アワイチ中の自転車事故|過失割合と兵庫県の保険義務を解説 |淡路島(淡路・洲本・南あわじ)の弁護士|初回相談無料|弁護士法人ひょうご あわじみらい法律会計事務所

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アワイチ中の自転車事故|過失割合と兵庫県の保険義務を解説

淡路島を一周するサイクリング、いわゆる「アワイチ」は、約150キロメートルにおよぶ人気のロングライドです。海沿いの平坦路から南部の坂道まで変化に富む一方、交通量の多い区間、見通しの悪いカーブ、下り坂、街灯のない区間などもあり、自転車事故が起きてしまうことがあります。

事故に遭われた方も、起こしてしまった方も、その場では「まず何をすればよいのか」「自分の過失はどうなるのか」「ロードバイクの修理費は請求できるのか」「兵庫県の保険のルールは自分にも関係するのか」と、多くの不安が一度に押し寄せます。とくにアワイチは県外から参加される方やレンタサイクル利用者も多く、土地勘のない場所での事故は不安が大きくなりがちです。

この記事では、アワイチ中の自転車事故について、事故直後の対応、過失割合の考え方、請求できる可能性のある損害、兵庫県の自転車損害賠償保険等への加入義務、相談のタイミングを、淡路島で交通事故を取り扱う弁護士の視点から整理します。結論を急ぐ前に、まず「何を確認し、何を残しておくか」を押さえることが、その後の見通しを大きく左右します。なお、過失割合や賠償額は事故の状況や証拠によって変わるため、本記事は一般的な考え方の整理であり、個別の結論は事案により異なります。

事故直後やけがの治療中は、何から手をつければよいか分かりにくいものです。お手元の資料(事故の記録、写真、保険の証券など)を確認したうえで、今後の対応の進め方を整理することができます。

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アワイチ中の自転車事故でまず押さえる全体像

細かい点に入る前に、自転車事故に遭った(起こした)直後に確認しておきたい事項を整理します。すべてを完璧に行う必要はありませんが、優先順位を知っておくだけでも落ち着いて動けます。

確認の場面 確認したいこと ねらい
事故直後 自分と相手の安全確保、負傷者の救護、警察への連絡 二次事故の防止と、事故の記録を公的に残すこと(道路交通法第72条)
けがの確認 その場で痛みがなくても、早めに医療機関を受診 後から症状が出ることもあるため、受傷と事故の関連を記録に残す
証拠の保全 現場写真、相手方情報、目撃者、映像、GPSログ、サイクルコンピューターの記録 過失割合や損害の検討に必要な客観的資料を確保する
保険の確認 自分側・相手側の保険、個人賠償責任保険、弁護士費用特約の有無 使える補償を把握し、賠償・対応の選択肢を広げる
示談・回答の前 提示された過失割合や示談書案の内容、回答期限 署名・回答の前に、内容と根拠を確認する余地を残す

このうち特に見落とされやすいのが、「軽傷に見えても警察に連絡し、医療機関を受診すること」と、「示談書や回答書に署名する前に内容を確認すること」です。以下で順にみていきます。

アワイチで起こりやすい自転車事故の類型

ひとくちに自転車事故といっても、相手や状況によって、責任の所在や使える保険、過失割合の考え方が変わります。アワイチの環境で起こりやすい類型を整理します。

自転車と自動車・バイク

交通量の多い東岸の国道区間や交差点で起こりやすい類型です。自動車・バイク側には自賠責保険(自動車損害賠償責任保険)と任意保険があることが多く、被害者となった自転車側は、相手側の保険を通じて賠償を受けられる場合があります。ただし、自転車側にも信号や通行方法などで過失があれば、その分は差し引かれます(過失相殺)。

自転車同士・グループライド中の接触

グループで隊列を組んで走行中の追突や、追い越し・進路変更時の接触などです。自転車には自賠責保険がないため、加害側が個人賠償責任保険などに加入していないと、賠償の資力が問題になることがあります。仲間内の事故であっても、けがや物損が生じた以上は、責任と損害の整理が必要になる場面があります。

