「亡くなった親の神戸の実家に、きょうだいの一人がそのまま住み続けている」「自分は一度も使えていないのに、固定資産税だけ負担している」——遺産分割がまとまらないまま、実家をめぐって相続人どうしの気持ちがすれ違う。こうしたご相談は、須磨区や垂水区、西区など神戸市西部を中心に多く寄せられます。
まず知っておきたいのは、「実家に住み続けている相続人にすぐ出て行ってもらえるか」「家賃(賃料相当額)を請求できるか」は、どちらも事案により結論が変わるという点です。遺産分割の前か後か、住んでいるのが相続人か第三者か、亡くなった方との間に使用貸借や配偶者の居住権があるか——こうした権利関係と証拠関係によって、取り得る手続も見通しも変わります。
この記事で分かること
- 遺産分割前の実家がどのような「共有」の状態になっているか
- 住み続けている相続人の占有が、当然に違法とはいえない理由
- 明渡しを求められる場面と、難しい場面の違い
- 賃料相当額(使用対価)を請求できる可能性と、その考え方
- 協議・遺産分割調停・売却・代償分割など解決までの選択肢
- 相談や手続の前に、あらかじめ用意しておきたい資料
実家の明渡しや使用対価をめぐる問題は、感情の対立が深まる前に、権利関係と資料、進め方の順番を整理することが出発点になります。まずは状況を整理するところからご一緒できます。
Contents
まず押さえる結論と全体像
結論から申し上げると、明渡しや賃料相当額を求められるかどうかは、次の要素の組み合わせで判断します。ひとつでも前提が変わると結論が変わり得るため、「必ずこうなる」と単純化できない点にご注意ください。
| 確認する軸 | 結論に影響するポイント |
|---|---|
| 遺産分割の前か後か | 分割前は相続人全員の共有(遺産共有)状態。誰か一人が当然に退去を求めることは難しい。分割で取得者が決まった後は、取得者が明渡しを求めやすくなる。 |
| 住んでいるのが相続人か第三者か | 相続人なら共有者としての使用権限があり得る。相続人でない第三者が占有している場合は、前提となる検討が異なる。 |
| 使用貸借・無償使用の合意があるか | 亡くなった方と同居していた相続人には、無償で使わせる合意(使用貸借)が推認されることがある。ある場合は、原則として賃料相当額を請求しにくい。 |
| 居住者が配偶者か | 配偶者には配偶者短期居住権・配偶者居住権が働く場合がある。この場合は明渡し・賃料の結論が大きく変わる。 |
| 費用の負担状況 | 固定資産税・修繕費などを誰が負担してきたかは、使用対価の調整で考慮され得る。 |
いずれも、戸籍や登記、居住の経緯、費用の負担状況といった資料を確認したうえで判断する必要があります。以下では、それぞれの軸を順番に見ていきます。
遺産分割前の実家はどのような状態か
遺産共有と共有持分
相続人が複数いる場合、遺産である実家は、遺産分割が終わるまでの間、相続人全員が相続分に応じて共有する状態になります。これを「遺産共有」といい、各相続人がもつ割合を「共有持分」と呼びます。
大切なのは、共有している以上、各共有者は持分に応じて共有物の全部を使用できるのが原則だということです(民法249条1項)。つまり、住み続けている相続人も「共有者の一人」として実家を使っている面があり、そのこと自体が直ちに違法になるわけではありません。
登記名義が親のままか、相続登記済みか
実家の登記名義が亡くなった親のままか、すでに相続登記が済んでいるかによって、話し合いや手続の進め方が変わります。名義が親のままでも共有状態であることに変わりはありませんが、売却や担保設定を進めるには、いずれ相続登記が必要になります。
なお、令和6年4月1日から相続登記は義務化されています。この点は記事後半であらためて整理します。
遺言・協議・調停・審判があるかで変わる
遺言があるか、遺産分割協議が成立しているか、あるいは家庭裁判所の遺産分割調停・審判に進んでいるかによって、実家の権利関係の「確定度合い」が異なります。遺言で取得者が指定されていたり、分割が成立していたりすれば、共有状態は解消され、明渡しの議論の前提も変わります。まずはどの段階にあるのかを確認することが出発点になります。
