上の株式評価(相続税・贈与税の財産評価)とは目的も方法も異なります。税務上の評価や課税関係については、税理士または所轄の税務署にご確認ください。

デューデリジェンスで確認される事項

デューデリジェンス(DD)とは、買い手が対象会社・対象事業の状況を調査する手続です。調査の結果は、価格や契約条件、表明保証の範囲に反映されます。売り手としては、調査で指摘されそうな点をあらかじめ把握し、資料を整理しておくことが、交渉を円滑に進める助けになります。

主な調査の領域は次のとおりです。案件の規模により、簡略化されることもあります。

  • 法務DD:株主・株式、許認可、契約、知的財産、訴訟・紛争、コンプライアンスなど
  • 財務DD:資産・負債の実在性、簿外債務、収益力(正常収益力)の把握など
  • 税務DD:申告内容、未納や追徴のリスクなど(税務の判断は税理士の領域)
  • 労務DD:雇用契約、就業規則、未払賃金(残業代)、社会保険の状況など
  • ビジネスDD:事業内容、取引先構成、市場環境、将来性など

売り手側でとくに準備しておきたい資料には、定款、株主名簿、登記事項証明書、決算書、税務申告書、試算表、借入金一覧、保証・担保の資料、主要な契約書、許認可関係資料、従業員名簿、賃金台帳、就業規則、知的財産関係資料、訴訟・紛争関係資料、不動産・賃貸借関係資料などがあります。これらは相談前チェックリストにもまとめています。

譲渡契約の注意点

譲渡契約(株式譲渡契約・事業譲渡契約)は、M&Aの結果を最終的に確定させる重要な文書です。署名する前に、譲渡対象、価格、責任の範囲を中心に、内容を確認しておくことが望まれます。とくに、表明保証、補償、経営者保証の扱いは、後日の紛争につながりやすい論点です。

条項 確認しておきたい視点
譲渡対象 株式か事業か、対象範囲が明確か
譲渡価格・価格調整 価格の前提、クロージング時の調整方法
支払時期・方法 一括か分割か、留保(エスクロー等)の有無
クロージングの前提条件 許認可、承認、承諾など、実行の条件
表明保証 保証する事項の範囲、認識の限定の有無
誓約事項(コベナンツ) クロージングまでの遵守事項
補償条項 補償の対象、責任期間、責任の上限・下限
解除 解除できる事由、解除の効果
競業避止義務 範囲、期間、対象者
秘密保持 契約後の情報の取扱い
経営者保証の解除・移行 金融機関との調整、契約上の位置づけ
従業員・取引先・許認可 承継の方法、承諾取得の手順
紛争解決 管轄、準拠法、協議条項

表明保証とは、売主が会社や事業に関する一定の事項が真実かつ正確であることを保証する条項で、これに違反した場合に補償請求の根拠となります。実務上、表明保証は当事者間の合意による損害担保の取決めと理解されており、民法上の契約不適合責任(民法第562条以下)とは、救済の範囲や帰責事由の要否などで異なる点があるとされています。たとえば、契約不適合責任では原則として一定の要件のもとで責任が問題となるのに対し、表明保証に基づく補償は契約で定めた要件に従って判断されます。両者の関係には議論があり、契約書では救済手段を明確に定めておくことが重要です。なお、株式譲渡契約と事業譲渡契約では、対象や承継の構造が異なるため、注意すべき条項の重点も異なります。

仲介契約・FA契約の注意点

M&Aを進める際には、仲介会社やFA(フィナンシャル・アドバイザー)の支援を受けることが一般的です。これらの支援機関と契約する前に、契約内容を確認しておくことが重要です。中小企業庁の中小M&Aガイドライン(第3版)は、支援機関に対し、手数料や提供業務の説明などを求めており、経営者側が確認すべき視点を整理する手がかりになります。