自転車と歩行者

遊歩道や観光地周辺、歩道を通行可能な区間などで起こり得ます。歩行者が被害者となる場合、自転車側に重い責任が認められることがあり、過去には自転車側に高額の賠償を命じた裁判例も報じられています。兵庫県が全国に先駆けて自転車保険を義務化した背景にも、こうした事故があります。

単独転倒・路面とカーブ

南部の下り坂・急カーブ、路面の段差やグレーチング、落下物、強風などによる単独転倒です。相手方がいない単独事故では、原則として他者への損害賠償の問題は生じませんが、自分のけがや自転車の損傷について、自身が加入する傷害保険・自転車保険でカバーできる場合があります。なお、路面の管理に問題があったと考えられる場合に道路管理者の責任が問題となることもありますが、認められるかは状況により大きく異なります。

レンタサイクル中の事故

島外からの参加者に多い類型です。レンタサイクルには貸付業者を通じた保険が付帯していることがあり、補償の有無・内容は契約や利用規約によって異なります。事故後はレンタサイクル店への連絡も必要になることが多く、車両(レンタル品)の損傷の扱いについても確認が必要です。

事故直後にすべきこと

ここでは、事故直後の具体的な行動を整理します。動転していても、順番を知っていれば落ち着いて対応できます。

安全確保と負傷者の救護(道路交通法第72条)

まず自分と相手の安全を確保し、後続車などによる二次事故を防ぎます。負傷者がいる場合は救護を行い、必要に応じて救急(119番)を呼びます。自転車も道路交通法上の「軽車両」であり、事故を起こした運転者には、負傷者の救護、危険防止の措置、警察への報告といった義務が課されています(道路交通法第72条)。これらを怠ると、いわゆる「ひき逃げ」として責任を問われる場合があります。

警察への連絡

けがが軽く見えても、警察(110番)に連絡し、事故の発生を届け出ます。警察が事故を記録することで、後に交通事故証明書の交付を受けられます。物損だけの届出(物件事故)と、けがを伴う届出(人身事故)とでは、記録される内容が異なります。けががある場合は、医師の診断書をもとに人身事故として扱ってもらえるよう、早めに医療機関を受診することが大切です。

相手方情報と現場の証拠保全

相手がいる事故では、相手方の氏名・連絡先・住所、加入保険の有無を確認します。あわせて、自転車事故では次のような証拠を残しておくと、後の検討に役立ちます。

  • 現場の写真(道路状況、信号、標識、路面表示、停止位置、双方の自転車・車両、損傷部分)
  • 自分と相手の自転車、ヘルメット、装備品の損傷状況の写真
  • 目撃者の連絡先
  • ドライブレコーダー、アクションカメラ(ヘルメットカメラ等)の映像
  • サイクルコンピューター、GPSログ、スマートフォンの走行記録(速度・走行位置の手がかり)

映像やGPSログは、上書きや消去で失われることがあります。早い段階で別の場所に保存しておくことをおすすめします。

レンタサイクル店・宿泊先・主催者への連絡

レンタサイクル利用中は貸付店へ、ツアーやイベント参加中は主催者へ、宿泊予約がある場合は宿泊先へ、必要に応じて連絡します。関係者が多い事故ほど、後から「誰に何を伝えるか」が問題になりやすいため、連絡した相手と内容を記録しておくと安心です。

「自分の過失がどの程度になりそうか」「この損害は請求できるのか」は、事故の状況と手元の資料によって変わります。資料を整理したうえで、今後の進め方の選択肢を確認することができます。

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過失割合の基本

過失割合・過失相殺とは

過失割合とは、事故が起きたことについて、当事者それぞれにどの程度の落ち度(過失)があったかを示す割合です。被害者側にも過失がある場合、その分だけ賠償額が減額されます。これを過失相殺といい、民法第722条第2項は、被害者に過失があったときは、裁判所がこれを考慮して賠償額を定めることができると定めています。

なぜ賠償額に影響するのか

たとえば損害の総額が同じでも、自分の過失が小さいか大きいかによって、最終的に受け取れる(または支払う)金額は大きく変わります。だからこそ、過失割合は賠償の金額を左右する重要な争点になります。