住み続けている相続人の占有は違法か
共同相続人としての使用権限
前述のとおり、遺産分割前は相続人全員の共有状態であり、住み続けている相続人も共有者として使用している側面があります。そのため、他の相続人が「共有だから今すぐ出て行け」と当然に言えるわけではありません。明渡しを求める前に、まずはその相続人がどのような経緯・権限で住んでいるのかを確認する必要があります。
同居していた相続人と使用貸借の推認(最高裁平成8年判決)
特に注意が必要なのが、亡くなった方の生前から、その承諾を得て実家で同居してきた相続人のケースです。最高裁平成8年12月17日判決は、こうした場合には、特段の事情がない限り、亡くなった時から少なくとも遺産分割が終わるまでの間、その相続人に無償で使わせる合意(使用貸借)があったものと推認されるという考え方を示しました。
この考え方が当てはまる場合、住み続けている相続人には使用の権限があると評価され、原則として、他の相続人は明渡しや賃料相当額を求めにくくなります。もっとも、これはあくまで「推認」であり、亡くなった方が反対の意思を示していた場合など、当てはまらない事案もあります。また、亡くなった後に初めて入居した相続人や、同居していなかった相続人には、この推認は及びにくいと考えられます。どちらに当たるかは、居住の経緯を示す資料を確認したうえで判断する必要があります。
配偶者が住んでいる場合(配偶者短期居住権・配偶者居住権)
住み続けているのが亡くなった方の配偶者である場合は、さらに別の配慮が働きます。令和2年4月1日以降に開始した相続では、相続開始時に無償で居住していた配偶者は、少なくとも6か月間は無償で住み続けられる「配偶者短期居住権」が認められることがあります(民法1037条)。
また、遺産分割や遺言、家庭裁判所の審判によって「配偶者居住権」(民法1028条)が認められれば、より長期にわたり居住が保護される場合があります。居住者が配偶者かどうかで結論が変わるため、この点はとりわけ慎重な確認が必要です。
明渡しを求められる場面と難しい場面
遺産分割前に当然には退去を求められない
ここまでの整理からも分かるとおり、遺産分割が終わっていない段階で、他の相続人が住み続けている相続人に対して当然に退去を求められるわけではありません。共有物の使用方法については、共有者の持分価格の過半数で決めることができるとされていますが(民法252条)、現に住んでいる相続人に特別の影響を及ぼすような変更には、その相続人の承諾が必要とされる場合もあります。「多数派だから一方的に追い出せる」とは限らない点に注意が必要です。
手続の選択肢(協議・調停・審判・共有物分割・民事訴訟)
実家をめぐる問題は、ひとつの手続だけで解決するとは限らず、状況に応じて複数の手続を組み合わせます。大きく分けると、次のような選択肢があります。
- 相続人間の話し合い(協議):使用のルールや退去時期、使用対価などを相続人間で合意する
- 遺産分割調停・審判(家庭裁判所):分割方法がまとまらない場合に、家庭裁判所で話し合い、まとまらなければ審判で決める
- 共有物分割(民法258条)や民事訴訟:共有関係の解消や、明渡し・金銭の請求が必要になる場面で用いる
ここで重要なのは、明渡しや金銭の請求(地方裁判所の民事訴訟)と、遺産分割(家庭裁判所の調停・審判)は別の手続だということです。どの請求を、どの手続で行うのかを最初に整理しておかないと、遠回りになりかねません。
取得者が決まった後の明渡し/第三者が占有する場合
遺産分割や審判によって実家を特定の相続人が取得すると決まれば、その取得者が、住み続けている相続人に対して明渡しや退去時期の協議を求めやすくなります。家庭裁判所の審判では、分割方法を定めるのに伴って、明渡しや代償金の支払を命じることがあります。
また、住んでいるのが相続人ではなく第三者である場合は、前提となる権利関係(賃貸借か使用貸借か、占有の根拠は何か)から確認する必要があり、相続人間の問題とは検討の筋道が異なります。
鍵交換・荷物処分・ライフライン停止のリスク(自力救済の禁止)