確認しておきたい主な点は次のとおりです。

  • 手数料体系:金額の算定方法、最低手数料の有無、中途解約時の費用。第三版では、業務内容・質と手数料の関係を確認することの重要性が示されています。
  • 提供業務の範囲:各段階でどの業務を提供するのか(提供しない業務も含めて)の説明。
  • 仲介とFAの違い:仲介は売り手・買い手の双方を、FAは一方を支援する立場であり、利益相反の生じ方が異なります。
  • 専任条項・テール条項:他社への相談(セカンド・オピニオン)の可否、契約終了後も手数料が発生する範囲。第三版はテール条項の限定的な運用を求めています。
  • ネームクリア・広告:社名を開示する範囲とタイミング、希望しない広告・営業の停止。
  • 担当者の説明:保有資格、経験年数、成約実績などの説明。

仲介会社やFAは、M&Aを進めるうえで重要な役割を担います。否定すべきものではありません。大切なのは、それぞれの役割を理解し、契約前に内容を確認することです。契約書の条項について判断に迷うときは、署名する前に弁護士に相談することで、リスクを整理したうえで進められます。

経営者保証・従業員・取引先・許認可の確認

経営者保証・借入金

中小企業では、経営者個人が会社の借入金について保証していることが少なくありません。注意すべきは、M&Aが成立したからといって、経営者保証が当然に消えるとは限らない点です。保証を解除する、あるいは買い手側へ移行するには、金融機関との調整が必要になります。中小M&Aガイドライン(第3版)でも、M&Aの成立前に金融機関や支援機関へ相談し、最終契約における経営者保証の扱いを検討・調整することが示されています。借入金や保証・担保の状況は、早めに整理しておくことが望まれます。具体的にどうなるかは個別事情により異なります。

従業員

従業員の雇用は、株式譲渡と事業譲渡で扱いが異なります。株式譲渡では雇用関係は会社に残り、原則として維持されます。事業譲渡では雇用関係は当然には承継されず、従業員ごとの同意(転籍の同意)が必要です。いずれの場合も、説明のタイミングを誤ると動揺が広がるおそれがあるため、手順を検討しておく必要があります。また、未払賃金(残業代)などの労務上の問題は、調査で指摘されやすい点です。

取引先・許認可・個人情報

取引先との契約には、株主や経営権の変更があった場合に相手方が契約を解除できる旨の条項(チェンジオブコントロール条項)が含まれていることがあります。事業譲渡では、契約上の地位を移すために相手方の承諾が必要です。許認可については、株式譲渡では会社が存続するため維持されやすい一方、変更届などの手続が必要な場合があります。事業譲渡では許認可が承継されず、買い手が取り直す必要が生じることが多くあります。許認可の承継可否は種類によって異なるため、所管の行政庁にご確認ください。顧客情報・個人情報の取扱いも、個別の確認が必要です。

相談前に準備したい資料チェックリスト

弁護士や支援機関に相談する際、次の資料があると、状況の把握と検討が進めやすくなります。すべてが揃っていなくても、整理を始めること自体に意味があります。

区分 主な資料
会社の基礎 定款、株主名簿、登記事項証明書
財務・税務 決算書(数期分)、税務申告書、試算表
債務・保証 借入金一覧、保証・担保に関する資料
契約・許認可 主要な契約書、許認可関係資料
労務 従業員名簿、賃金台帳、就業規則
資産・知財 不動産・賃貸借関係資料、知的財産関係資料
その他 訴訟・紛争関係資料、取引先一覧、事業計画、譲渡の希望条件

弁護士に相談するタイミング

弁護士への相談は、トラブルが起きてからだけでなく、契約や情報開示の前に行うことに意味があります。とくに次の節目では、署名や開示の前に内容を確認しておくことで、判断材料を整理できます。

  • M&A仲介会社・FAと契約する前
  • 候補先に社名を開示する前(ネームクリア前)
  • 基本合意書に署名する前
  • DD資料を開示する前
  • 最終契約書に署名する前
  • 経営者保証や借入金の扱いを調整する前

弁護士に相談することで、結果が保証されるわけではありません。もっとも、契約条件やリスクを整理し、財務・法務の観点から進め方を検討する助けになります。M&A・事業承継を取り扱う弁護士に、早めにご相談いただくことをおすすめします。