保険会社の提示は最終結論ではない

相手方の保険会社から過失割合が提示されることがありますが、これはあくまで一方当事者側の見解であり、最終的な結論とは限りません。提示の前提となっている事故状況の理解が実態と異なっていたり、考慮されていない事情があったりする場合には、提示された過失割合を見直す余地があります。提示内容に納得できない場合は、根拠とされている事故状況を確認することが出発点になります。

過失割合で問題になりやすい事情

自転車事故の過失割合は、事故類型と道路状況のほか、次のような事情によって変わります。実務では、こうした事情を加味して個別に検討されます。

区分 問題になりやすい事情の例
交差点・信号 信号の色、一時停止規制の有無、安全確認の状況、見通しの良し悪し
通行方法 車道左側通行か逆走か、歩道走行の可否、横断の方法
夜間・視認性 前照灯・尾灯の点灯、反射器材の有無、夕暮れ時かどうか
運転態様 速度、並走、急な進路変更、スマートフォン使用、イヤホン使用、飲酒の有無
装備 ヘルメットの着用の有無(主に損害の拡大に関する事情として問題になることがあります)
路面・標示 路面状況、道路標識・路面表示、交通規制の内容
ロードバイク特有 速度域、隊列走行、車間距離、追い越し時の挙動
証拠 映像・GPSログ・目撃証言など、状況を裏づける資料の有無

実務上、自転車事故の過失割合は、裁判例の集積をもとにした基準(民事交通訴訟に関する実務資料など)を参照しつつ、個別の修正要素を加味して検討されます。ただし、同じ「自転車対自動車」でも事情次第で結論は変わるため、具体的な比率を一律に当てはめることはできません。本記事では一般的な考え方の整理にとどめ、具体的な比率は資料を確認したうえで個別に判断する必要があります

自転車の交通ルールと最新の法改正

自転車は道路交通法上の軽車両であり、車道通行が原則で、車道では左側を通行します。安全な利用の基本として、警察庁は「自転車安全利用五則」(車道が原則・左側を通行、交差点では信号と一時停止を守って安全確認、夜間はライトを点灯、飲酒運転は禁止、ヘルメットを着用)を示しています。

近年、自転車に関する道路交通法の改正が続いています。過失割合そのものを直接決めるものではありませんが、交通ルール違反は過失の評価に影響し得るため、現在のルールを正しく知っておくことが重要です。

  • ヘルメット着用の努力義務(令和5年4月1日施行、道路交通法第63条の11)。年齢を問わず、すべての自転車利用者に着用の努力義務があります。
  • 運転中のスマートフォン使用(いわゆる「ながらスマホ」)と酒気帯び運転に対する罰則(令和6年11月1日施行)。手に持っての通話や画面の注視、酒気帯びでの運転が罰則の対象とされました。
  • 交通反則通告制度(いわゆる「青切符」)の導入(令和8年4月1日施行)。16歳以上の運転者による一定の違反が反則金の対象になりました。

ここで注意したいのは、反則金の納付や交通違反としての処理は、刑事・行政上の問題であり、民事上の損害賠償責任や過失割合とは別の枠組みだという点です。違反があったかどうかは過失の評価で考慮され得ますが、「反則金を払ったかどうか」で賠償額が自動的に決まるわけではありません。

請求できる可能性のある損害

事故による損害は、大きく「人身損害(けがに関するもの)」と「物損(物に関するもの)」に分けて整理します。どの項目をどこまで請求できるかは、事故の内容や立証できる資料によって変わります。

人身損害

  • 治療費、通院交通費
  • 休業損害(けがで仕事を休んだことによる収入の減少)
  • 傷害慰謝料(入通院に伴う精神的損害)
  • 後遺障害が残った場合の後遺障害慰謝料、後遺障害逸失利益(将来得られたはずの収入の減少分)
  • 将来治療費、介護費用(必要性が認められる場合)
  • 死亡事故の場合の損害(葬儀費用、死亡慰謝料、死亡逸失利益など。近親者固有の慰謝料が問題となる場合もあります)

慰謝料や逸失利益の算定には、裁判実務上参照される考え方があり、逸失利益の計算では将来分を現在価値に引き直す調整(中間利息控除)が行われます。もっとも、具体的な金額は症状や収入、後遺障害の内容により大きく異なるため、個別の検討が必要です。

物損(自転車・装備品)