「話し合いにならないので、鍵を交換して締め出したい」「置いてある荷物を処分したい」「水道や電気を止めたい」——こうしたご相談を受けることがありますが、法的な手続によらずに自分の実力で相手を排除する行為(自力救済)は、原則として認められていません。かえって損害賠償責任や刑事上の責任を問われるおそれがあり、解決を遠ざけてしまいます。感情的な対立が強い場面ほど、手続の順番を守ることが大切です。
賃料相当額・使用対価を請求できる可能性
民法249条2項の対価償還と最高裁平成12年判決
令和5年4月1日から施行された民法249条2項は、共有物を使用する共有者は、別段の合意がある場合を除き、他の共有者に対し、自己の持分を超える使用の対価を償還する義務を負うと定めています。
改正前も、最高裁平成12年4月7日判決が、権限なく共有物を単独で占有する共有者に対し、他の共有者は自己の持分割合に応じた賃料相当額を、不当利得または損害賠償として請求できるとしていました。つまり、使用の対価を求める余地があること自体は、改正の前後を通じて認められてきたといえます。ただし、いくら請求できるか、そもそも請求できるかは、次に述べる「別段の合意」の有無に左右されます。
使用貸借・無償使用の合意があると請求は難しい
民法249条2項は「別段の合意がある場合を除き」としています。前述の最高裁平成8年判決のように、亡くなった方と同居してきた相続人に使用貸借(無償で使わせる合意)が推認される場合は、この「別段の合意」に当たると考えられ、原則として賃料相当額を請求しにくくなります。逆に、そうした合意が認められない場合には、持分に応じた使用対価を求める余地が出てきます。請求の可否は、居住の経緯や合意の有無を示す資料を確認したうえで判断する必要があります。
いつから請求できるか・通知の要否
いつの時点から使用対価を求められるかも、事案により異なります。一般には、無償使用の合意が及ばなくなった時点以降が問題になり、実務上は、他の相続人が使用対価を求める意思を書面などで明確に伝えた時期が一つの区切りとして意識されることがあります。請求前に通知が必要かどうか、いつからの分を求められるかは個別事情によるため、確認が必要です。
固定資産税など費用負担との調整(相殺の可否)
共有者は、その持分に応じて共有物の管理費用を負担するのが原則です(民法253条)。固定資産税や修繕費、火災保険料などを一部の相続人だけが負担してきた場合、使用対価と費用負担をどのように調整するかが問題になります。単純に「家賃と税金を相殺できる」と割り切れるとは限らず、負担の内容と時期を整理したうえで検討します。
賃料相当額の考え方と証拠
賃料相当額は、次のような要素を踏まえて検討します。いずれも根拠となる資料が重要になります。具体的な金額は、資料を確認しなければ判断できません。
| 考慮する要素 | 確認する資料の例 |
|---|---|
| 近隣の賃料相場 | 周辺の類似物件の募集賃料、不動産会社の意見・査定 |
| 持分割合 | 戸籍、相続分が分かる資料、遺言・遺産分割協議書 |
| 使用範囲・使用状況 | 建物図面、写真、居住の実態が分かる資料 |
| 費用の負担状況 | 固定資産税通知書、修繕費・保険料の領収書 |
解決までの選択肢(全体像)
実家をめぐる対立は、いきなり訴訟に進むのではなく、段階を踏んで整理していくのが一般的です。主な選択肢を整理します。どれが適切かは、相続人の関係、遺産の内容、住み続けている事情などにより異なります。
| 選択肢 | どのような場面か |
|---|---|
| 相続人間の話し合い・書面での申入れ | まずは使用のルール、退去時期、使用対価などを協議する。内容証明郵便などで意思を明確に伝える場合もある |
| 使用ルール・使用対価の合意、遺産分割協議書の作成 | 合意ができれば、その内容を書面化して後日の紛争を防ぐ |
| 遺産分割調停・審判(家庭裁判所) | 分割方法がまとまらない場合に利用。調停不成立なら審判に移行する |
| 代償分割 | 特定の相続人が実家を取得し、他の相続人に代償金を支払う方法 |
| 換価分割(売却して分ける) | 実家を売却し、代金を相続分に応じて分ける方法。荷物の整理や明渡しが前提になることがある |