基本合意書や最終契約書に署名する前に、譲渡対象、価格、表明保証、補償、経営者保証の扱いを確認しておきましょう。資料を確認したうえで、見通しを検討できます。

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よくあるご質問

廃業を決める前でもM& ​Aを相談できますか。

はい、廃業を決める前の段階でも相談できます。むしろ、早い段階で選択肢を整理しておくことに意味があります。譲渡できるかどうかや条件は、資料を確認したうえで検討する必要があり、個別事情により異なります。

赤字の会社でもM&Aで引き継げる可能性はありますか。

赤字であっても、技術、取引先、人材、許認可などに価値が認められ、引き継がれる可能性はあります。ただし、引継ぎを保証するものではなく、結論は会社の状況によって異なります。資料を確認したうえで検討することをおすすめします。

株式譲渡と事業譲渡はどちらを選ぶべきですか。

一概には決まりません。譲渡対象、許認可、従業員、債務、取引先契約、税務への影響などを踏まえて総合的に判断する必要があります。個別事情により結論は変わるため、資料を確認したうえで検討します。

企業価値評価の金額どおりに売却できますか。

必ずしもそうとは限りません。評価額は交渉の出発点となる目安であり、買い手との交渉や調査で判明した事情によって変わります。算出された金額がそのまま譲渡額になるとは限りません。

M&A仲介会社との契約前に弁護士へ相談すべきですか。

契約前に内容を確認しておくことをおすすめします。手数料、提供業務の範囲、専任条項、テール条項などは、署名する前に確認する価値があります。判断に迷う場合は、弁護士にご相談ください。

経営者保証はM&Aで当然に外れますか。

当然に外れるとは限りません。保証の解除や買い手への移行には、金融機関との調整が必要です。M&Aの成立前に相談し、最終契約での扱いを検討しておくことが望まれます。個別事情により異なります。

従業員にはいつ説明すべきですか。

説明のタイミングは慎重に検討する必要があります。早すぎると動揺が広がり、遅すぎると不信につながるおそれがあります。手順については、個別の状況を踏まえて検討することをおすすめします。

基本合意書に署名した後でも条件を見直せますか。

基本合意書の法的拘束力の範囲によります。価格などの主要条件は、その後の調査結果を踏まえて変わることもあります。どの部分に拘束力があるかは、署名前に確認しておくことが重要です。

まとめ

M&Aによる事業の引継ぎについて、要点と次の行動を整理します。

  • M&Aは、廃業を決める前に検討できる選択肢の一つです。ただし引継ぎを保証するものではなく、結論は個別事情で変わります。
  • 株式譲渡と事業譲渡では、許認可・従業員・債務・取引先契約の扱いが異なります。どちらが適するかは資料を確認して検討します。
  • 企業価値評価は交渉の出発点となる目安であり、算出額がそのまま譲渡額になるとは限りません。
  • 仲介契約・FA契約、秘密保持契約、基本合意、最終契約は、署名・開示の前に内容を確認しておくことが望まれます。
  • 経営者保証はM&Aの成立だけで当然には外れません。金融機関との調整が必要です。
  • まずは定款・株主名簿・決算書などの資料を整理し、M&A・事業承継を取り扱う弁護士に早めにご相談ください。

事業の引継ぎを検討するにあたり、進め方や契約上の確認点を整理したい方は、ご相談ください。資料を確認したうえで、法務・財務の観点から見通しを検討できます。

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監修者・執筆者情報

【要確認】本欄の事務所名・弁護士名・所属弁護士会・登録番号・資格・取扱分野・紹介ページURLは、公式サイトの記載に基づき、公開前に確認・差し替えをお願いします。

事務所名:あわじみらい法律会計事務所(正式名称は【要確認】)
監修:藤井貴之(弁護士・公認会計士)※肩書・登録番号は【要確認】
所属弁護士会:【要確認】
取扱分野:M&A・事業承継を含む企業法務ほか【要確認】
弁護士紹介ページ:弁護士紹介ページで取扱分野を確認する【要確認】

参考資料

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