アワイチではロードバイクなど高額な自転車が用いられることが多く、物損が大きくなりやすい点が特徴です。請求の対象になり得る物には、次のようなものがあります。

  • ロードバイク、クロスバイク、電動アシスト自転車(E-BIKE)等の修理費または時価額
  • ヘルメット、サイクルコンピューター、ライト、ウェア、シューズ
  • スマートフォン、バッグ、メガネ、その他の携行品

自転車の物損については、修理費を基本としつつ、修理費が車両の時価額を上回るような場合には時価額が基準とされるなど、評価の考え方があります。購入時期や価格が分かる資料(購入時のレシート、明細など)があると、評価の検討がしやすくなります。なお、旅行の中断による費用や宿泊費の追加分などについては、請求できるかどうかが個別の事情によって変わるため、一律にはいえません。

自賠責保険との関係

ここは誤解の多い重要な点です。自賠責保険(自動車損害賠償責任保険)は、自動車や原動機付自転車に加入が義務づけられている保険で、自転車(軽車両)は自賠責保険の対象ではありません。そのため、

  • 自転車と自動車・バイクの事故では、被害者となった自転車側は、相手側の自賠責保険・任意保険を通じて賠償を受けられる場合があります。
  • 自転車同士・自転車と歩行者の事故では、加害側に自賠責保険がないため、加害側が個人賠償責任保険などに加入していなければ、賠償の資力が問題になりやすくなります。

後述する兵庫県の保険加入義務は、まさにこの「自転車には自賠責がない」という前提のもとで、被害者の救済と加害者の経済的負担の軽減を図ろうとするものです。

兵庫県の自転車損害賠償保険等への加入義務

条例の概要

兵庫県は、全国に先駆けて、平成27年10月から「自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例」に基づき、自転車損害賠償保険等への加入を義務づけています(同条例第13条)。対象となるのは、自転車を利用する人のほか、未成年者の保護者、事業者などです。

県外から来た人・レンタサイクル利用者も対象か

兵庫県の公式の説明によると、県外から自転車を乗り入れた場合でも、観光等でレンタサイクルを利用する場合でも、県内で自転車を利用するときはこの条例の適用を受け、保険等への加入が義務づけられます。アワイチに県外から参加される方も例外ではありません。レンタサイクルについては、貸付業者がすでに保険に加入している場合があり、貸付時に利用者へその旨が伝えられることがあります。

未成年者・業務利用・事業者の扱い

未成年者が自転車を利用する場合は、保護者が保険等に加入する義務があります。また、業務として自転車を使用する場合は、日常生活用の個人賠償責任保険では対応できないことがあり、事業者向けの保険(施設所有管理者賠償責任保険等)への加入が必要とされています。レンタサイクル事業者など、自転車を貸し付ける事業者には、利用者に対する保険加入の有無の確認などの義務もあります(同条例第14条)。

罰則の有無

兵庫県の公式の説明によると、この加入義務に違反した場合の罰則は設けられていません。自転車を個別に特定して保険加入を管理することが難しいことなどが、その理由として説明されています。罰則がないことは、加入しなくてよいという意味ではなく、万一の賠償に備える必要性は変わりません。

加入義務の対象となる保険等

対象となるのは、自転車事故により生じた他人の生命または身体の損害を補償できる保険または共済です。具体的には、次のようなものが例として挙げられています(個人利用向け)。

区分
個人利用向け(日常生活利用) 自動車保険・火災保険・傷害保険に付帯する個人賠償責任保険、共済、ひょうごのけんみん自転車保険、TSマーク付帯保険など
事業者向け(業務利用) 施設所有管理者賠償責任保険、共済、TSマーク付帯保険など

すでに加入している保険に個人賠償責任保険が付帯していれば、新たに加入する必要はないとされています。まずは、いま加入している保険の内容を確認することが出発点です。

加入義務と損害賠償・過失割合の関係

誤解されやすい点ですが、保険への加入義務(行政上の義務)と、事故が起きた場合の民事上の損害賠償責任・過失割合は、別の問題です。「保険に未加入だったから損害賠償ができない」「条例違反だから賠償額が増える」というものではありません。保険の有無は、賠償を受けられる(支払える)資力の問題に影響しますが、誰がどれだけの責任を負うかは、事故の状況にもとづいて判断されます。個別事情により結論は異なります。