| 賃貸活用・共有物分割 | 共有のまま活用する、あるいは共有関係そのものを解消する |
| 民事訴訟(明渡し・金銭請求) | 取得者が決まった後の明渡しや、使用対価の請求が必要な場面で用いる |
よく問題になるケース
実際のご相談では、次のような場面で迷いが生じます。いずれも、事情によって結論が変わり得るため、一般化した「成功例」として受け止めず、ご自身の状況に引きつけて確認してください。
- 親と同居していた相続人が住み続けている:使用貸借が推認され、明渡し・賃料を求めにくい場合がある
- 介護をしていた相続人が住み続けている:寄与分などの主張とあわせ、居住の経緯を整理する必要がある
- 亡くなった方の配偶者が住んでいる:配偶者短期居住権・配偶者居住権により結論が変わり得る
- 他の相続人が実家に入れない:使用の状況や排除の有無を確認し、使用対価の検討につなげる
- 固定資産税を一人が払っている:費用負担と使用対価の調整が問題になる
- 家賃を請求したいが話し合いにならない:書面での申入れや調停など、手続の順番を検討する
- 売りたい相続人と住み続けたい相続人が対立:代償分割・換価分割・共有物分割などの選択肢を比較する
- 荷物が残っていて売却できない:明渡しや残置物の扱いを法的手続の中で整理する
- 鍵を交換したい・荷物を処分したい:自力救済は避け、手続によって解決する
手続前チェックリスト
協議・通知・調停申立て・訴訟・売却・書面への署名の前に、次の資料を確認・準備しておくと、見通しの検討や手続がスムーズになります。すべてがそろわなくても相談は可能ですが、あるものから整理しておくことをおすすめします。
- 戸籍(除籍・改製原戸籍を含む)、法定相続情報一覧図の写し
- 遺言書の有無と内容、遺産分割協議書(作成済みの場合)
- 不動産登記事項証明書、固定資産評価証明書、固定資産税通知書
- 建物図面、実家の現況が分かる写真
- 居住を始めた時期、亡くなった方との同居・介護の経緯が分かる資料
- 鍵の管理状況、実家の使用状況が分かる資料
- 近隣の賃料相場が分かる資料、不動産会社の査定
- 修繕費・火災保険料・住宅ローンなど費用負担が分かる資料や領収書
- 相続人間のやり取り(メール、LINE、手紙、内容証明郵便の控えなど)
相続登記の期限にも注意(令和6年4月〜義務化)
実家をめぐる話し合いが長引くときに見落とされがちなのが、相続登記の期限です。令和6年4月1日から相続登記は義務化され、不動産を相続で取得したことを知った日から3年以内に登記の申請をすることが求められます(不動産登記法76条の2)。正当な理由がないのに申請を怠ると、10万円以下の過料の対象となる場合があります。
令和6年4月1日より前に発生した相続も対象で、原則として令和9年3月31日までの申請が求められます。遺産分割がまとまらない場合には、いったん相続人申告登記などで対応する方法もあります。登記・売却・税務が絡む場合は、弁護士だけでなく司法書士や税理士との連携が必要になることもあります。ただし、具体的な登記費用や税額は事案により異なり、ここでは触れません。
「まず何から手をつければよいか分からない」という段階でも、資料を確認しながら、選択肢と手続の順番を一緒に整理することができます。相続人どうしの対立が深まる前のご相談をおすすめします。
弁護士に相談するタイミング
弁護士に相談したからといって、必ず希望どおりの結果になると保証できるものではありません。もっとも、早い段階で相談することで、権利関係の整理、資料の準備、手続の選択について見通しを検討しやすくなります。次のような場面は、相談を検討したいタイミングです。
- 実家の明渡しや使用対価を求めたいが、何から始めるか迷っている
- 住み続けている相続人との話し合いが進まない
- 遺産分割調停・審判を検討している、または申し立てられた
- 実家の売却・代償分割・共有解消を検討している
- 登記や税務、不動産の査定など、他の専門家との連携が必要になりそう
弁護士費用の考え方については、弁護士費用を確認するページもご参照ください。
よくある質問(FAQ)
相続人の一人が実家に住み続けています。すぐに出て行かせることはできますか?