使える保険を確認する

事故対応では、自分側で使える補償があるかどうかを早めに確認することが大切です。相手側の保険だけでなく、自分や家族が加入している保険でカバーできる場合があります。

保険の種類 確認したいポイント
自転車保険・個人賠償責任保険 補償の対象、限度額、示談代行サービスの有無、自分が加害者の場合の賠償補償
弁護士費用特約 自動車保険等に付帯していることが多い。自転車事故にも使えるか、家族の契約で使えるかを約款で確認
家族の保険 個人賠償責任保険は、同居の家族などが補償対象に含まれている場合がある
クレジットカード付帯保険・旅行保険 けがの補償や賠償補償が付いている場合がある
レンタサイクル付帯保険 貸付業者を通じた補償の有無・内容。利用規約・契約書を確認
イベント・ツアー参加時の保険 参加規約に基づく補償の有無
勤務先・学校・PTA等を通じた保険 団体経由で加入している保険がある場合がある

注意点として、業務利用中の事故は日常生活用の保険では対象外となることがあり、補償の対象・限度額・示談代行や弁護士費用特約の有無は契約ごとに異なります。証券や約款を手元に用意して確認することをおすすめします。

示談前・保険会社への回答前のチェックリスト

示談書や回答書に署名・回答する前に、次の資料がそろっているか、内容を確認できているかをチェックしてください。署名後は内容を争うことが難しくなる場合があるため、回答の前の確認が重要です。

  • 交通事故証明書
  • 診断書、診療明細、通院履歴
  • 休業損害証明書、給与明細、確定申告書(収入関係の資料)
  • 後遺障害診断書(後遺症が残った場合)
  • 自転車・装備品の修理見積書、購入時の資料
  • 現場・損傷の写真、ドライブレコーダーやアクションカメラの映像、GPSログ
  • 自分側の保険証券、特約の内容(個人賠償・弁護士費用特約など)
  • 相手方保険会社からの提示書面(過失割合・賠償額の根拠)
  • レンタサイクルの契約書・利用規約、イベント参加規約
  • 示談書案・免責証書案の内容、保険会社への回答期限

あわせて、損害賠償請求権には消滅時効があります。一般に、不法行為にもとづく損害賠償請求権は、損害および加害者を知った時から一定期間で時効にかかり、人の生命・身体に関する損害と、物に関する損害とで期間が異なります(民法第724条、第724条の2)。起算点の判断も事案によって変わるため、時効が問題になりそうな場合は早めの確認が必要です。

弁護士に相談するタイミング

次のような場合は、早めに相談しておくと、対応の選択肢を確保しやすくなります。相談は、結果を保証するものではなく、資料を確認したうえで今後の方針を整理するためのものです。

  • けがをした、後遺症が残りそうだと感じている
  • 提示された過失割合に納得できない
  • 相手方が任意保険に入っていない、または保険の有無が分からない
  • 自分の保険が使えるかどうか分からない
  • レンタサイクル・イベント・旅行中の事故で、関係者が多く整理がつかない
  • 保険会社から示談書・免責証書・承諾書への署名を求められた
  • ロードバイクなど物損の金額が大きい
  • 休業損害や後遺障害が争点になりそうだ
  • 事故直後の対応に不安があり、進め方を確認したい

淡路島で自転車事故に遭われた方へ

アワイチは、南あわじ市・洲本市・淡路市を含む島内を一周するため、事故が起きた場所の道路状況や地域の事情を踏まえた整理が役立つ場面があります。淡路島内で事故に遭われた方・起こしてしまった方は、事故の記録、写真、保険の証券、相手方からの提示書面などをお持ちのうえでご相談いただくと、事故状況・保険・損害項目・今後の対応を整理しやすくなります。県外からアワイチに参加された方やレンタサイクル利用の方についても、状況の整理からお手伝いできます。

示談前・保険会社への回答前に、いちど資料を確認しておくことをおすすめします。事故の見通しや今後の進め方について、ご一緒に整理することができます。

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よくある質問(FAQ)