遺産分割が終わっていない段階では、他の相続人が当然に退去を求められるとは限りません。住み続けている相続人にも共有者としての使用権限があり得るためです。まずは居住の経緯や権利関係を確認したうえで、協議・調停・売却などの選択肢を検討することになります。結論は事案により異なります。
実家に住む相続人に家賃を請求できますか?
請求できる可能性はありますが、亡くなった方と同居してきた相続人に無償で使わせる合意(使用貸借)が推認される場合など、請求が難しいケースもあります。持分割合や使用状況、費用負担の状況を示す資料を確認したうえで判断する必要があります。
賃料相当額はいつから請求できますか?
いつからの分を求められるかは事案により異なります。一般には、無償使用の合意が及ばなくなった時点以降が問題になり、書面などで請求の意思を明確に伝えた時期が一つの区切りとして意識されることがあります。個別事情により結論は変わります。
固定資産税を払っている相続人がいる場合、使用料と相殺できますか?
共有者は持分に応じて管理費用を負担するのが原則で、固定資産税などの負担は使用対価の調整で考慮され得ます。もっとも、単純に相殺できると割り切れるとは限らず、負担の内容と時期を整理したうえで検討する必要があります。
親と同居して介護していた相続人でも明渡しを求められますか?
同居していた事情や介護の経緯によっては、無償使用の合意が推認され、明渡しを求めにくい場合があります。一方で、寄与分などの別の論点が関わることもあります。居住・介護の経緯が分かる資料を確認したうえで判断する必要があります。
亡くなった親の配偶者が住んでいる場合は違いますか?
はい、結論が変わり得ます。配偶者には、一定の要件のもとで少なくとも6か月間の配偶者短期居住権(民法1037条)や、より長期の配偶者居住権(民法1028条)が認められる場合があります。居住者が配偶者かどうかは、慎重に確認する必要があります。
鍵を交換したり荷物を処分したりしてもよいですか?
法的な手続によらずに実力で相手を排除する行為(自力救済)は、原則として認められていません。かえって責任を問われるおそれがあります。明渡しや残置物の扱いは、手続を通じて整理することをおすすめします。
神戸で遺産分割調停を申し立てる場合、何を準備すればよいですか?
一般に、申立書のほか、亡くなった方の出生から死亡までの戸籍、相続人全員の戸籍、住民票または戸籍附票、不動産登記事項証明書や固定資産評価証明書などの遺産に関する資料が必要とされます。詳しい書式や必要書類は、裁判所や神戸家庭裁判所の案内でご確認ください。事案により追加資料を求められることがあります。
まとめ
- 遺産分割前の実家は相続人全員の共有状態で、当然には退去を求められない
- 同居していた相続人には使用貸借が推認されることがあり、明渡し・賃料を求めにくい場合がある
- 居住者が配偶者なら、配偶者短期居住権・配偶者居住権により結論が変わり得る
- 賃料相当額は請求できる可能性があるが、合意の有無・持分・費用負担により変わる
- 明渡し・金銭請求(民事訴訟)と遺産分割(家庭裁判所)は別の手続で、順番の整理が重要
- 鍵交換や荷物処分などの自力救済は避け、手続によって解決する
- 相続登記の義務化にも留意し、必要に応じて司法書士・税理士との連携を検討する
実家の明渡しや使用対価をめぐる問題は、権利関係と証拠を整理し、手続の順番を見極めることが解決への近道です。神戸みらい法律会計事務所では、初回相談を無料で承っています(受付時間9:00〜20:00、ご予約により夜間・土日祝やオンラインでのご相談にも対応できる場合があります)。
監修・執筆
弁護士法人ひょうご支所 神戸みらい法律会計事務所(兵庫県神戸市須磨区中落合2丁目2−5 名谷センタービル7階)
代表弁護士 藤井 貴之(弁護士・公認会計士)
所属:兵庫県弁護士会/日本公認会計士協会兵庫会
交通事故、遺言・相続、借金問題、離婚・男女問題、労働問題、企業法務などに対応しています。相続分野では、法律面に加えて会計・税務の視点も踏まえて対応します。
参考資料(公的機関・公式資料)

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