アワイチ中の自転車事故でも、警察に連絡すべきですか。

けがの有無にかかわらず、連絡することをおすすめします。事故が記録されることで、後に交通事故証明書の交付を受けられます。けががある場合は、医療機関を受診し、人身事故として扱ってもらえるようにしておくと、その後の手続が進めやすくなります。

兵庫県外から来た場合でも、自転車保険の加入義務はありますか。

兵庫県の公式の説明によると、県外から乗り入れた場合や観光でレンタサイクルを利用する場合でも、県内で自転車を利用するときは条例の適用を受け、保険等への加入が義務づけられるとされています。まずはご自身や家族が加入している保険に個人賠償責任保険が付帯していないか確認することをおすすめします。

保険に入っていなかった場合、損害賠償請求はできないのですか。

保険の加入義務と、損害賠償ができるかどうかは別の問題です。加害者が保険に未加入でも、損害賠償を請求すること自体は可能です。ただし、相手に十分な資力がない場合は、現実の回収が難しくなることがあります。個別事情により結論は異なります。

自転車同士の事故でも、過失割合はありますか。

あり得ます。自転車同士の事故でも、双方の通行方法や安全確認の状況などに応じて、それぞれの過失が検討されます。具体的な割合は事故の状況や証拠により変わるため、資料を確認したうえでの個別の判断が必要です。

ロードバイクの修理費は請求できますか。

相手方に責任が認められる範囲で、修理費や車両の時価額が損害として問題になり得ます。修理費が車両の時価額を上回るような場合の評価など、考え方があります。購入時の資料や修理見積書があると、検討がしやすくなります。請求できる範囲は過失割合によっても変わります。

レンタサイクル中の事故では、誰に連絡すべきですか。

警察への連絡に加えて、レンタサイクルの貸付店への連絡が必要になることが多いです。レンタル車両の損傷の扱いや、貸付業者を通じた保険の有無は、契約書・利用規約によって異なるため、あわせて確認してください。

保険会社の過失割合に納得できない場合は、どうすればよいですか。

提示された過失割合は、最終的な結論とは限りません。まず、提示の前提となっている事故状況を確認し、考慮されていない事情や、実態と異なる理解がないかを点検します。映像やGPSログなどの客観的な資料があれば、見直しの手がかりになります。回答の前に内容を確認しておくことをおすすめします。

示談書に署名した後でも、争うことはできますか。

いったん示談(和解)が成立すると、後から内容を覆すことは原則として難しくなります。だからこそ、署名の前に、賠償額や過失割合の根拠、清算する範囲を確認しておくことが重要です。署名を求められた段階で迷いがある場合は、回答の前にご相談ください。

まとめ

  • アワイチ中の自転車事故では、まず安全確保・救護・警察への連絡を行い、けがが軽く見えても医療機関を受診することが大切です(道路交通法第72条)。
  • 過失割合や損害賠償額は、事故類型・道路状況・交通ルールの順守状況・証拠によって変わります。保険会社の提示が最終結論とは限りません。
  • 自転車には自賠責保険がなく、自転車同士・対歩行者では加害側の任意の賠償保険が重要になります。
  • 兵庫県では自転車損害賠償保険等への加入が義務づけられており、県外からの参加者やレンタサイクル利用者も県内利用時は対象です(罰則は設けられていません)。加入義務と民事の賠償責任は別の問題です。
  • 示談前・保険会社への回答前に資料を整理し、必要に応じて弁護士に相談することで、今後の対応方針を検討しやすくなります。

事故の記録や保険の証券、相手方からの提示書面などをお持ちのうえでご相談いただくと、事故状況・保険・損害項目・今後の対応を整理しやすくなります。示談前・回答前の確認に、ぜひご活用ください。

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監修者・執筆者

【要確認:弁護士氏名】(あわじみらい法律会計事務所/所属弁護士会:【要確認】)

取扱分野:交通事故、相続・遺産分割、企業法務ほか【要確認】。資格・経歴・取扱範囲は公式の弁護士紹介ページをご確認ください。

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※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の事案に対する法的助言ではありません。個別の事情により結論は異なります。税務に関わる事項は、税理士または所轄の税務署にご確認ください。

参考資料(公的機関・公式情報)

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